ドイツにおいては、1870年に結成されたカトリック系の中央党がある。中央党は左右両派のカトリック教徒を糾合した、ドイツ初の「国民政党」(包括政党)とされるものの、宗教問題に関して中立的でなかったほか、教育政策については右派路線を打ち出していた(詳細は中央党を参照)。
中央党の後継政党としてはキリスト教民主同盟 (CDU) や自由民主党 (FDP) があるが、いずれの政党も右派寄りであることから、社会民主党などはこれらの政党を「中道」と呼ばない。また、「中道左派」やリベラルな「現実主義者」から構成される同盟90/緑の党も「左派」と呼ぶには躊躇われ、議会では社会民主党とキリスト教民主(社会)同盟との中間を占め、自由民主党はキリスト教民主・キリスト教社会同盟の右側に座っている。
こうした経緯から、歴史的に見てドイツの全政党のうち最も中道的な政党は、ヴァイマル共和国期に存在したドイツ民主党(1918年 - 1933年)である。
なおドイツ語では、中道主義を意味する "Zentrismus" が専門家の間でもあまり使われないほか、中央集権を指す "Zentralismus" と間違われやすいため、「中道政治」の訳語としては "politische Mitte" が当てられる。 ベルギーはフラマン語またはフランス語使用地域毎に政党が存在する。 フランドルで最も中道主義的な政党は人民連合であったが、この政党は社会自由主義を標榜したのみならず、国内のフランス語話者に文化的劣等感を抱いているオランダ語話者の民族的感情を鼓吹した所に特徴があった。なお、同党は左右の路線対立から2001年に解党し、2009年以降は新フラームス同盟がその唯一の後継政党となっている。 一方フランス語圏では、キリスト教民主主義を掲げる民主人道主義中道派が中道右派ないしは中道政党とされるほか、改革運動も政治的スペクトラムでは中道に位置づけられている。 民主66が中道または中道左派とされる[4]ものの、党自体はあくまで社会自由主義政党を名乗り、左右の色分けを避けている。また、プロテスタント系のキリスト教同盟 北欧のほとんどの国においては、中道政党があり、いずれも社会経済的な左右の枠組みに対する中道主義的な立場に加え、明確で他とは区別されるイデオロギーを共有する。その立場とは、地方分権を軸として中小企業対策や環境保護に関わることである。こうした中道政党は、自由主義インターナショナルや欧州自由民主改革党に参画している。デンマークの中道民主党 アイルランドでは、フィアナ・フォイルとフィナ・ゲールという2大政党がともに、中道主義かつポピュリスト政党である。ただし、フィナ・ゲールがヨーロッパでキリスト教民主主義グループに与する一方で、フィアナ・フォイルはリベラル保守政党と位置づけられている。両党とも中道左派や中道右派のメンバーから成っているため、「左派」あるいは「右派」というイデオロギー上のレッテル張りを好まない。 なお、最大の非中道政党は労働党であり、同党は自ら民主社会主義と位置づけ国内の多くの労働組合とつながりがある。 イギリスの政界では通常、左右両派の中間に位置する中道的な立場と言えばリベラルないしは進歩主義と関連があり、政界再編を引き起こしつつも穏健な見解をリードしていた。1978年には、エドワード・ヒース元首相(保守党)が、自由党のシリル・スミス院内幹事と中道政党を立ち上げるべくトーリー党からの離反を画策するも、不成功に終わる。しかしながら1980年代から1990年代初頭にかけて、労働党が速やかに中道へと軸足を移した。ニューレイバー路線は中道政権として名声を博し、爾来労働党は、政界において中道的な立場を保持するとともに、これを左寄りに移行させる政党として知られるようになった。なお、自由民主党や保守党にも中道派は存在することに注意が必要である。 ニュージーランドには統一未来党
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