三匹のおっさん
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娘・早苗のことになると気性が激しく容赦無いものに変わり、キヨやシゲを怒鳴りつけたり、普段「君」付けの祐希を呼び捨てにしたり(キヨやシゲに対しても「ちゃん」付けが基本なのだが)、早苗を襲った痴漢を改造スタンガンで半殺しにするほどで、祐希からは『危ないチビのおっさん』と恐れられている(実際、シゲをして「俺達の中で一番危ないのはあいつ(ノリ)だ」と言わしめている)。「手に入れた機械は分解して出力を上げるのが技術屋の性分」と言い切っており、後述の2つの改造スタンガン以外にも、目玉を潰せる程度に威力を上げたモデルガンや、機械を破壊する際に使う高電圧・大電流仕様の特製スタンガンなどを持っている。必殺技は、威力を上げたスタンガンと威力を下げたスタンガンを同時に叩き込む『則夫エレクトリカルパレード』。見回りの時は、これらの暗器を隠すためにロングコートを着ている。
有村 早苗(ありむら さなえ)
ノリの一人娘。栄女子高校1年生(登場時)。母を早くに亡くしており、父と2人暮らし。家事を一手に引き受け、家計を管理している。そのため家庭的でしっかりしているいい子であるが、本人は「所帯じみている」とコンプレックスをもっている。顔もかわいらしく、やさしい女の子だが、怒ったらノリも引くほどの気性が激しくなるところは父譲り。ある事件がきっかけで祐希と知り合い、交際を始める。
その他の人物
須田 良二(すだ りょうじ)
キヨが再就職したゲームセンター「エレクトリック・ゾーン」皐ヶ丘店の店長。かつての仲間である男に恐喝され店の売上を横流ししていたが、キヨが店の帳簿が合わないと気づいたことから発覚し、"三匹"の活躍で助けられた。
倉田(くらた)
「エレクトリック・ゾーン」皐ヶ丘店のアルバイト。
廣田 作治(ひろた さくじ)

彌太

工藤 昴(くどう すばる)
清一の教え子で、中学1年生。
新垣 美和(あらがき みわ)
中学1年生、昴のクラスメート。
菊池(きくち)

野島(のしま)

富永 潤子(とみなが じゅんこ)
早苗の同級生。髪の毛を金色に染めている。早苗に痴漢にあったことや父親(ノリ)の年齢のことなどで迷惑をかけたり、祐希に付きまとい、学校の校門にまで来たりなどと無神経な性格だが、実は詐欺に引っかかり脅迫されていて、嫌がらせも未遂で助かった早苗や助けた祐希を羨ましく思っていた。三匹の活躍で魔の手から守られ、引っ越していった(父親が転勤族のため引越を繰り返している)。『ふたたび』には潤子の初恋を描いた短編が掲載されている(相手は有川の別作品『
植物図鑑』のイツキとさやかの息子)。
小久保 昌一(こくぼ しょういち)
潤子を騙していた、今田プリンティング勤務の男。「モデル募集」「謝礼金50000円」などで少女の下着姿などを撮り、オリジナルの風俗関係のチラシを造っていた。実際に金を騙し取ったことがある。複雑な構造のカメラで被害者を安心させていた。三匹の協力で住所や本名をすべて調べられており、潤子への詐欺の告白、脅迫、未成年暴行未遂の現場を、ノリによってハンドカメラに動画と音声で記録させられ、画像保存しているDVDやCD、さらにはコレクションが記録されたパソコンをすべて破壊された。その後被害者に、匿名で小久保を訴えられるだけの資料を三匹が送って一件落着した(逮捕されたかどうかは不明)。
靖代(やすよ)
芳江の友。
克恵(かつえ)
貴子が働くことになった永田精肉店のベテランパート。まわりのパートに威圧感を与え、貴子にも厳しく接する。
小島育代(こじま いくよ)
永田精肉店のパートの一人。貴子にとってはパートで初めて親しくなった人物だったが、5万円を貴子から借りたままパートを辞めてしまう。
井脇(いわき)
「ブックスいわき」の店主。シゲが買う将棋雑誌をいつも取り置いてくれるほどの顔なじみ。万引き被害に悩み、三匹の力を借りることに。
山野満佐子(やまの まさこ)
妻を亡くしたノリの再婚相手をと、ノリの妹・幹代が紹介した華道の師範を務める女性。バツイチ。紹介されるより前、自宅に泥棒が侵入しそうになっていたところをノリが退治したことで出会っていた。
偽三匹(にせさんびき)
隣町で夜回りをしている初老の3人組。見た目も三匹とよく似た組み合わせで、痩せの松木邦久(まつき くにひさ)、堅太りの大野満男(おおの みつお)、チビでメガネの菅原紀久夫(すがわら きくお)。松木は緑ヶ丘高校の合唱部で芳江の1年先輩にあたり、松木にとっては芳江は初恋の相手でもあった。松木が芳江と偶然再会した際に三匹が夜回りをしている事を聞き、三匹同様に夜回りを始めた。祐希が夜遅く帰宅しようとしていた途中、偽三匹に放火犯と疑われて呼び止められトラブルになるが、キヨがたまたま通りがかって解決した事で三匹が彼らの存在を知る事になる。路上で喫煙していた不良を注意した際に横柄な態度を取った事で暴行を振るわれそうになるが、通りかかった三匹によって救われる。自身達の腕っぷしの無さや対抗意識を持っていた三匹に救われたショックで一時は夜回りを諦めるが、ノリのアドバイスで放火の見回りを行う様になる。第2シリーズでは「隣町の三匹のおっさん」として登場するが、三匹との絡みは無い。
初出

