世襲政治家
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また、国会議員などにも鄭一亨・鄭大哲・鄭皓駿の三世代、趙炳玉・趙尹衡・趙舜衡の親子、金大中金弘一・金弘業・金弘傑の親子、南平祐・南景弼の親子、鄭石謨・鄭鎮碩の親子、劉守鎬・劉承?の親子、李重載・李鍾九の親子、柳致松柳一鎬の親子、張聖万・張済元の親子、金鎮載・金世淵の親子、金尚栄・金星坤の親子、金相賢・金映豪の親子、盧承煥・盧雄来の親子、金哲金ハンギルの親子、鄭雲甲鄭宇沢の親子らがいた[15]
中華人民共和国「太子党」も参照

中国共産党の高級幹部子弟は太子党と呼ばれ、政治を担う党幹部に多くが進出している。有名な例では、胡錦濤の後継者として総書記に就任した習近平全人代常務副委員長を務めた習仲勲の息子であるほか、元国務院総理李鵬周恩来の養子である。横山宏章「中国を駄目にした英雄たち」(講談社)などによれば、文化大革命当時には「親が革命家なら子供も赤い。親が反革命なら子供も黒い」という理論が盛んに喧伝された。
中華民国

2016年の立法選挙では、365人の候補者のうち63人が政治家一族出身であり、40人は元政治家の子供だった。台湾の22の市と郡の中で、政治的背景を持つ政治家の割合は24.6%だという。総統を務めた?経国の父は同じく総統を務めた?介石であり、?経国の孫の?万安台北市長を務めている。
朝鮮民主主義人民共和国

北朝鮮では最高権力金日成金正日金正恩と世襲されている。社会主義国では珍しく君主制絶対王政のように首脳部の世襲が行われており、また首脳部の家族が政治的要職についていることから「金王朝」と揶揄される。社会主義国で最高権力が世襲されていた国家としては北朝鮮以外にはキューバがあるが、キューバはフィデル・カストロの実弟であるラウル・カストロがカストロ家以外からミゲル・ディアス=カネルを後継者に指名したため、カストロ王朝は金王朝と異なり2代で終止符を打った。北朝鮮ではこの他に「出身成分」と呼ばれる血統による人民支配が行われている。「白頭血統」も参照
アゼルバイジャン

ソ連構成国から独立したアゼルバイジャンでは独立時の大統領ヘイダル・アリエフの息子イルハム・アリエフが後を継ぐ事実上の世襲が行われている。
トルクメニスタン

第2代大統領グルバングル・ベルディムハメドフは2022年に若者への権力委譲を理由に辞任し、同年の大統領選挙によって、息子のセルダル・ベルディムハメドフが大統領職に就任した。
フィリピン

2010年に大統領となったベニグノ・アキノ3世上院議員は、父がベニグノ・アキノ・ジュニア元上院議員、母がコラソン・アキノ元大統領である。また、父方の祖父であるベニグノ・アキノ・シニアも政治家として活躍した。ベニグノ3世の前の大統領グロリア・アロヨも、元大統領ジョスダド・マカパガルの娘である。コラソンの下で副大統領を務めたサルバドール・ラウレルも、父が第二次世界大戦中のフィリピン大統領を務め大東亜会議にも出席したホセ・ラウレルであり、コラソン・アキノ政権で国防相を務めコラソンの次の大統領となったフィデル・ラモスも父が外相である。結局、フェルディナンド・マルコス政権崩壊以降の大統領で就任当時、血縁に有名政治家がいなかったのは、俳優として有名になったタレント政治家ジョセフ・エストラーダが唯一の例である(後に妻のルイサと息子のジンゴイはフィリピン上院議員に当選している)。

ロドリゴ・ドゥテルテも娘や息子をロドリゴの前任のダバオ市長やその副市長を歴任している。

長く独裁体制が続いたフェルディナンド・マルコス政権下では、妻のイメルダマニラ首都圏知事や閣僚を歴任したばかりか、長女アイミーや長男ボンボンが政府系団体の要職に就いた。エドゥサ革命でマルコス一族は政権を追われたものの、その後復権を果たし、現在ではアイミーが下院議員、ボンボンが北イロコス州知事、フィリピン大統領となっている。

アテネオ大学の調査では、州知事の81%、下院議員の78%、市町長でも69%が世襲もしくは一族の関係者であり、世襲が高い地域では貧困率が高いことが指摘されている[16]
ヨーロッパ
イギリス

イギリス貴族院では、世襲貴族と呼ばれる貴族は世襲によって政治家を引き継ぐことが可能であった。保守党議員が圧倒的であった世襲貴族が、世襲により議席を確保し続けることは、労働党政権にとっては民意を反映しない障害になるため、1997年の総選挙で圧倒的な勝利を収めたブレア首相の労働党政権によって世襲議員制度の改革がなされ、世襲貴族については互選などで選ばれた92人のみに限定されることとなった。庶民院では、日本とは異なり立候補するのに地元や出身地の選挙区から出る事は多くなく、議員が当選しやすい選挙区を選んだり、頻繁に選挙区替えをする文化があるため、わざわざ子が親と同じ選挙区を選ぶ事はほとんど無い。例えばウィンストン・チャーチルの父ランドルフも庶民院議員であったが、選挙区は異なっており、ウィンストンは5つの選挙区を渡り歩いている。
ギリシャ

第一次世界大戦前から両大戦間にかけて断続的に首相を務めたエレフテリオス・ヴェニゼロスの次男であるソフォクリスも、戦後に首相を務めた。また、共和制移行後に首相を務めたコンスタンディノス・ミツォタキスはエレフテリオスの甥にあたる。

2011年まで首相を務めたゲオルギオス・アンドレアス・パパンドレウは、父アンドレアスも1980年代から1990年代に首相を務めている。また祖父ゲオルギオス・パパンドレウも、戦後に何度も首相を務めた。パパンドレウの前の首相だったコスタス・カラマンリスも、コンスタンディノス・カラマンリスの甥にあたる。

キリアコス・ミツォタキスも父はコンスタンディノス・ミツォタキス元首相、姉ドラ・バコヤンニも2006年から2009年まで外相を務めた。
フランス

ジャン=マリー・ル・ペンの娘であるマリーヌ・ル・ペンと、孫(マリーヌの姪)であるマリオン・マレシャル=ルペンは、それぞれ2012年フランス議会総選挙で議員になる[17]


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