中国大陸
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

2006年刊行の『中華民國九十四年[注 9]年鑑』[4]では、中華民国の国土(「土地」)を「台湾地区」(第一篇第二章第一節)[20]と「大陸地区」(第一篇第二章第二節)[21]とに分けて記載し、「大陸地区」の項にて中国大陸の範囲を解説している(詳細は中華民国#地理及び中華民国#行政区分、または中華民国の領域(中国語版)を参照のこと)。

具体的な範囲は@1727年[注 10]から1941年までの間に清朝または中華民国が諸外国と条約で確定させた国境線内のアジア大陸地域、及びA南海諸島のうち中央政府遷台後に中華民国が実効支配していない島々であり、中華人民共和国実効支配する領域の他に、モンゴル[注 11]パミール高原蔵南地区、及び江心坡等の中華人民共和国以外の国が実効支配する領域がある。

大陸地区の領域は、国民大会立法院選挙区、及び監察院公署の区割りに反映され、第一回国民大会代表選挙(中国語版)と第一回監察委員選挙(中国語版)(1947年)、及び第一回中華民国立法委員選挙(中国語版)(1948年)は大陸地区と台湾地区の双方で実施された。大陸地区も内包した中華民国の領域は中央政府遷台以降も万年国会が存在している間は名目上使用され続けてきたが、1990年代に組織変革で万年国会が消滅すると『中華民國年鑑』等の政府公告資料でのみ確認できる存在となった。

2006年11月1日発行の『中華民國年鑑(民国94年・2005年版)』(行政院新聞局編)を最後に、2021年3月現在に至るまで中華民国政府は政府刊行物で大陸地区の領域に関する情報を公告していない。
類語

この節は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方
出典検索?: "中国大陸" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2021年4月)

香港側の内地

特別行政区を除く中華人民共和国の実効支配地域に関しては、「中国大陸」のほかにもいくつかの呼称が用いられる。香港・澳門では「内地」(ただし英語は「the Mainland」)も使われることがある。例えば、香港、澳門住民が大陸地区を訪問する際に使用する身分証は「港澳居民来往内地通行証」である。

内地」は台湾ではもともと日本統治時代に日本本土を指す言葉として用いられていた歴史的な背景もあり、植民地宗主国を思わせる上、中華人民共和国や特別行政区の体制側がよく使うために媚びが感じられ、受け入れられていない。「対岸」は台湾でのみ使える相対的で場面を選ぶ用語である。「中共」は、中華人民共和国を認めない含みがあるため、当の中国当局がこの用法を拒否している。「中国」は、香港・マカオを含むと考えられるので多くの場合「中国大陸」と範囲が異なるほか、中国語圏で台湾を含まないことを念頭に使用する(たとえば「中国」と「台湾」を同格に並べる)場合は、中華民国体制・一つの中国論を否定する政治的な意味が強い。このため消去法で、比較的中立である「中国大陸」が選ばれる面がある。

ただし、香港では返還後に大陸部から押し寄せた旅行者や移民への反感により、「大陸」の言葉自体がいささか侮蔑的ニュアンスを含むようになってしまった。「大陸仔」(大陸から来た男性)「大陸妹」(大陸から来た女性)などが完全に侮蔑的表現として定着したほか、「大陸」という言葉自体が形容詞として「マナーの悪い」「汚い」などの意味で用いられるようになったため(例として「道端で立ち小便するなんて、彼はなんて大陸なんだろう」など)、香港政府は「大陸」や「中国大陸」という表現を避け「内地」を好んで用いることが多い(大陸人→内地人、内地同胞など)。これはもともと差別用語でなかった「支那」という言葉が現代の日本語で差別的とされ、「中国」がもっぱら用いられるのと同じケースである。
台湾側の対岸・中国

台湾では台湾海峡を挟み向かい合うことから「対岸」、中国共産党政権の統治下であることから本来は同党の略称である「中共」が同義語として使われ、台湾独立派には、あえて台湾がそれに含まれないことを強調する政治的意図から「中国」と呼ぶ向きがある。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 中国語原文:「溯自民國三十八年政府遷臺後,大陸淪陷迄今,窒礙之?態,仍繼續存在。」
^ 我國大陸領土雖因一時為共匪所竊據
^ 但其仍屬固有之疆域
^ 原文:本條例第二條第二款之施行區域,指中共控制之地區。
^ 「探親」は「多く長い間会っていない親族に会いに行く」という意味の中国語で、ここで言う「探親旅行」は国共内戦で離散した家族に会う目的で台湾から中国大陸へ行く旅行を指す。
^ なお、南海諸島は民間の定住者がいないため同通知で一切言及されていない。そのため、同通知が述べる「大陸」の範疇に南海諸島が入るか否かは不明確である。
^ 台湾澎湖金門馬祖及びその他我が国(中華民国)の統治権が及んでいる場所・地区。
^ 第二次国共内戦の敗北に伴い、1949年12月7日国民政府が大陸部から台湾へ移転した出来事を指す。
^ 民国紀元の表記であり、西暦では2005年となる。
^ キャフタ条約によって清朝ロシア帝国間の国境が確定した年。
^ 中華民国は外蒙古領有権を主張しており、国民政府地方行政区分として蒙古地方を設置していた。だが、実際はロシア帝国ソビエト連邦の度重なる政治介入により、外蒙古はモンゴル人民共和国(モンゴル)として独立(1924年)するかトゥヴァ自治州(トゥヴァ)としてソ連に編入(1944年)されていた。その後、国民政府は中ソ友好同盟条約1945年)の締結によってトゥヴァの領有権を放棄し、かつ同条約の交換公文に基づいて行われた住民投票の結果を受け、1946年1月5日にモンゴルの独立を承認した。しかし第二次国共内戦の敗北によって中華民国政府が台湾への移転を余儀なくされると、政府はソ連による条約の不履行を理由として1953年2月24日に条約を破棄し、モンゴルの独立承認ないしトゥヴァの領有権放棄を取り消した。

出典^ Lewis, Martin W.; Karen E. Wigen (1997). The Myth of Continents: a Critique of Metageography. Berkeley: University of California Press. pp. 21. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 0-520-20742-4, ISBN 0-520-20743-2.


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:69 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef