複数の世論調査によると、中道に最も近いとされる国政政党は進歩民主連合である。また、カタルーニャ州の集中と統一やバスク地方のバスク民族主義党といった民族主義政党も、政治的には中道と言われている[6]。 第二次世界大戦後の日本では1955年の保守合同と社会党再統一により保守と革新勢力が対立する55年体制が成立したが、1960年代には公明党や民社党、社会民主連合などが中道主義または中道左派を標榜して勢力を拡大した。1970年代半ばには自由民主党と民社党の「中道新党構想」、新自由クラブ・民社党・社民連による中道政党構想などが存在した。また、1980年代前半には社民連と新自由クラブの国会内統一会派「新自由クラブ民主連合」、1980年代後半から1990年代前半にかけては進歩党との「進歩民主連合」、各種の自公民路線や社公民路線などが存在した。 1993年の非自民・非共産連立政権により与党となったが、新進党への合流・解散を経て、綱領で「人間主義=中道主義」を掲げる公明党[7]、民主中道を掲げる民主党へと受け継がれた。しかし、1990年代後半以降は小選挙区制の導入に伴って、二大政党の政策が接近し、自民党と民主党では大きな相違は減少した。このため、公明党が中道主義を標榜し続けたのに対し、2000年代以降の民主党は「中道」の語をほとんど使用していなかったが、2012年、保守色を強める自民党や日本維新の会などに対抗して再び「中道」を掲げる方向に舵を切った[8]。だが、当時民主党代表の野田佳彦は保守を自認し、方針転換に難色を示した[9]。民主党の流れを汲む国民民主党は改革中道を掲げている[10]。同じく民主党の流れを汲む立憲民主党も泉健太が党代表に就任してから中道を標榜している。結成当初から第49回衆議院議員総選挙までは「リベラル色」が強かったが、泉は立憲民主党が共有する価値観について2022年の党大会で「リベラルな価値でありますが、同時に日本が古来から大切にしてきた「和」「調和」「包摂」の価値でもあるのです。」と述べている[11]。 一方、沖縄県では様相が異なる。保守・革新の政治勢力が未だに拮抗しているため、沖縄タイムスと琉球新報は民主党や国民新党(現存せず)、政党そうぞうなどを「中道」[12]または「中立」[13]と呼んで区別している。 この他、地方政治では消費者運動を基盤とした東京・生活者ネットワークや、環境保護運動を基盤とした「虹と緑」、「市民オンブズマン」を基盤とした政党(行革110番など)などが結成され、議席を獲得している。みどりの未来・緑の党グリーンズジャパンなど、新左翼から一部保守本流的潮流を取り込み中道主義的路線に移行したグループもある。 中道政治の基準は国ごとに少しずつ違うため一般化することは難しいが、多くの場合、中道主義政党は自由主義、社会自由主義、保守自由主義性向を帯びる。
日本
主な中道政党
カナダ
カナダ自由党
イギリス
自由民主党
スウェーデン
中央党
オランダ
キリスト教民主アピール[14][15]
民主66
フランス
再生 (政党)
共和国前進
民主運動
急進運動
ドイツ
自由民主党[16][17]
スペイン
シウダダノス[18][19][20]
韓国
共に民主党[21][22][23][24][25]
国民の党
民生党
日本
公明党[26][27][28]
国民民主党 (日本 2020)[29]
立憲民主党 (日本 2020)[30][31][32]
中華民国(台湾)
台湾民衆党[33]
イスラエル
青と白
「中道」とされる主なマスコミ
日本 - 日本経済新聞[34]、毎日新聞[35]