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三角州(さんかくす、三角洲とも[1]、英語: Delta)とは、河口付近において、河川によって運ばれた物質が堆積することにより形成された地形である[2]。河口において河川流が分流し、枝分かれした分流路と海岸線のなす形がギリシア文字のデルタ(Δ)に似ていることから、デルタとも呼ばれる[3]。 河川の上流から流れてきた砂などが堆積することにより形成される。大河の場合は河口に複数の三角州が形成されることもあり、それらを総体的にデルタまたは三角州と呼ぶこともある。 河口付近で流速が急激に遅くなるとき、土砂が堆積しやすくなるため、中洲が形成される。河口付近の潮流によって中洲が削られ、複雑な地形を形成することがある。 形成の条件は、河川からの十分な量の土砂供給があること、河口付近の海底地形が土砂を堆積できる形態であること、河口付近の潮流が土砂を侵食し過ぎないことである。河川からの土砂の供給量が十分でないときは、三角江を形成することがある。 一般にモンスーンアジアの河川は傾斜が急で流量も大きいため、河川の運搬作用が大きく、河口に三角州を形成している場合が多い。モンスーンアジアで三角州は主に水田に利用されている。 三角州の形態は、単純なデルタ状に留まらず、様々な種類がある。以下ではそのうち特にありふれた3つを示すが、すべての三角州が以下の3つに分類できるわけではない。 沖合の潮流と、河川からの土砂の供給量がうまく釣り合っているときに形成される。代表例としては、ナイル川デルタ、ニジェール・デルタなどがある。 土砂が堆積しやすく、潮流によって中洲が削られない場合に形成される。すなわち、形成されるのは、遠浅で潮の流れが遅い場所である。代表例としては、ミシシッピ川デルタ 尖状三角州ともよばれる。河口が尖っているような三角州のことで、川によって運ばれた土砂がよく削られる場合に形成される。このとき河口付近では土砂が堆積するが、そのまわりでは削られるため、尖った形の三角州が形成される。代表例としては、テヴェレデルタがあげられる。 日本を代表する規模の大きな三角州の街は、淀川とその支流からなる三角州に形成された大阪市をはじめ、福岡市や広島市も三角州に街が形成されており、阿武川とその支流からなる三角州の萩市など、三角州の街は多い。
概説
種類
円弧状三角州
鳥趾状三角州
カスプ状三角州
世界の三角州ミシシッピ川デルタ
ナイル川デルタ
メコン・デルタ
アマゾンデルタ
ヴォルガデルタ
ドナウ・デルタ
ミシシッピ川デルタ
黄河デルタ
長江デルタ
珠江デルタ
インダスデルタ
オリノコデルタ
ガンジスデルタ
ニジェール・デルタ
レナ川デルタ
日本の三角州
長瀬川の三角州
姉川の三角州
雲出川の三角州(香良洲町)
安曇川の三角州
阿武川の三角州
太田川の三角州