両津勘吉
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職務態度や金銭面など各部分にいい加減な箇所がある半面、正義感と義理人情に厚く、女性に暴力を振るう男や弱い者いじめを決して許さない[注 8]。実際、纏が駐車違反の男から怪我を負った際、「女の顔に傷を付けるんじゃない」と署内であるにもかかわらず、32発も殴るほどに憤慨。本来なら傷害罪で懲戒免職のところ、相手からの謝罪があったことで1ヶ月の自宅謹慎処分に留まった[21]。また、普段は敵対している早乙女と京香(アニメでは小野と清正)であっても、暴走族から車をレッカー移動された腹いせとして絡まれた後、倉庫内で集団強姦されそうになった際には左近寺(アニメでは本田)と共に駆けつけ、あっという間に暴走族を倒してしまった[22]

麗子、擬宝珠、麻里、磯鷲、雛野、乙姫、佐々木、本口以外の婦警たちからの評判はすこぶる悪く、特に早乙女リカは相当毛嫌いしている。署内アンケートでも「結婚したくない男性ナンバーワン」という不名誉な記録に何回も選ばれたり、両津に出くわす毎に「単細胞」や「原始人」などの蔑称で呼ばれるなど、度々酷い目に遭わされている。時には手助けをして見直されることもあるが、自分本位な行動が災いして再び毛嫌いされるようになる。個人購入したプリクラの機械2台を無断借用されたこともあった[注 9][23]。しかし、両津自身も自分の裸を撮影してその映像を婦警寮全てに流したり、宅配便で婦警寮にゴキブリ500匹を送りつけるなど、様々な手を使って邪知暴虐に復讐の手を下す。また両津の失態で擬宝珠・マリア・磯鷲に嫌われることも過去にあったが、すぐに関係を修復している。両津が好かれる理由に関しては、マリアは顔が岩鉄に似ている[24]、早矢は声が父の剣之介に似ている[25]というものであり、両津は自分そのものに惚れてくれないことを嘆いていた[25](ただし、2人とも後に両津本人を好むようになったと言及している)。女だらけの派出所では当初は婦警と対立していたものの、両津が手芸指導をしたところ打ち解け、弁当をシェアすると言った事も見られる。この時の自身を「女子高の体育教師の気分」と分析している他、婦警に「良く女の趣味が出来るな」と言われている。アニメでは麗子が「工作好きで教えたら上達した」と言った他、手芸指導を受けた婦警が両津に弁当を作って来ている他、ネイルアートをしたりするなど、亀有両子化させている。

大原に言われて付き合いのお見合いに行った際には、その前に行ったハワイアンセンターでサングラス代わりのタオルが風でずれて顔が市松模様の変な日焼け、新人の床屋のせいで変な頭、悪い輩に絡まれて大立ち回りを演じて破談になったと思うも、相手の女性に逆に気に入られたり[26]、アニメ版ではお見合い相手の真琴(声:原元美紀)や記憶喪失していた時に知り合った加納綾(声:齊藤真紀)に好かれており、意外性や人情的な一面を知る女性からはモテるようである[注 10]

アニメでは小野小町の両親が両津を気に入り、小野と宝石店強盗を捕まえて署に帰った後、結婚式まで挙げている。
体格

身長は当初「五尺五寸」(約166.7 cm)の設定[27]であったが、後に165 cm[28] に変化し、さらにその後167 cmで固定された[29]。しかし、読者から周囲の人物(特に麗子)との身長の比率がおかしいことを指摘され、第133巻『おしえて両津先生 派出所七ふしぎの巻』にて152 cmへと大幅な設定変更がなされた。167 cmは作者本人の身長であり、それをそのまま両津に割り当ててしまったという。なお、現実の警察官には身長制限があり、男子は「おおむね160 cm以上」とされているため、2009年時点では161 cmになっている[5]

体重は71 kg(第55巻『両さんの減量作戦の巻』では75 kg→38 kg、第61巻『I am スーパー仮面!!の巻』では40 kgに変化)19スリーサイズは95・85・90[30]、後に105・80・81[31](20巻『鋼鉄の人!の巻』の時のみチェスト100 cm、第7巻『マシンガンの男!?の巻』の時のみウエスト93 cm)。血液型はB型[注 11]

