下条アトム
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その後、「エディ・マーフィでおなじみの下條アトム」と評されるほどに定着[8]。なお、下條はマーフィのキャリア最初期にあたる80年代から担当している人物でもあり、「吹き替えで発する独特の訛りがクセになる」と評されるなど個性的な演技が好評となった[9]。そのセリフ回しは大泉洋をはじめとしたタレントのモノマネレパートリーとしても人気を博している[10]ほか、下條と並んでマーフィの吹替声優として知られている山寺宏一も、吹替えを担当する上でマーフィの雰囲気を日本語で出すということが大事だと思っていた中で、「下條アトムさんのなまった感じがエディ・マーフィなんだ」「あれ(下條)がエディ・マーフィなんだよ、やまちゃん(山寺)は普通に喋っているから面白くない」といった意見を度々受けており、下條の吹替えた作品を見て研究、反省しようかと考えることもあるという[11]

下條自身は、マーフィの吹替えに関して次のようにコメントを寄せている。「彼のエネルギーを僕が出すのは無理なんです。でも──これは妄想なのですが──エディ・マーフィになったつもりでやっていました。スタジオでも革靴ではなく運動靴を履いていましたし、体も動かしました。

 声を当てるといっても、首から上だけに重点を置かなかったんです。僕も役者ですから、どういう気持ちでエディ・マーフィは演じているのか、この役の人間はどういう気持ちでいるのかを大事にしようと。 それと同時に、あれだけ素敵な役者の邪魔をしたくなかった。つまらない色付けをして、自分を出したくないと思ったんです。僕がやっていると知られなくていい。エディが日本語を喋っているぐらいに視聴者は思ってくれていいという感じでした」 ? 下條アトム[12]

下條が声優を始めた頃は声優業は役者側から軽視される業種だったものの、下條は難しいながらも面白い物だと解釈し収録後に自身の演技に不満を持ち、表現力を極めようと精進したことが声優としてのキャリアに繋がったのではないかと回想し、2018年のインタビューでは「毎回いつも新人のようなつもりでやってるんですよ。いわゆる第一線級ではないですし、2軍でベンチをあっためているような気持ちですよ」と語っている[4]

ナレーターを務めた『世界ウルルン滞在記』は広く有名になり、モノマネをする人のほとんどは、「○○で出逢った」というモノマネを行う(最初の時は特徴ある口調ではなかったが、「リポーターやスタッフが大変な思いをしてやって来たその映像を視て、『頑張れ』という思いで感情移入するうちにこうなった」とのことで、結果的に12年間も務める事となった[13]。)。

2005年の『仮面ライダー響鬼』には、立花勢地郎役で出演。東京都葛飾区柴又にてきびだんごを名物とする甘味処を営み、“おやっさん”の愛称で慕われる役どころ[注釈 1]であったことから、出演のオファーを受けた際は戸惑いを感じていたという[注釈 2][14]
出演
テレビドラマ

連続テレビ小説NHK

信子とおばあちゃん(1969年) ※ドラマデビュー作

藍より青く(1972年 - 1973年)

マー姉ちゃん(1979年4月2日 - 9月29日) - 細谷巖 役


天皇の世紀 第13話「壊滅」(1971年、ABC / 国際放映) - 武田魁介 役

大江戸捜査網

第48話「八百八町富狂い」(1971年、東京12チャンネル / 日活) - 安吉 役

第75話「おふくろ慕情」(1972年、東京12チャンネル / 日活) - 信吉 役

第322話「悪夢に泣く少女の叫び」(1978年、東京12チャンネル / 三船プロ) - 源次 役


知らない同志 (1972年、TBS

レモンの天使 第22話「病院は俺の天国 」(1972年、フジテレビ/東宝) - 自動車修理工員

キイハンター 第249話「お年玉は必殺必中の弾丸!」(1973年、TBS / 東映) - ケンジ 役

こんな男でよかったら(1973年、読売テレビ / 国際放映) - 知床の健 役

旅人異三郎 第12話「峠の茶屋に血煙がたった」(1973年、東京12チャンネル / 三船プロ)- 由次郎 役

おしどり右京捕物車(1974年、ABC / 松竹) - 観念 役

風の中のあいつ(1973年 - 1974年、TBS) - 綱五郎 役

太陽にほえろ!NTV / 東宝

第121話「審判なき罪」(1974年) - 吉田春夫 役

第152話「勇気」(1975年) - 町田正二 役


銀河テレビ小説(NHK)

