今でこそ日本国内の主要商業新聞の中では朝日新聞と並んでもっとも進歩主義的な論調だが、合併前の2紙(旧新愛知、旧國民新聞)は現在とは異なる思潮に立っていた。
戦前の旧新愛知は立憲政友会系ということもあり、右寄り路線だった。1933年に旧新愛知が買収した旧國民新聞も同様の流れに属していた。また旧名古屋新聞は昭和初期の二大政党制では立憲民政党に近い立場を取っていた。立憲民政党はどちらかといえばリベラル(自由主義、政治的穏健な革新)に近かったものの、当時は社会主義や共産主義を掲げる政党が軒並み非合法とされていたため、戦後日本の左派政党とは思潮(思想)や支持層が根本的に異なる。