『三匹のおっさん』 - 別冊文藝春秋2008年3月号、5月号、7月号、9月号、11月号、2009年1月号

『三匹のおっさん ふたたび』 - 別冊文藝春秋2011年3月号、5月号、7月号、9月号、2012年1月号、3月号、野性時代2009年8月号

初出時の扉絵は単行本の各章の扉絵に使用されている。

既刊一覧

三匹のおっさん

単行本:文藝春秋、2009年、
ISBN 978-4-16-328000-4

単行本:新潮社、2015年、ISBN 978-4-10-301875-9

文庫本:文春文庫、2012年、ISBN 978-4-16-783101-1

文庫本:新潮文庫、2014年、ISBN 978-4-10-127634-2


三匹のおっさん ふたたび

単行本:文藝春秋、2012年、ISBN 978-4-16-381260-1

単行本:新潮社、2015年、ISBN 978-4-10-301876-6

文庫本:新潮文庫、2015年、ISBN 978-4-10-127635-9


エピソード

有川浩の脚本で
Theatre劇団子により上演された舞台もう一つのシアター!』に、本作から清田祐希がゲスト登場している。これは、『もう一つのシアター!』の公演に際して本作の出版社である文藝春秋社から多数の協力を得たことによる。また、清田清一は登場しないが、彼の老眼鏡が小道具として使われている[4]

児玉清がラジオ番組『ラジオビタミン』内で持っていたコーナー「児玉清の読み出したら止まらない」の2009年5月8日放送分で、本作が好意的に紹介された。このことは児玉の死後に発刊された第1作文庫版あとがきで有川が紹介しているほか、その内容が同文庫版に収録されている。

ラジオドラマ

NHK-FM放送青春アドベンチャー』にてラジオドラマ化され、2011年11月28日から12月9日まで放送された。
キャスト(ラジオドラマ)

清田清一(キヨ):
清水?治

立花重雄(シゲ):石田太郎

有村則夫(ノリ):河西健司

清田祐希:石田法嗣

清田芳江:池田道枝

清田健児:天野勝弘

清田貴子:田中綾子

立花登美子:丘みつ子

有村早苗:前田 希美

広田:油井昌由樹

富永潤子:平田裕香

小久保昌一:長棟嘉道

靖代:柳川慶子

須田良二:峯村淳二

ウェイトレス:鎌田麻里名

犯人、カツアゲ男の手下、業者:村澤寿彦

カツアゲ男:佐藤誓

店員、警官:岩澤晶範

店員、カツアゲ男の手下:榊英訓

警官:本多新也

男店員:遠山俊也

女店員:おぐちえりこ

テレビドラマ

三匹のおっさん
〔ドラマシリーズ〕
ジャンル
テレビドラマ
原作有川浩
『三匹のおっさん』『三匹のおっさん ふたたび』(1)
『三匹のおっさんシリーズ』(2)
脚本佐藤久美子(1・2)
清水しおり(2)
江頭美智留(3)
鈴木聡(3)
森ハヤシ(3)
深沢正樹(3)
監督猪原達三(1・2)
白川士(1・2)
大内隆弘(1)
山田勇人(2)
出演者北大路欣也
泉谷しげる
志賀廣太郎
ナレーター野田圭一
音楽平沢敦士
製作
製作総指揮岡部紳二(CP
製作テレビ東京
ホリプロ

放送
放送チャンネルテレビ東京
音声形式ステレオ放送
放送国・地域 日本
公式ウェブサイト

三匹のおっさん
?正義の味方、見参!!?
プロデューサー山鹿達也
阿部真士
井上竜太
梶野祐司
エンディング川上大輔「言葉に出来ない男です」
放送期間2014年1月17日 - 3月14日
放送時間金曜日19:58 - 20:54
放送枠金曜8時のドラマ
放送分56分
回数8
公式サイト

三匹のおっさん2
?正義の味方、ふたたび!!?
エンディング和田アキ子「晴レルヤ」


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