中日新聞社
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前述の通り、前身企業の新愛知新聞社を興した大島宇吉の家系と名古屋新聞社を経営した小山松寿の家系から歴代の社主を輩出しており、社長職は両家以外から選出される場合もあるが、重要事項に関しては今なお大島家と小山家の合議により決定されると言われる[5]。2007年時点では第8代社長の大島宏彦(のち最高顧問、2023年没)が4.77%、元副社長の小山勇(元社主で第4代社長を務めた小山龍三の養嗣子、2020年没)が4.33%の株式を保有していた[6]

産経新聞社への一時移籍を経て社長に復帰した与良ヱ(元名古屋新聞社長・与良松三郎の長男)が1967年に急逝し、新愛知OBの三浦秀文が社長に就任して以降は大島派と小山派によるたすきがけ人事が続いている[注 1]。ただし、1973年に起きた中日スタヂアム事件による人事刷新などの要因もあり[7]、本社の社長交代と中日ドラゴンズのオーナー職とは必ずしも連動しておらず、第9代社長の白井文吾(現名誉会長)は2003年に本社会長となった後も2020年まで球団オーナー職に留まり続けていた。また、元相談役の小山武夫(小山龍三の養弟)は本社の社長在職経験が無く、中日スタヂアム事件のため本社取締役を辞任して以降はドラゴンズ専任の形でオーナーと球団社長を兼務している。
社旗・社章取材機のリアジェット31A中日新聞社の社旗が掲げられた看板

現在掲げられている社旗[8]1962年9月に作られ、上半分が赤、下半分が紺色になっている。上半分の左側には中日新聞社の社章(後述)、下半分の右側には「中日」の文字が白抜きで染め抜かれている。なお、赤は燃える情熱、紺色は無限の発展と冷静さ、白は公正・中立を意味している。東京本社で使う物では「中日」の部分を「東京新聞」に差し替えている。この社旗は、当初は1956年、東京中日新聞(現:東京中日スポーツ)が創刊された当時に東京支社(現:東京本社)限定の社旗として使われていたものを1962年に中日新聞社全体で使うようになった。なおバリエーションとしては、紺色部分の「中日」の部分を、東京本社で使う物では「東京新聞」に、北陸本社で使う物では「北陸中日」に、日刊県民福井(福井支社)で使う物は「日刊県民福井」に、中日スポーツで使用する物は「中日スポーツ」のロゴ、東京中日スポーツで使う物は「東京中日スポーツ」のロゴとそれぞれ差し替えている。ちなみに、中日新聞社傘下のドラゴンズが使用する球団旗はこれをアレンジし、社章の部分を筆記体の"Dragons"ロゴに改変したものが使われる。

それ以前の社旗は赤色に白抜きで中日新聞社の社章が大きく染め抜かれ、社章の下部に白抜きで「中部日本新聞」と染め抜かれていた。

社章は中央に「中」の文字をあしらったもので、その両端にはそれぞれ2本のやや太い線が出ている。社章は翼をイメージしたもので、同社の発展を象徴化したものである。社章そのものは前身の中部日本新聞時代からあったものだが(1942年9月制定)、社章の規格が厳密に定められたのは、前述した現在の社旗が定められた時と同じ1962年9月である。なお、社章が紙面に登場するようになったのは中日新聞では1999年(平成11年)2月1日付朝刊から、中日スポーツ・東京中日スポーツでは2004年(平成16年)1月1日付からである。ただし、東京新聞の号外ではその後も平成末期まで社章が使われなかった。東京新聞で号外(速報)に社章が添付されたのは2017年1月から、号外も通常の紙面と同一の題字になったのは2020年8月20日からとなっている。また、この社章はかつてドラゴンズのユニホームの袖部分にワッペンとして縫い付けられていたこともある。
新聞の発行地域
一般紙

中日新聞 - 東海地方の一部(愛知県、岐阜県三重県静岡県遠州駿河)、及び長野県東信地方全域及び北信地方の一部を除く)、滋賀県(一部地域)、福井県(一部地域)、和歌山県新宮市の一部地域)

東京新聞 - 関東地方東京都埼玉県千葉県神奈川県茨城県栃木県群馬県)及び静岡県東部(富士川以東の駿河地域)・伊豆の全域と静岡県中部(富士川以西の駿河地域)の都市部のみ

北陸中日新聞 - 石川県富山県

日刊県民福井 - 福井県(一部地域では中日新聞と併売している)静岡県では、中部が中日新聞(東海本社版)と東京新聞の併売(ただし、静岡市など一部の地域では東京新聞は宅配のみ)となっているが、大井川以西の遠州地域は中日新聞のみの販売となっており、伊豆地域ならびに駿河地域のうち富士川以東は東京新聞のみの販売となっている。

中日新聞・東京新聞発行エリアに囲まれている山梨県は両新聞とも発行されていない。

スポーツ紙

中日スポーツ

東海3県(愛知・岐阜・三重)、静岡県遠州・駿河、長野および北陸3県、滋賀エリアで販売。

中日スポーツは京都府京都市内の一部コンビニ・駅売店)でも販売されている。

東京中日スポーツ

関東地方、静岡県東部(沼津市など)・伊豆(熱海駅伊東駅のみ)、山梨県の一部エリアで販売。

尚、静岡県の駿河においては中日スポーツと東京中日スポーツが併売されていたが、2021年現在は県中部(駿河のうち富士川以西)は中日スポーツのみで、県東部(駿河のうち富士川以東)・伊豆地方はコンビニでの販売は両紙ともに一切行っていない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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