普通話は学校や公式な場面で使われている。上海語は呉語を代表する方言である。本来文字はなかったが、音に近い漢字が当てられた。上海語の中にも方言があり、浦東・青浦地域に存在する。崇明島ではまた違った言語が話されるが、上海語に近い。上海には周囲の江蘇省・浙江省から多くの労働者が出稼ぎに来たため、彼らの多くが今も住む上海駅周辺では上海語とは異なる言語である「蘇北語」が話されている。普通話と上海語とはまったく通じないが、普通話の教育が中国全土で行われているため、大抵の上海人が普通話を使用することができる。
上海語で放送されるテレビ番組や上海語で上演される戯曲などがある。中国では上海語の学習書なども出版されている。
経済上海市最大の繁華街『南京路』徐家匯の商業地区上海証券取引所浦東新区陸家嘴(りくかし)金融貿易区
中国最大の経済都市である。2014年の市内総生産は2兆3,560億元であり、北京市を凌ぎ同国第1位である[33]。2014年の上海都市圏の総生産は5647億ドルであり、世界8位の経済規模を有する[34]。アジアでは東京都市圏、ソウル都市圏、大阪都市圏に次ぐ第4位である。
また、日本経済研究センターは、2035年にはニューヨーク、東京、ロサンゼルスに次ぐ世界第4位の経済規模に成長すると予測している[35]。
2020年9月の調査によると、上海は世界3位の金融センターであり、東京や香港を抑えて初めてアジア首位に立った[36]。2015年に上海市が公表した統計によると、2014年における労働者の平均賃金は年65,412元(約126万円)であり、月平均5,451元(約10.5万円)である[37]。また、2015年の上海市の最低賃金基準は、月給の場合2,020元(約3.9万円)であり、時給の場合18元(約347円)である。第三次産業の中でも、とりわけ金融産業に従事している労働者の平均賃金が高く、2011年現在、年167,173元(約284万円)となっている。一方、農業など第一次産業に従事している労働者の平均賃金は2011年現在、年31,765元(約54万円)、第二次産業に従事している労働者の平均賃金は、年44,598元(約76万円)、第三次産業に従事している労働者の平均賃金は、年60,341元(約103万円)である[38]。 上海市の主要交通手段はバス、自転車、船であったが、2000年代からはトロリーバス、地下鉄網、タクシー、電動スクーター、高速道路網をも活用した自動車などが主な交通手段となる。鉄道は国鉄以外では上海軌道交通が一手を担っている。 大手のタクシー会社は、スーツを着用していたり、一流ホテルで客待ちできたりするので識別するのは可能である。わざと遠回りして標準価格より2倍以上請求した事実が発覚した場合、その運転手は永久にタクシーライセンスを剥奪される。 自動車の急激な台数増加を抑制するため、自動車の所有は限定発行されるナンバープレートを競売で入手することが前提となっている。2018年頃のナンバープレートの落札額は9万元を超えることもあり、車両本体価格よりもナンバー代の方が高くなる可能性もある[39]。上海市外のナンバープレートを調達する回避策もあったが、市外ナンバーの走行禁止時間帯が設定されるなど規制は厳しくなっている[40]。 上海は中国東部の鉄道中枢上海鉄路局の所在地である。1876年7月3日に開通した呉淞鉄道は中国で初めての鉄道であり、一度撤去された後、淞滬鉄道として再建された。北方面の京滬線と南方面の滬昆線の始発駅。2007年1月28日より中国高速鉄道CRH2型電車の営業運転を開始した。 市内のほとんどの公共交通機関において上海公共交通カードを利用できる。 上海には、西郊外の長寧区にある上海虹橋国際空港と、浦東新区にある上海浦東国際空港の2つの空港があり、共に中国東方航空や上海航空、春秋航空のハブ空港の役目を担っている。 