三蔵は、以下の3種から成る。 結集によって仏典がまとめられた初期仏教・部派仏教の時代から、仏典はこの形でまとめられ、継承されてきており、上座部仏教の『パーリ仏典』では、現在でもその原型を留めている。 他方、後世の数多くの大乗仏教経典の作成と混淆、段階的な仏典の伝播・翻訳を経るなど、三蔵が原型を留めた形で伝わらなかった中国仏教(北伝仏教)・チベット仏教圏では、仏典は「大蔵経(一切経)」という形で再編されることになり、これが仏典の総称として用いられている。 (ただし、雑多な『漢訳大蔵経』とは異なり、『チベット大蔵経』は、「律蔵」「経蔵」を「カンギュル」、「論蔵」を「テンギュル」と呼び、三蔵を意識した形で編纂されている。) 三蔵の語は、「三蔵に精通した人」という意味で用いられることもあり、玄奘三蔵はその例である[1]。 中国では北周時代に僧官の1つとして「三蔵」が設置された。これはそれ以前の北朝の沙門統や南朝の僧正に相当する。また、「夏州三蔵」のように地方にも置かれていた。 サーマンニャパラ経(沙門果経), マハーパリニッバーナ経(大般涅槃経)など ダンマパダ(法句経), スッタニパータ, テーラガーター, テーリーガーター, ジャータカ, ミリンダ王の問いなど 十誦律 · 中阿含経 · 雑阿含経 · 六足論 · 発智論(前1世紀)・婆沙論(2世紀)・倶舎論(4世紀)・順正理論(5世紀) (根本説一切有部 根本説一切有部律) 清浄道論(5世紀)・アビダンマッタサンガハ(11世紀) 大乗仏教 維摩経(1世紀) 無量寿経 · 観無量寿経 · 阿弥陀経 --- 「浄土三部経」 中論 · 百論 · 十二門論 · 大智度論 · 十住毘婆沙論(3世紀) 如来蔵経(3世紀) 勝鬘経(3世紀) 金光明経(4世紀) 仁王経(4世紀) 楞伽経(4世紀) 解深密経(4世紀) 瑜伽師地論 · 大乗荘厳経論 · 宝性論 · 摂大乗論 · 唯識三十頌(4世紀)・因明正理門論 · 集量論 · 成唯識論(6世紀)
律蔵(巴・梵: Vinayapi?aka 〈ヴィナヤピタカ〉) - 僧伽(僧団)規則・道徳・生活様相などをまとめたもの。
経蔵(巴: Suttapi?aka 〈スッタピタカ〉、梵: S?trapi?aka 〈スートラピタカ〉) - 釈迦の説いたとされる教え(法、ダルマ)をまとめたもの。
論蔵(巴: Abhidhammapi?aka 〈アビダンマピタカ〉、梵: Abhidharmapi?aka 〈アビダルマピタカ〉) - 上記の注釈、解釈などを集めたもの。
歴史
他の用法
僧官
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 原語の@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}Ti, Tri は「3」[要出典]、pi?aka は「籠」を意味し[1]、3つの籠という意味である[要出典]。
出典^ a b c 中村元ほか(編)『岩波仏教辞典』(第二版)岩波書店、2002年10月、392-393頁。
外部リンク
Sutta Central Early Buddhist texts, translations, and parallels (Multiple Languages)
⇒Tipitaka Network
⇒List of Pali Canon Suttas translated into English (ongoing)
⇒The Pali Tipitaka Project (texts in 7 Asian languages)
⇒The Sri Lanka Tripitaka Project Pali Canons has a ⇒searchable database of the Pali texts
⇒The Vietnamese Nikaaya (continuing, text in Vitenamese)
⇒Search in English translations of the Tipitaka
⇒New Guide to the Tipitaka has summaries of the entire Tipitaka in English
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