下北沢
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なお、この起伏は井の頭線の車窓からもよく見える。

メディアで取り上げられ続けている下北沢駅前のイメージが強いが、それ以外の東北沢・池ノ上の両駅前などに近隣商業又は路線商業地域が形成されているものの、それ以外は概ね住宅地で、中小規模の共同住宅、木造等の戸建住宅が多い。京王井の頭線及び小田急線の利用で渋谷新宿へ十数分でアクセスでき、利便性が高い。かつては佐藤栄作-竹下登邸(代沢)もあった閑静な住宅地の区域もある。
下北沢駅前の商店街下北沢あずま通り(下北沢東会)

下北沢駅は小高い丘を挟んで位置し、南口は低く、西口周辺は高い位置にあり、狭隘な街路が入り組んでいる。こうした地域特性から、周辺住民を対象とした雑貨屋、古着屋、生地屋などが古くから存在し、「コットン・タウン」と呼ばれ脚光を浴びた時期もある。いくつかの店舗名にコットンを付けたものがあることで当時の名残りが偲ばれる。

また、北口の駅前には「下北沢北口駅前食品市場」という小規模な小売店が集まる一角が2017年9月まであった。1948年頃から駅前に集まった店が、トタン屋根の下で市場を形成し始めた。最盛期の1970年頃には約70店が営業していた[7][8]

商業地域は、それより前からある小田急線の線路で概ね区分される状態で、複数の商店街組織がある。

下北沢一番街

しもきた商店街

下北沢東会

下北沢南口商店街

下北沢南口ピュアロード新栄商店会

代沢通り共栄会

街並みの状態や、下北沢に警察署がないこと(交番はある)などが、かえって商店街レベルでの防犯への危機感につながってきている面もある。パチンコ店や北沢八幡宮例大祭での露店からの暴力団排除、近年では、落書き消去・防止の活動に力を入れている商店街もある。落書き消去は、東京周辺などの他地域の商店街からも注目され、度々報道でも取り上げられている(参考:『平成4年警察白書』、北澤八幡神社他)。
地価

住宅地の地価は、2014年平成26年)1月1日公示地価によれば、北沢1-24-15の地点で65万7000円/m2となっている。
歴史

元々、この地域は武蔵国および東京府の荏原郡下北沢村であり、世田ヶ谷町への合併を経て世田谷区北沢・代沢になった。概ね現在の北沢一丁目から五丁目および代沢二・三・五丁目ならびに四丁目の北東部および代田五・六丁目の東側のごく一部が、旧下北沢村に該当する。

なお、代沢には、下北沢=旧北沢の一部以外に、代田の飛び地「下代田」等(概ね現:四丁目の一部、一丁目に相当)が編入された(「代沢」の地名はこれらに由来する)。

元々の中心は現在の代沢三・五丁目付近、北沢八幡宮、森巖寺淡島神社分社や代沢小学校のある辺りであり、明治時代の旧版地図5万分1図名:東京西南部明治45年縮図には「下北澤本村」の文字が見られる。現在も茶沢通り沿いに商業地域が形成されている。村の開墾時代についても含めた詳細は「代沢」「北澤八幡神社」を参照。

起伏のある地形からか、「山谷」の付く字がいくつか見られた(参考:旧版地図5万分1図名:東京西南部明治45年縮図)。

1927年の下北沢駅開業後、元々は水田地域であった同駅周辺[9](物理的中心に近いが)に商業地が形成され、地域の重心が移って行った。他の部分の宅地化は、帝都線(現:井の頭線)開通、池ノ上などの集落の形成を経て、急速に進んでいった。この急速な宅地化に街路など公共スペースの整備が追いつかずに狭小な街路が目立つ街並みとなり、宅地化後は全体的に大きな変化はなく推移してきた。

宅地化の進む過程で、企業が厚生施設や研修所などを設ける例も散見されたが、近年、急速にこれらの施設の廃止が進んでいる。

1991年4月、世田谷区に5総合支所がオープンし、下北沢には北沢総合支所(舞台芸術に対応した設備のある北沢タウンホール)が設置され、世田谷区北沢地域の中心となっている。
下北沢の大規模再開発

