両院制の代表的な分類では、次のように類型化される。
連邦型(連邦代表型)
アメリカ、スイス、ドイツ、オーストラリアなど。
貴族院型(特権階級代表型)
イギリス、カナダ、大日本帝国議会など。
民選議院型(民主的第2次院型)
イタリア、日本など。
間接民主型(選挙人団選出型)
フランスなど[10]。
この類型は立法府のみに着目した形式的なものであり、行政府との関係も視野に入れると政治制度の区別も重要である。また、同じ制度であってもそれぞれの国の運用は多様である。連邦型であっても、アメリカ合衆国上院は国民による公選制であり、ドイツ連邦参議院は州政府による任命制である。
貴族院型の代表例はイギリスである。イギリスの議会には「選挙の洗礼を受けた上で庶民院(下院)を通過させた法案を、貴族院(上院)は修正はできるが阻止することはできない」とする不文律(ソールズベリー・ドクトリン)がある。