ヴィヴィアン・ウエストウッド
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SMの要素を採り入れたパンクのスタイルを流行させ、「パンクの女王」と呼ばれることになる。

1976年、店名を「セディショナリーズ」に変更。1979年にブティックを「ワールズ・エンド (World's End) 」に変更する。この店舗は21世紀に入ってからもキングズ・ロード430番地に存在している。1981年にヴィヴィアン初のキャットウォークコレクション。同年のテーマはサヴェッジとパイレーツ。1982年にはホーボーとバッファロー。当時の彼女のコレクションテーマは「金と財宝、冒険と探検」であった。

その後デザインの傾向を19世紀以前のヨーロッパの衣装からインスパイアされた、エレガントな路線に変えている。1993年、レディース部門を分割。ファーストラインはヴィヴィアン・ウエストウッド ゴールドレーベル、プレタポルテおよびライセンスはヴィヴィアン・ウエストウッド レッドレーベルとなった。1998年には、過去のコレクションを復刻したカジュアルラインであるアングロマニアを発表した。

2006年には、ファッションデザイナーとしての貢献によってデイム (DAME)の称号を授与されている。

資産家になってからも政治信条を変更せず、2015年には、水圧破砕法によるシェールガス採掘に反対するためデーヴィッド・キャメロン首相に対し戦車による抗議デモを行った[6][7][8]。また同年に「緑の党」を支持すると表明した。

2022年12月29日死去[9][10]
政治との関わり

1989年4月、ウェストウッドはマーガレット・サッチャー首相に扮して『タトラー』誌の表紙を飾った。ウエストウッドが着ていたスーツはサッチャー用に注文されたものだったが、まだ届けられていなかった[11]。この表紙には「この女性はかつてパンクだった」というキャプションが添えられ、ガーディアン紙が選ぶ英国の雑誌の表紙ベストに選ばれた[12]

2005年9月、ウエストウッドはイギリスの公民権団体リバティと協力し、I AM NOT A TERRORIST, please don't arrest me(私はテロリストではありません、どうか逮捕しないでください)というスローガンを掲げた限定デザインのTシャツとベビーウェアを発売した。彼女は、このキャンペーンを支持し、人身保護令状を擁護していると語った。「私が小学生の頃、歴史のスコット先生が、市民問題の授業を始めた。まず最初に、人身保護に象徴される基本的な法の支配について説明された。彼は文明と民主主義を誇りにして語った。フランス王政のレトル・ド・カシェによる恣意的な逮捕を憎んで、バスティーユの襲撃を引き起こしたのです。私たちは、自由を主張してこそ、民主主義を当然視することができるのです。」と語った[13]。50ポンドのTシャツを販売することで、同団体の資金を調達した。

ウエストウッドは2007年にテレビで、市民的自由と人権の問題をめぐって、長年支持してきた労働党から保守党に移籍したと述べた[14]。2015年初頭から、彼女は緑の党の支持者となっている[15]

2008年のイースターサンデーには、バークシャー州オルダーマストン核兵器機関において、この10年間で最大の核軍縮キャンペーンのデモに自ら参加し、キャンペーンを行った[16]2011年、ウィーンで開催されたライフボールでのウェストウッド

2013年6月、ウエストウッドはコレクションの一つをチェルシー・マニングに捧げ、ファッションショーでは彼女とモデル全員が写真の下に「Truth」の文字が書かれていたマニングの大きなイメージバッジをつけた。翌年には、気候変動の危険性を訴えるために髪を切った[17]。また、世界水の日ベジタリアニズムを推進するPETAの広告キャンペーンに出演し、食肉産業の水消費に注意を喚起した[18]

2014年、ウェストウッドはクリーンエネルギー「トリリオンファンド」のアンバサダーに就任した[19]

2017年6月、ウェストウッドは2017年の総選挙で労働党のジェレミー・コービン党首を支持した。彼女は、労働党のマニフェストには、富の公正な分配について書かれているので、わくわくしている と述べた。彼女はさらに、ジェレミーは明らかにグリーン化を望んでおり、富の公平な分配を作ることがスタート地点で、そこから私たちの未来を確保するグリーン経済を構築することができる。と述べている[20][21]。2019年11月、ウエストウッドは他の公人とともに、コービンを「民主主義世界の多くで台頭する極右ナショナリズム外国人排斥人種差別との闘いにおける希望の光」と評する支持書に署名し、2019年のイギリス総選挙において彼を支持した[22]
緑の党の支持と英国選挙キャンペーンツアーからの除外

2015年1月、ウェストウッドは"緑の党に投資するのは、それが我が国と経済のためになると信じているからです"として緑の党の支持を表明した[23]

同党の選挙キャンペーン資金として30万ポンドを寄付したことが報じられた[24]

2015年2月、ウェストウッドは、リバプール、ノリッジ、ブライトン、シェフィールドといった都市で行われた緑の党のイングランドの大学でのキャンペーン・ツアー「We Are The Revolution」の特別ゲストとして発表された[25]

ツアーの前夜、ウエストウッドは、彼女の企業による英国の租税回避がオフショア・ヘイブンの利用に関する党の方針に反するという理由で、緑の党の青年団から出演を排除された[26]。彼女は後に、これを緑の党の「無駄な機会」だと非難した。「私は彼らにとって純粋ではなかったのです」と彼女はオンライン日記に書いている[27]

その後、ウェストウッドは、ケント州の選挙区Thanet Southで極右政党UKIPのリーダーナイジェル・ファラージに対抗する「We are the Reality Party」候補、ナイジェル・アスキューの代理として選挙活動をするように支持を切り替えた[28]。アスキューは選挙で126票を獲得した[29]
アクティブ・レジスタンスのマニフェスト

2007年のインタビューでウェストウッドは、彼女が「消費主義という麻薬」と認識しているものに対して発言[30]し、2009年には、気候変動に対して行動するよう一般の人々を動機づけることを目的とした映画『The Age of Stupid』の初演に出席した[31]


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