2019年、下北沢駅を中核に世田谷代田駅から東北沢駅までの地下工事を実施、それによって出来た全長約1.7kmの線路跡地において、「下北線路街」再開発が行われ賑わっている。

小田急線の下北沢駅から地上に上がると、新駅舎内の複合商業施設「シモキタエキウエ」が目の前に広がる。2019年11月に開業し、コンセプトは「UP!(シモキタアガル)」。楽しさや利便性だけでなく、駅の利用客の気分がアガることを目指していて、駅2階を中心に飲食店や雑貨店などが勢揃いしている。

下北沢駅には、小田急線と交差するように、京王井の頭線が通る。その高架下には商業施設「ミカン下北」も開業。「ミカン」の名称は「未完」に由来しており、5つの街区で構成されている。

下北沢駅から東北沢駅方向へと進むと、「下北線路街空き地」が広がり、商業施設「reload(リロード)」へと入る。個性豊かな個店街をテーマにした低層分棟形式。路地を散策しながらショッピングを楽しむことができる。そして多目的エンターテイメントスペース「ADRIFT」、東北沢駅へとつながっていく。

下北沢駅へ戻り、南西口を出た左手側に見えるのが、2022年1月に誕生した複合施設「(tefu)lounge 下北沢」。まちのラウンジをコンセプトに、仕事や勉強、ティータイムなど様々なシーンで利用できる。デスクやソファ、シェアテーブル、ブースなどが用意されたカフェ&ラウンジもある。また、ミニシアター「シモキタ-エキマエ-シネマ K2」では、多種多様な映画作品を提供している。
[10]

さらに南西へ進むと緑の空間「ののはら」が広がる。下北沢に緑を増やすことを目的に世田谷区と小田急電鉄が供に整備してきたエリアで、植樹を通じて木々を育てていく「木立エリア」、草花や木々に囲まれのんびりと自由に過ごせる「原っぱエリア」、土づくりや苗木の育成をする「圃場エリア」で構成されている。ののはらや(tefu)loungeなどの施設からなるエリア一体は「NANSEI PLUS(ナンセイプラス)」と呼ばれている。[11]

再開発エリアを紹介


下北沢駅の南西口

商業施設「reload(リロード)」

シモキタ エキウエ(東側)

シモキタ エキウエ(南西側)

商業施設「ミカン下北」

NANSEI PLUS ラウンジへと進む階段

緑の空間「ののはら」

シモキタ雨庭広場

世帯数と人口

2019年令和元年)9月1日時点の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目世帯数人口
北沢一丁目3,172世帯5,242人
北沢二丁目1,741世帯2,502人
北沢三丁目2,086世帯3,184人
北沢四丁目2,025世帯3,361人
北沢五丁目2,642世帯4,157人
計11,666世帯18,446人

小・中学校の学区

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[12]

丁目番地小学校中学校
北沢一丁目全域世田谷区立池之上小学校世田谷区立富士中学校
北沢二丁目5?8番
22?40番世田谷区立下北沢小学校世田谷区立北沢中学校
その他世田谷区立代沢小学校世田谷区立富士中学校
北沢三丁目全域世田谷区立下北沢小学校世田谷区立北沢中学校
北沢四丁目全域
北沢五丁目全域

一般施設

主要なもののみ記載。
スーパーマーケット


ダイエーフーディアム 下北沢店

ピーコックストア下北澤店(旧大丸ピーコック店)

オオゼキ下北沢店

成城石井下北沢西口店

まいばすけっと下北沢南口店

金融機関


三井住友銀行

三菱UFJ銀行

みずほ銀行

横浜銀行

東日本銀行

ゆうちょ銀行

イオン銀行

昭和信用金庫

文化施設本多劇場

劇場

本多劇場グループ

その他

ミニシアター・KYO

しもきた空間リバティ

アレイホール



映画館・ミニシアター

短編映画館トリウッド


ライブハウス

shimokitazawa GARDEN(500人)(2020年10月18日に閉店)

下北沢CLUB 251(400人)

下北沢Era(300人)

下北沢MOSAiC(300人)

下北沢SHELTER (250人)

下北沢GARAGE (?150人)


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