黄色い涙」(1974年、NHK名古屋) - 下川圭 役

夏の故郷」(1976年) - 藤原清太郎 役

ふるさとシリーズ2 上野駅周辺」(1978年) - 村上繁 役


座頭市物語 第15話「めんない鴉の祭り唄」(1975年、フジテレビ / 勝プロ) - ひょっとこの半助 役

非情のライセンス 第2シリーズ 第16話「兇悪の青い鳥」(1975年、NET / 東映) - 小倉伸一 役

どてらい男(戦争編)(1975年、関西テレビ/フジテレビ) - 山原2等兵 役

傷だらけの天使 第23話「母の胸に悲しみの眠りを」(1975年、日本テレビ / 東宝) - 中岡光一 役

伝七捕物帳 第67話「幼なじみに恋が散る」(1975年、NTV) - 平吉

日本沈没 第18話「危機せまる小河内ダム」(1975年、TBS / 東宝)

破れ傘刀舟 悪人狩り 第35話「流れ者の挽歌」(1975年、NET / 三船プロ) - 伝次 役

いろはの"い" 第15話「追いつめる」(1976年、日本テレビ / 東宝) - 宮沢護 役

遠山の金さん 第44話「心の旅路をたどれ」(1976年、NET) - 伊之吉


人はそれをスキャンダルという(1978年 - 1979年、TBS / 大映テレビ) - 川崎正勝 役

土曜ワイド劇場(テレビ朝日)

松本清張の種族同盟」(1979年5月26日) - 君川行雄 役

西村京太郎トラベルミステリー 「L特急踊り子号殺人事件」(1991年) - 原田久夫 役

「美濃紙漉きの里殺人事件」(1991年) - 糸井守 役

「ママさん記者明衣子の事件」(1999年) - 高橋直樹 役

終着駅シリーズ10・砂漠の暗礁」(2001年) - 金沢高一 役

おかしな刑事4」(2007年) - 泉沢卓司 役

温泉 (秘) 大作戦7」(2009年2月21日) - 小泉辰則 役

東京駅お忘れ物預り所4」(2010年7月3日)

おとり捜査官・北見志穂14・獄中女に間違われた女刑事!」(2010年8月7日) - 大熊茂 役

検事・朝日奈耀子11・医師&検事?2つの顔を持つ女!」(2011年11月12日) - 松村洋一 役

温泉若おかみの殺人推理23・滋賀おごと温泉?盗まれた琵琶湖の謎!!」(2012年4月28日) - 平井次郎 役

「終着駅シリーズ29・善意の傘」(2015年9月26日) - 高杉誠


3年B組金八先生 第2シリーズ 「第21話 不正を憎む心を持て!」1981年2月27日 - 玉村吾朗 役

あっけらかん(1982年、日本テレビ) - 谷部正彦 役

女盗賊忍び舞い(1983年、フジテレビ / 東宝) - 小助 役

大奥 第35話「運の悪い女たち」・第36話「密会」(1983年) - 吉三 役

時代劇スペシャル 人形佐七捕物帳 死を呼ぶ猫は金の爪(1984年、CX / 映像京都) - 豆六 役

日本の面影(1984年、NHK) - 西村重成 役

事件記者チャボ! 第24話「チャボもあきれたダメ父さん!」(1984年、日本テレビ / ユニオン映画) - 山根信太郎 役

木曜ゴールデンドラマ「恋文」(1984年、読売テレビ)


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