中国語では話題語を文頭に移動する様式が中心となる("A有B"「AにはBがある」など)。
ハンガリー語(どちらかというと主語優勢であるが、語順はかなり自由)は、焦点を動詞直前に持ってきて動詞の形態の違いで明示する特徴があり、話題は(それほど明示的でないが)文頭に表示する傾向がある。 日本語の「は」は、純粋の話題マーカーとしての用法のほか、対比(「リンゴは好きだが、梨は嫌いだ」)や限定(「惜しくはない」)にもよく用いられる。 また、文中に複数の「は」が現れることも可能である。例えば「私はその話は詳しくは知らない」では「私」が文全体の話題であり、そのあとの「その話」と「詳しく」は対比・限定性が強い。「は」の用法はこのほかにもあり、特に述語では「…ではない」のように特別な機能なしに慣用的に用いられることもある。 「は」で示される話題は、特に断らない限り、その節だけでなく、文全体にかかる("「は」の句読点越え")。
日本語の「は」
例(料理を食べ終わって、感想を言っている文脈で):
「肉は固かったけど、おいしかった」:肉(話題)もおいしかった意味にとれる。
「肉が固かったけど、おいしかった」:肉はおいしくなかったが、料理全体(明示されない話題)としてはおいしかった意味にとれる。
「肉は固かったけど、魚はおいしかった」:肉料理はおいしくなかったが、魚料理はおいしかった(対比)意味にとれる。
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