不忍池では、渡り鳥・留鳥あわせて数十種類の鳥類が見られ、多い時には1万羽を超えることもある。1960年頃から多数のカモ類が飛来するようになり[11]、オナガガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、ハシビロガモなどカモの池として有名であったが、近年カモは数を減らし、変わってユリカモメやセグロカモメなどが多くやってくるようになった。
不忍池で繁殖する水鳥はバン、カイツブリ、カワウ、カルガモなど。[11]上野動物園の園内扱いになる部分にはカワウの島もある。不忍池のカワウは昭和30年代に動物園が飼っていたものを羽を切って池に放したのが始まりで、これに野生のカワウが合流した。カワウの繁殖地は日本でも数か所で、都会にあるのは世界中でもここだけである。[12] カムルチー、タウナギ、ティラピアなど外来魚が多い。在来の水生動物にはフナ、モツゴ、ドジョウ、ヌマエビ、テナガエビなどがいる。特に多いのが鯉である。 ボート池を除く部分にはハスの繁殖が著しく、毎年夏になると池の南部はほぼ埋め尽くされる状況である。江戸時代には色とりどりの花のハスが植えられていたと言われるが、現在では桃色のジバスと白の明鏡蓮との二系統だけである。秋には白いアシが池一面に広がる。[13] 2006年6月に不忍池で特定動物である産卵中のワニガメが発見され、自然繁殖している可能性が指摘された。この事件以来、ボート池の周辺にカミツキガメ、ワニガメの危険性を訴えるポスターが貼られ周囲が網で覆われている。 不忍池の中央にある弁天島にはユニークな石碑が多いことで知られる。以下のようなものがある(時計周りの配置順)。 そのほか不忍池周辺には以下のものがある。
魚類
植物
その他
文学作品夕暮れの不忍池
森?外「雁」
川端康成「帽子事件」
内田康夫「上野谷中殺人事件」
5代目柳家小さん「唖の釣り」
夏目漱石「こゝろ」
石碑
ふぐ供養碑(岸信介筆) 1965年 東京ふぐ料理連盟
八橋検校顕彰碑 1966年
スッポン感謝之塔
東京自動車三十年会記念碑 1975年
真友の碑(英語) 1976年
暦塚(中曽根康弘筆) 全国カレンダー出版協同組合連合会ほか
包丁塚 上豊調理師会
鳥塚(東龍太郎筆) 1962年 東京食鳥鶏卵商業協同組合と東京都食鳥肉販売業環境衛生同業組合
幕末の剣豪櫛淵虚冲軒之碑 1978年 利根郡月夜野町
魚塚 1976年 東京魚商業協同組合
利行碑(熊谷守一筆) 1969年
めがねの碑 1968年 東京眼鏡懇話会
駅伝の碑 2002年 財団法人日本陸上競技連盟ほか
ギャラリー
弁天堂
花見
蓮池(5月)
夕暮れ
おでん屋台
ハスが咲く不忍池(8月)
スワンボート
周辺施設
下町風俗資料館
水上音楽堂
五條天神社 (台東区)
上野動物園
台東区立忍岡小学校
上野精養軒
旧岩崎邸庭園
アクセス
京成本線:京成上野駅
山手線・地下鉄銀座線・地下鉄日比谷線:上野駅
山手線:御徒町駅
地下鉄千代田線:根津駅・湯島駅
Size:54 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
担当:undef