なお、青年誌であるスーパージャンプに掲載された「いい湯だね」とのコラボ番外編では全裸姿が無修正で掲載され、局部に一切陰毛が生えておらず、男性器も皮被りであったことが明かされている(元々の掲載雑誌である週刊少年ジャンプでは該当部分はモザイク処理されている)。




容姿・体質制服着用時の両津像亀有駅前に建立された祭装束の両津像

剛毛の角刈りの髪型に繋がった眉毛(第1巻の時は別の形をしている)が特徴で、無精を生やしている。顔立ちはしばしば「ゴリラ」「原始人」などと評されている。少年時代は丸坊主だが、アニメ版で描かれた少年時代は髪を生やしている。弟の金次郎とは大人になって以降双子のようにそっくりであり、実際に金次郎と間違えられたこともある。その風貌から、警察官にもかかわらずヤクザ押し売りと勘違いされることも多く[32]、本職のヤクザや暴走族を怯ませるほどの迫力がある[33]。制服を着用していても警察官と思われず隣接署の警察官から職務質問を受けたり、両津のことを知らない町会の人に「囚人」と称されたこともある[34]

および靴下を履かず、常時サンダル履き。このサンダルは新人の頃、大原とパトロール中に靴擦れになってしまい、そのときやむなく大原からプレゼントされたもの[35]で、同僚からサンダル履きを注意されることはほぼ皆無である。制帽は滅多に被らない。夏は原則半袖だが、旧制服では夏服の際に長袖を捲り上げたような服装を主とし、現行の夏服でも当初は旧制服と同じ着方をしていた(夏服上着の長袖は新旧共実在する)。冬でも長袖を捲り上げた姿で生活をしている。連載当初は裾捲りもしていた(1980年頃まで。ただし、それ以降も一部のシーンで裾捲りしているシーンがある)。入浴をするのが面倒(もしくは嫌い)で数ヶ月入浴しないこともあり、洗濯も数ヶ月に一度しかしない(クリーニングに至っては数年に一度)。入浴が苦手な理由は、少年時代に田舎の五右衛門風呂の入り方が分からず、そのまま入り股間を火傷したことによる[36]が、単なる面倒臭がりでもある。は第64巻で生え変わるまで全て乳歯だった[37]。指紋は四角い[38]。骨格は、人間ドックにより55万年以前の原人の骨に酷似していることが判明している(学者によるとマイペースで進化した)[39]。外見上の体格は「胴長短足の日本人的な体形」である[40]

筋肉が異常発達していることから、ゴリラ並みの体力とチンパンジー並みの身軽さを誇り、富士山麓の研究所から亀有の焼肉店まで数時間程度で戻って来たことがある。加えてゴキブリ並みの生命力を兼ね備えており、火口への転落や大爆発など幾度となく痛い目に遭っても無傷で、万が一ケガを負ったとしても必ず復活するほど。花山理香によれば「150歳まで生きる」とされている[41] が、「天国に来ると迷惑なためさらに追加される予定」であり、過去に閻魔大王と揉め事を起こした経験から地獄側、冥界ですら受け入れ拒否の姿勢を取っている。なお、神様は両津が死んだ場合は受け入れ先がないため、現世に留まることを示唆しており、アニメ版では、2016年のスペシャルで死亡した際に地獄と天国の双方から受け入れを拒否されたため、閻魔大王によって現世に送り返された。

強靭な胃袋を備え、泥、葉っぱ、犬の糞[42]、フグの剥製[43]、ウジ・ゴキブリ・タガメ・コオロギ・ネズミのグリル[44]石鹸[45]、爆弾、食品サンプルなど、食べ物ではないものを食べたことも多数ある。さらに、食べ物に関しても「腐りかけが一番美味」と発言している[46]。自他共に認める大食いチャンピオンでかなりの悪食だが、チーズは嫌い[注 12]。好物はマグロ[47]、寿司屋で魚の扱い方を本式に学んでいる事情もあり、1人で解体ショーができるほどの腕前[48]。また、初期には金平ゴボウも好物と言っている。味付けは濃いめが好みの模様。中川圭一によれば「濃硫酸ブランデーで割って飲んでも平気」[45]、大原によれば「マムシの消化液より強力」[49]とのことで、「人間ポリバケツ」の異名がある[50]


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