原住民立法委員選挙区は、1972年中華民国立法委員増額選挙
(中国語版)の前に初めて設立された選挙区である。『動員戡乱時期自由地区増加中央民意代表名額選挙弁法』によると、中華民国自由地区の「山胞」からは1人の立法委員が選出される」[7]:91-92[18]。1980年中華民国立法委員増額選挙からは、「平地山胞」と「山地山胞」が1人ずつ選出された[7]:93[20]。1989年中華民国立法委員増額選挙では2人ずつ、第二回中華民国立法委員選挙では3人ずつが選出された[7]:94-95[22][23]。1994年に「山胞」が呼称変更により「原住民」に改名されたため、「山胞選挙区」も1995年の第三回中華民国立法委員選挙から「原住民選挙区」に改名された[7]:96[24][33]。1998年の第四回中華民国立法委員選挙からは「平地原住民」と「山地原住民」が4人ずつ選出されたが、2008年の第七回中華民国立法委員選挙からは3人ずつ選出されることとなり、現在に至る[7]:97, 101[14]。「平地原住民選挙区(中国語版)」と「山地原住民選挙区(中国語版)」はともに大選挙区であるため、選挙の際に得票数が最も多い3人は当選者となる。両選挙区はともに中華民国自由地区の全域を区域としているが、これらの選挙区で選挙権を有する条件は『原住民身分法』第2条により厳格に定められている(日本統治時代の本籍地は山地/平地行政区にある、かつ戸籍に本人または直系尊属は原住民であることが明記されている)[7]:80[34][35][36]。
選挙区定数有権者数[注 1][37] 全国不分区および僑居国外国民選挙区
平地原住民選挙区(中国語版)3199,833
山地原住民選挙区(中国語版)3215,115
全国不分区および僑居国外国民選挙区
華僑代表は第一回中華民国立法委員選挙(中国語版)で世界を15の選挙区に分割され、合計19人の華僑議員を選出すると計画されたが、実際に選出されたのはその半数以下であった[39][7]:85。1972年中華民国立法委員増額選挙(中国語版)では世界が5つの選挙区に分割されたが、選出方式は総統による指名に変わった[7]:84-85。1980年中華民国立法委員増額選挙以降、選挙区は8つの地域選挙区と1つの「不分区」からなり、第二回中華民国立法委員選挙以降の選出方法が比例代表制に変更された。