中央アフリカ
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また州はさらに84の(地区、支庁)に分けられる[35]

バミンギ・バンゴラン州 (Bamingui-Bangoran)

バンギ州 (Bangui)

バス・コト州 (Basse-Kotto)

オート・コト州 (Haute-Kotto)

オー・ムボム州 (Haut-Mbomou)

ケモ州 (Kemo)

リム・ペンデ州 (Lim-Pende)

ロバイエ州 (Lobaye)

マンベレ州 (Mambere)

マンベレ・カデイ州 (Mambere-Kadei)

ムボム州 (Mbomou)

ナナ・グリビジ州 (Nana-Grebizi)

ナナ・メンベレ州 (Nana-Mambere)

オンベラ・ムポコ州 (Ombella-M'Poko)

ワカ州 (Ouaka)

ウハム州 (Ouham)

ウハム・ファファ州 (Ouham-Fafa)

ウハム・ペンデ州 (Ouham-Pende)

サンガ・ムバエレ州 (Sangha-Mbaere)

バカガ州 (Vakaga)

主要都市詳細は「中央アフリカ共和国の都市の一覧」を参照

中央アフリカ最大の都市は首都のバンギである。バンギはウバンギ川の遡航限界点にあり、政治経済の中心であるほか、大規模な河港が存在して貿易もさかんであり、西のビンボなどの衛星都市も合わせた都市圏人口は79万人(2015年)に達する[36]。バンギ市の規模は国内で突出しており、人口10万人を超える都市は他に存在しない。
地理詳細は「中央アフリカの地理(フランス語版、英語版)」を参照中央アフリカ共和国の地図バンギ近くのウバンギ川

国土面積は約623千平方kmで、アメリカのテキサス州よりやや小さい。国土の大部分が海抜600m程度の緩やかな高原となっており、国土中央部を東西に分水界が走っている。この分水界の北は広義のチャド盆地に属し、シャリ川水系となっている。シャリ川は国土中央部に端を発し、北流してチャド湖へと流れ込むほか、この水系に属するロゴーヌ川などいくつかの支流も同様に北流する。分水界の南側はコンゴ川水系であり、広義のコンゴ盆地に属する。コンゴ川最大の支流であるウバンギ川はコンゴ民主共和国との国境をなすほか[37]、バンギまでは大型船舶の遡航が可能であり、重要な交通路となっている。この両河川は同国にとって非常に重要であり、植民地時代の「ウバンギ・シャリ」という植民地名はこれに由来する。このほか、西部にはやはりコンゴ川の支流であるサンガ川が流れている。

北東部にはボンゴ山地が聳え立つ。また北西部にも山地が存在し、カメルーン国境に位置するンガウィ山(標高1,410m)は中央アフリカの最高峰となっている。
気候

降水量は緯度にほぼ比例し、南部ほど降水量が多く北に向かうほど乾燥していくが、国土の大部分はサバナ気候(Aw)となっている。ただし国土南端のウバンギ川沿いや南西部は一部に熱帯モンスーン気候(Am)の地域があり、また最も乾燥した北東端はステップ気候(BS)となっている。

植生もこれにほぼ準じ、中部から北部にはサバンナが広がり、南部に全土の8%程度の熱帯雨林がある[37]
経済詳細は「中央アフリカの経済(フランス語版、英語版)」を参照首都バンギ

第一次産業が主であるが、主に中部から北西部で栽培される綿花が輸出の5.8%(2013年)を占め[38]、やや重要であるほかはめぼしい輸出品がない。農民の大部分は自給農業に携わっており、キャッサバヤムイモタロイモプランテンバナナタバコなどを主に栽培している。

中央アフリカの一次産業で有力なものは南部密林を中心とする林業であり、木材の輸出は2013年に39.9%[38]、2015年にも19.0%[38]といずれも第2位を占めている。

中央アフリカの輸出品は鉱業分野に偏っており、ダイヤモンドウランなどさまざまな鉱産資源を産出するが、中でも最も重要なのはダイヤモンドであり、2013年には輸出の45.7%を占めていた[38]。しかし同年5月に紛争ダイヤモンドの輸出を規制するキンバリー・プロセスによってダイヤモンド輸出が禁止された。その後、2016年5月には情勢の好転した西部のベルベラティ市周辺産出のダイヤモンドに限り輸出が許可されたものの、紛争の続く国土の大部分からの輸出は未だに禁止されている[39]。ダイヤモンド産出は南西部および中部に集中している[22]。日本には木材等が輸出されている。

主要な輸出先はベルギー中国、ドイツ、アラブ首長国連邦、輸入先はフランス、アメリカ、オランダ、中国の順(2013年)となっている[38]。しかし内陸国であるため資源の輸送費は高くつき、ウラン利権も関係した政情不安が度重なっている[40]。また経済も大きな打撃を蒙り低迷が続いていて、人口の9割は一日2ドル以下で生活している状況である。激しい内戦と国家崩壊のあおりを受けて、経済成長率は2013年には-36%にまで落ち込んだが、その後は年率5%程度にまで回復している[38]。政府歳入が不足しているため、1990年代より[11]政府職員の給与不払いが慢性化しており[38]、政府の機能不全やたび重なるクーデターの一因となっている。

2022年4月には仮想通貨であるビットコインを法定通貨に加える法律案が全会一致で議会で可決され、4月27日に大統領府が承認したと発表した[3]。また同年7月4日に中央銀行デジタル通貨としてサンゴコイン(Sango Coin)を発表した[41]。サンゴコインはビットコインの価値に裏付けられた暗号通貨と説明されているが、仕組みなど詳細は明かされていない[42]。サンゴコインは発行が開始されたが、開始数時間で購入されたのは目標の5%強と伸び悩んでいる[43]
交通首都バンギを通行するトラック詳細は「中央アフリカ共和国の交通(フランス語版、英語版)」を参照

国内に鉄道は存在せず、道路も首都からのわずかな区間を除き、ほとんどは未舗装のままとなっている。なかでも国外へ抜ける道路は主要経路であると同時に重要な貿易ルートであるが、どのルートも舗装されていない[44]

ウバンギ川の航行は下流からバンギまでは可能である。バンギ港はコンゴ川の水運でコンゴ民主共和国のキンシャサやコンゴ共和国のブラザヴィルとつながっており、さらにそこから鉄道で大西洋へと抜けることができるため重要な貿易ルートとなっているが、両コンゴの政情不安や鉄道の能力不足により十分に機能しているとは言いがたい。

このためバンギから西へ進みカメルーンヘ抜けるルートがかわって主流となったが[45]、このルートも舗装はされていない。また、2013年以降の内戦によって陸路はいずれも危険なものとなった。

空運は首都にバンギ・ムポコ国際空港が存在し、近隣諸国から航空便が就航している。
国際関係詳細は「中央アフリカ共和国の国際関係(英語版)」を参照
日本との関係詳細は「日本と中央アフリカの関係」を参照


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