国際線は2002年10月以降浦東国際空港に集約され、虹橋国際空港を発着する国際線の便はなかったが、2007年9月29日に東京・東京国際空港との間で1日4往復の定期チャーター便、同年10月28日にソウル・金浦国際空港便が就航した。 浦東国際空港へのアクセスとして、上海軌道交通2号線のほか、上海トランスラピッドが供用されている。 1988年10月31日に開通した滬嘉高速道路は中国で初めての高速道路である。A20(外環線)以内の高速道路、A1(迎賓大道)、大型橋、トンネル等は無料であるが、時間帯によって上海以外のナンバープレートをつけた自動車の流入が規制される。2008年11月から長江デルタ地域ETCの全面導入に伴う高速道路料金システムは電子化された。交通管理は全国で最も厳しいといわれる。市内いたるところに監視カメラが設置され、交通違反した車は上海市境の高速道路料金所で累計した罰金を科せられる。 上海は中国最大の港湾であるのみならず、コンテナ取扱量ではシンガポールや香港を凌ぎ、世界1位である。 黄浦江の河港として始まった上海は長江沿岸の外高橋地区に重点を移し、さらに取扱量の増加やコンテナ船の大型化を見越して、世界のハブ港湾となる埠頭とコンテナターミナルを外海に面した杭州湾上に建設した。
交通
自動車
タクシー
自家用車
鉄道上海市の地下鉄路線図(2024年)上海トランスラピッド
中国国鉄の駅
上海駅(上海火?站)
上海南駅(上海南站)
上海西駅(上海西站/滬寧都市間鉄道の列車のみ停車する)
上海虹橋駅(上海虹?站/滬寧都市間鉄道の列車のみ停車する)
駅舎は2010年の上海万博にあわせて大規模な改装とホーム屋根の改築を行った。一等車待合室には中国語・英語・日本語の電子掲示板サービスが提供される。
上海軌道交通(上海地?)
上海軌道交通1号線は1995年開通、以後拡張を続けている。こちらも上海万博にあわせて大幅な延伸が行われ、近年は青浦、南匯といった郊外地域まで相次いで開業している。2023年10月現在、総延長は830kmに達した。2030年ごろには23路線・総延長約1000km以上に達する予定である。
上海トランスラピッド(上海磁浮列?)
浦東国際空港と上海軌道交通2号線竜陽路駅の間に実用型リニアモーターカーが開通し、世界で初めて超高速運転を行っている。世界で3番目に開業した磁気浮上式鉄道の常設実用線である。杭州市までの延伸計画を検討中。
滬寧都市間鉄道(??城??)
南京駅と上海駅および上海虹橋駅の間に2010年7月1日に開通した。
京滬高速鉄道(京?高速?路)
北京南駅と上海虹橋駅の間に2011年6月30日に開通した[41]。
交通カード
空港
民用空港上海虹橋国際空港上海浦東国際空港
軍用の空港
上海大場空港(上海大?机?)
上海崇明空港
上海龍華空港
上海江湾空港
高速道路洋山深水港と上海市を結ぶ東海大橋盧浦大橋
市内スカイウェイ
延安高架路
内環高架路
南北高架路
逸仙高架路
滬閔高架路
中環高架路
市域高速道路
S1(迎賓大道)
S2(滬芦高速道路)
S3 (滬奉高速道路)
S4(滬金高速道路)
G15(嘉金高速道路)
S19(新衛高速道路)
S36(亭楓高速道路)
G60(滬杭高速道路上海部分)
G50(滬青平高速道路)
G2(滬寧高速道路上海部分)
G2/G42(滬嘉高速道路、滬嘉瀏高速道路)
G40(滬崇蘇高速道路、建設中)
S32(浦東国際空港高速道路)
S26(滬常高速道路上海部分)
S20(外環線)
G1501(郊環線)
国道
G204国道
G312国道
G318国道
G320国道
トンネル
上海長江トンネル・大橋(揚子江、鉄道と車)
打浦路トンネル
延安東路トンネル
大連路トンネル
上中路トンネル
外環トンネル
翔殷路トンネル
復興東路トンネル(黄浦江、車専用)
外灘観光トンネル(黄浦江、観光専用)
大橋
東海大橋(東シナ海、車専用)
上海長江トンネル・大橋(揚子江、鉄道と車)
奉浦大橋
盧浦大橋
南浦大橋
松浦大橋
徐浦大橋
楊浦大橋(黄浦江、車専用)
港湾洋山深水港は世界で最も忙しいコンテナ港である。詳細は「上海港」を参照