上海
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これは、上海市の北東を流れる呉淞江(蘇州河)の下流部分の呼称である[8][注 2]。「?」の文字は、上海市の自動車のナンバープレートの識別記号として使われている。

上海の地名は、11世紀の時代に始まる。「上海」の字義については論争があったが、中国の歴史家は時代には現在の上海地区は海下にあって、その後の陸化によって文字通り「海の上」に土地が出現したことによると結論している[9]
地理

長江河口南岸に位置し、河口島である崇明島長興島、横沙島などを含む。北部から東部は江蘇省・西南部は浙江省と接する。東は東シナ海(東海)に面する。市街地は、長江の支流である黄浦江を遡ったところにある。黄浦江の河口は呉淞口と称した港があり、崇明島などの島や市外への航行に用いられている。
気候

ケッペンの気候区分では温暖湿潤気候 (Cfa) に属し、年間平均気温は17℃。1月の平均気温は5.1℃と鹿児島県と同緯度の割には寒冷であり、曇りの日が多いため、日中でも10度以下、朝晩は氷点下まで下がることもある。降雪は年に1~2日程度あり、数年に一度は積雪(数cm程度)に見舞われるが、例年あまり見られない。梅雨は約20日間あり、例年7月10日前後には梅雨明けする。7月から8月にかけては高温多湿となり、7月の平均気温は28.6℃、日中猛暑日(35度以上)となる日は年間平均で8.7日に達する。平均最低気温も25.8度に達するなど暑さが厳しく、熱帯夜の日が続くなど非常に過ごしにくい。最高気温極値は40.8℃(2013年8月7日)、最低気温極値は-12.1℃(1893年1月13日)[10]である。Template:Graph:Weather monthly history

上海市浦東區(1991?2020)の気候
月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年
平均最高気温 °C (°F)8.9
(48)10.7
(51.3)15.1
(59.2)20.7
(69.3)25.4
(77.7)28
(82)32.8
(91)32.3
(90.1)28.4
(83.1)23.6
(74.5)18.1
(64.6)11.6
(52.9)21.3
(70.31)
日平均気温 °C (°F)5.1
(41.2)6.7
(44.1)10.6
(51.1)15.9
(60.6)20.9
(69.6)24.2
(75.6)28.7
(83.7)28.5
(83.3)24.7
(76.5)19.7
(67.5)13.9
(57)7.6
(45.7)17.21
(62.99)
平均最低気温 °C (°F)2.1
(35.8)3.4
(38.1)6.9
(44.4)11.8
(53.2)17.1
(62.8)21.2
(70.2)25.5
(77.9)25.6
(78.1)21.7
(71.1)16.2
(61.2)10.4
(50.7)4.3
(39.7)13.85
(56.93)
降水量 mm (inch)77.2
(3.039)69.8
(2.748)85.1
(3.35)87.1
(3.429)91.1
(3.587)231.1
(9.098)154.2
(6.071)227
(8.94)136.3
(5.366)78.1
(3.075)70.4
(2.772)57.1
(2.248)1,364.5
(53.723)
平均降水日数 (?1.0 mm)10.610.812.21111.314.412.213.310.77.59.79132.7
湿度73747271748278797773757174.9
平均月間日照時間117.1111.1147168.4173.1120189.8191.4156.8152.3122.7123.41,773.1
出典:China Meteorological Administration[11]

上海市(徐家匯)(1981?2010年平均、極値1951?2013年)の気候
月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年
最高気温記録 °C (°F)22.1
(71.8)27.0
(80.6)29.6
(85.3)34.3
(93.7)35.5
(95.9)38.4
(101.1)40.9
(105.6)40.8
(105.4)38.2
(100.8)34.0
(93.2)28.7
(83.7)23.4
(74.1)40.9
(105.6)
平均最高気温 °C (°F)8.6
(47.5)10.1
(50.2)13.9
(57)19.9
(67.8)25.2
(77.4)28.2
(82.8)32.6
(90.7)32.0
(89.6)28.1
(82.6)23.3
(73.9)17.5
(63.5)11.3
(52.3)20.8
(69.4)
日平均気温 °C (°F)5.1
(41.2)6.4
(43.5)9.8
(49.6)15.3
(59.5)20.7
(69.3)24.4
(75.9)28.6
(83.5)28.3
(82.9)24.6
(76.3)19.5
(67.1)13.5
(56.3)7.4
(45.3)17.0
(62.6)
平均最低気温 °C (°F)1.9
(35.4)3.4
(38.1)6.7
(44.1)11.8
(53.2)17.1
(62.8)21.5
(70.7)25.7
(78.3)25.6
(78.1)21.8
(71.2)16.3
(61.3)10.3
(50.5)4.1
(39.4)14.1
(57.4)
最低気温記録 °C (°F)?10.1
(13.8)?7.9
(17.8)?5.4
(22.3)?0.5
(31.1)6.9
(44.4)12.3
(54.1)16.3
(61.3)18.8
(65.8)10.8
(51.4)1.7
(35.1)?4.2
(24.4)?8.5
(16.7)?10.1
(13.8)
降水量 mm (inch)62.0
(2.441)61.5
(2.421)104.7
(4.122)87.2
(3.433)97.5
(3.839)187.8
(7.394)165.9
(6.531)198.3
(7.807)133.1
(5.24)62.9
(2.476)58.3
(2.295)40.1
(1.579)1,259.3
(49.579)
平均降水日数9.99.212.411.210.412.711.412.39.16.97.67.7120.8
湿度74737372727977787572727174
平均月間日照時間114.3119.9128.5148.5169.8130.9190.8185.7167.5161.4131.1127.41,775.8
出典: ⇒中国气象局 国家气象信息中心 2014-01-01

