上野山 功一(うえのやま こういち、1933年3月7日[1][2][3][4] - 2023年1月22日[5])は、日本の俳優。本名は、上野山 貢之介(こうのすけ)[2][3][4]。
東京市[4]中野区沼袋出身[3]。日本大学藝術学部映画学科中退[2][3][4][6]。オールスタッフ[7]、小市事務所を経て[4]、ダテ企画所属[2][8]。 父は日本画壇の鬼才と呼ばれた洋画家の上野山清貢[3]。戦時中は福島県三春町に疎開する[6]。 劇団手織座を経て[3][4]、1958年に日活入社[3]。その時に鈴木清順監督から「君はワルに向いている」と言われたことがきっかけで悪役俳優の道へ進む[3]。1959年に映画『昼下がりの暴力』で正式デビュー[3]。『刑事物語 知り過ぎた奴は殺す』『刑事物語 犯行七分前』(ともに1960年)の犯人として準主役を演じ、1965年に日活を離れるまで『流れ者』シリーズなどの日活暗黒街の常連悪役として定着[3]。ニックネームは「ニヒルな殺し屋」[3]。日活を退社後、大映に移り、『眠狂四郎』『女賭博師』シリーズなどに盛んに顔を出す[3]。また、変名で西原儀一監督のピンク映画にも出演している。 大映倒産後の1970年代からは活躍の場を主にテレビに移し、極太のもみあげがトレードマークの悪役俳優として、刑事ドラマや時代劇、特撮などに出演。その濃厚なキャラクターで強烈な存在感を見せた。上野山について、『イナズマンF』で共演した伴大介は「普段は段取りの話をする程度だったが、現場での呼吸はピッタリだった」[9]、『超神ビビューン』で共演した荒木しげるは「(上野山が)中心となって食事や遊びに行ったり、気遣いのおかげで仲良くやれた」[10] とそれぞれ述べている。 1989年、演劇集団「野の会」を結成[3][6]。父・清貢を題材にした『流転』を三百人劇場で公演し、政治家の鳩山一郎を演じた[3]。この頃より老人福祉としての大衆演劇を意識しはじめ、野の会で『将軍の桃園』『中野村の象物語』など中野の史実を題材にした大衆演劇を上演、老人の無料招待を行う[3]。1995年と1999年には、老人のための大衆演劇用劇場建設を公約に中野区議会議員選挙にいずれも無所属で立候補するなど、中野を起点に全国各地に小劇場を作る夢を追い続けていた[3]。また、JR中野駅南口で、パフォーマンススナック「カチンコ」を経営していた[3]。 1999年に、妻の母親の世話のため福島県福島市に転居する[6]。福島市内で居酒屋を経営する傍ら、OV作品にも出演して健在ぶりをアピールし、「福島のコーモンチャマ」として腹話術を使ったトークショーなどを行っている[2]。 2023年1月22日、胃がんのため、福島市の介護施設で死去[5][11]。89歳没。 趣味は、植物育て[1]。特技は、歌[4]、殺陣[1][2]。既婚でニ男あり[3]。
来歴
人物
出演
映画
ジャズ娘誕生(1957年、日活) - 通行人
幕末太陽伝(1957年、日活) - 相模屋の客
昼下がりの暴力(1958年、日活) - 山本
影なき声(1958年、日活) - 清水助手
事件記者 深夜の目撃者(1959年、日活) - 司令室警官
事件記者 狙われた十代(1960年、日活) - 徹也
コルトが背中を狙ってる(1960年、日活) - 野原健一
俺は流れ星(1960年、日活) - 醍醐
ある恋の物語(1960年、日活) - ゲン
飢えた牙(1960年、日活) - 税関吏A
借りは返すぜ(1960年、日活) - 五郎
金語楼の俺は殺し屋だ!(1960年、日活) - ハヤブサの留吉