本編開始前のスタジオカラーのクレジット表示時に円谷プロダクション制作『帰ってきたウルトラマン』の変身シーンの効果音が使用され、ミサトの携帯の着信音も『ウルトラマン』における科学特捜隊本部の無線着信音(=東宝制作『ゴジラ』シリーズのキングギドラの鳴き声の流用)が使われている。また、ミサトの愛車アルピーヌ・ルノーA310の替わりにMAT専用車「マット・ビハイクル」こと初代マツダ・コスモ・スポーツが登場している。その他、セカンドインパクトの回想シーンの四体の巨人に『ウルトラマンA』の第13話・第26話におけるウルトラ4兄弟(ゾフィー、ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャック)の意匠が組み込まれており、次回作「Q」の予告にウルトラマンA、ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャックのウルトラサインが使われている。庵野秀明が敬愛する[注 1]円谷プロ作品へのオマージュとみられ、MAT本部の無線着信音を作品中に利用したことからエンドロールには円谷プロと『帰ってきたウルトラマン』が名を連ねる。 碇ゲンドウ・冬月コウゾウ両名が月で用いる月面移動用の乗り物は、ジェリー&シルヴィア・アンダーソン夫妻製作の2作、『謎の円盤UFO』と『スペース1999』にそれぞれ登場する、ムーンモービルとイーグルを足したような形状をしており、赤白のカラーリングは、そのイーグル機のなかでも医療支援仕様のレスキューイーグルのものが採用されている。さらに『UFO』に登場したコンピューター衛星SIDも確認できる。エンドロールには「株式会社東北新社」および『謎の円盤UFO』の名が表示される。 教室でシンジがレイに弁当を渡す際、添えられていた箸箱には安野モヨコ(庵野秀明の妻)の漫画『オチビサン』に登場するオチビサンの顔が描かれている。
ジェリー&シルヴィア・アンダーソン製作 東北新社配給作品
安野モヨコ作品
本編の音楽・挿入歌
本編の音楽に庵野が監督し、鷺巣が作曲したテレビアニメ『彼氏彼女の事情』からの転用楽曲(新録音)も使用された。
朝の街のシーンで、1979年の邦画『太陽を盗んだ男』のBGM「YAMASHITA」(井上尭之作曲)が使用されている。この作品は以前より、絵コンテで参加している樋口真嗣が、敬愛する作品だと公言している。
挿入歌として「今日の日はさようなら」「翼をください」(以上 船山基紀・鷺巣詩郎編曲、林原めぐみ歌唱)「ふりむかないで」「恋の季節」(以上原曲)が使われており、マリがエヴァ仮設5号機の操縦時に「三百六十五歩のマーチ」を口ずさんでいる[22]など、昭和の歌謡曲が随所に使用されている。
レイとゲンドウの会食シーンで、挿入曲としてソルのギター曲『モーツァルトの主題による変奏曲』(『「魔笛」の主題による変奏曲』とも)が使われた。元は円谷プロの特撮テレビ映画『怪奇大作戦』第25話「京都買います」全編での使用によるもの。
スタッフ
企画・原作・脚本・総監督:庵野秀明
監督:摩砂雪(B・Cパート[23])、鶴巻和哉(アバンタイトル、A・Dパート[24])
主・キャラクターデザイン:貞本義行
主・メカニックデザイン:山下いくと
画コンテ:鶴巻和哉、樋口真嗣、橘正紀、佐藤順一、山本沙代、増井壮一、錦織敦史、合田浩章、小松田大全、中山勝一、摩砂雪、庵野秀明