注:上海国?交?站,1951-1955年在徐家?,1956-1990年在??,1991年起在宝山

地名の特徴

上海は長江デルタの河口域にあるため、地名には浦、、漕、蕩、浜、橋など水に関連する漢字がよく用いられる。
行政区画1930年代の上海の地図上海周辺の衛星写真(夜)

上海市は16の区に区分されている[12]。なお、浦東新区は副省級市轄区(地級行政区レベル)に指定され、大幅な自主権が与えられている。

黄浦区(ホアンプゥ) - 2011年に黄浦区と盧湾区が合併。市人民政府や外灘が所在する上海中心部。旧黄浦区は旧イギリス上海租界で、20世紀からの金融や貿易の中心地区である。旧盧湾区は旧上海フランス租界、江南造船廠の所在地で、中国近代工業の発祥地である。中華イージスの蘭州級駆逐艦もここで建造された。

徐匯区(徐?区/シューホィ) - 上海市でもっとも豊かな地域である。上海交通大学、中国科学院上海分院、中国航天院上海分院、上海映画撮影所など、数々のハイテク研究所、医療機関、大学などがある。戦前の資本家や著名人たちの旧居が多く残っている。衡山路周辺にはしゃれた飲食店も多い。上海軌道交通徐家匯駅周辺は近年オフィスビルや百貨店が増加し、発展が目覚ましい。

長寧区(??区/チャンニン) - 西にある天山新村は、かつての紡織労働者の団地である。改革開放後に設けられた虹橋新区は外国企業の事務所が多いビジネス地区となっている。日本を含む各国の領事館も区内に点在し、多くの外国人が古北新区などに住んでいる。上海市内で日本人駐在者が一番多い地域でもある。

静安区(ジンアン) - 中心部にある区で、静安寺があることに因む。第二次世界大戦以前の高級マンションが今も残っている。また、1990年代に移転した現上海駅がある。

普陀区(プゥトゥオ) - 市の西北部にある。かつての紡織労働者の団地も多い。江沢民も上海市市長になる前に区内の曹楊新村に住んでいたことがある。

虹口区(ホンコウ) - 第二次世界大戦前は日本の租界で、当時「小東京」と呼ばれた。横浜橋、西本願寺などの史跡が残り、魯迅公園がある。

楊浦区(?浦区/ヤンプゥ) - 旧アメリカ合衆国租界で、上海楊樹浦発電所、上海電表廠、上海光機所、上海柴油機廠などの所在地。市中心部の区としては面積がいちばん広く、人口も120万人と最多である。区内には復旦大学同済大学上海理工大学上海海洋大学、上海電力学院など大学が多い。2010年1月10日に区として「国家イノベーションモデル・パイロット都市」の名誉を獲得した。これは“工業の楊浦”から“知識の楊浦”へと転換が済んだことを意味する。だが、依然重工業の町でもある。

浦東新区(浦?新区/プゥドンしんく) - 楊浦区、黄浦区、南市区と盧湾区の浦東部分と上海県の三林塘部分と川沙県が1992年に合併し、副省級市に昇格した。2009年には南匯区と合併した。経済特区として金融、IT産業、電子、化学などの工場・オフィス誘致が進み、あわせて上海浦東国際空港や上海トランスラピッドも建設され、上海の新しい玄関となった。これに伴って、外国人も古北小区などから区内の聯洋小区に移る例が多い。民国時期総統・孫文の妻宋慶齢と、青幇のボス杜月笙の実家がある。区内の滬東造船廠で、江凱型フリゲートと071型揚陸艦が建造された。082型空母は区内の外高橋造船廠で建造する予定。

宝山区(バオシャン) - 1988年に呉淞区と宝山県が合併。日本の技術協力を得た宝山鋼鉄の所在地である。

閔行区(?行区/ミンハン) - 1992年に閔行区と上海県が合併。多くの外国企業の工場や国産の精密機器、ロケットと人工衛星の製造工場がある。

嘉定区(ジァーディン) - 旧嘉定県が1992年に改称。光学研究所などの研究機関やトヨタ自動車、ゼネラルモーターズ、フォルクスワーゲンなどの自動車工場がある。また2004年6月には上海国際賽車場(上海インターナショナルサーキット)が完成し、フォーミュラ1中国グランプリやロードレース世界選手権中国グランプリなどの国際的大レースが開催されている。

金山区(ジンシャン) - 旧金山県が1997年に改称。金山石化総廠の所在地である。1937年旧日本軍が金山沖に上陸した。

松江区(ソンジャン) - 旧松江県が1998年に改称。市街地の西約20kmの位置にあり、海鴎がここにある。上海影視楽園も有名。区内の?山(シェーシャン、標高97メートル)は上海市内の陸地で一番高い山で、頂上には東アジア一を誇るキリスト教会が建てられている。上海市天文台も頂上にある。男子ゴルフ世界選手権シリーズのHSBCチャンピオンズは毎年区内の「?山国際ゴルフクラブ」で行う。

青浦区(チンプゥ) - 旧青浦県が1999年に改称。機械製造、金属加工などが盛ん。西にある淀山湖は黄浦江の水源であり、上海の水道水の水源池でもある。湖畔には紅楼夢の大観園を再現したテーマパークもある。

奉賢区(奉?区/フォンシェン) - 旧奉賢県が2001年に改称。市街地の南に位置し、スイカなど農産物の産地。近年、海水浴場ができて観光業にも力を入れている。

崇明区(チョンミン) - 旧崇明県が2016年6月に改称。長江河口の巨大な中洲である崇明島の大部分を占める。


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