ワンダーウーマン
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マーストンの恋人オリーヴ・バーンと彼の妻エリザベスは、キャラクターの風貌に対する彼のインスピレーション源であったとされている[1][3][4][5][6][7]。マーストンはこのキャラクターの創案にあたって、特に『ウーマン・アンド・ザ・ニューレース』という作品を書いた産児制限のパイオニア、マーガレット・サンガーから多大なインスピレーションを得た。

ワンダーウーマンの誕生の物語は、母親のヒッポリタ女王に粘土で形造られ、アプロディーテーによって命が、ギリシャの神々からスーパーパワーが贈られたというものである。しかし近年DC社は彼女のプロフィールを更新し、ゼウスの娘であり、母親のヒッポリタと叔母のアンティオペ、メナリッペによって共同で育てられたとした。1980年代のアーティスト、ジョージ・ペレスは彼女にたくましい容姿を与え、彼女のアマゾン族としての伝統を強調した。2010年にアーティストのジム・リーはパンツを含むダイアナのコスチュームを再デザインしたが、このデザインはのちに断念された。彼女はアレースの神の能力を受け継ぎ、「ゴッド・オブ・ウォー(戦争の神)」の象徴となった[8][9]

ワンダーウーマンはアマゾン族としてのトレーニングによって戦術、探索、戦闘における幅広い類まれなる能力を発展させた。彼女は真実の投げ縄、2つの破壊できない腕輪、投擲武器となるティアラなど、先進的なテクノロジーの武器庫を保有している。旧作によると、アマゾン族のテクノロジーをもとにつくられた幅広い装置類も所有している。ワンダーウーマンのキャラクターは第二次世界大戦の最中に作られた。物語中では始め、枢軸国軍や、個性豊かなさまざまなスーパーヴィランとの戦いが描かれていたが、時間とともにギリシャ神話のキャラクターや神、怪物が大きく強調されるようになった。多くの物語でワンダーウーマンが自ら拘束から抜け出す様子が描かれ、1940年代のコミックでよく見られていた囚われの姫君のテーマを覆した[10]。デビューから数十年の間にワンダーウーマンは、古典的悪役のアレス、チーター、ドクター・ポイズン、サーシ(英語版)、ドクター・サイコ、ジャイガンタ(英語版)や、近年の悪役のヴェロニカ・ケールやファースト・ボーンなどの敵役と相見えた。ワンダーウーマンはさらにスーパーヒーローのチーム、ジャスティス・ソサエティ(1941年?)やジャスティス・リーグ(1960年?)を中心的に扱うコミックブックに定期的に登場している[11]

ワンダーウーマンはポップカルチャーのキャラクターとして広く認知されており、様々なメディアで描かれてきた。その中で有名なものには、1971年のグロリア・スタイネムによる雑誌『Ms.』第二版の表紙への登場、1975年から1979年のリンダ・カーターが演じた『ワンダーウーマン』、さらに『スーパーフレンズ』や『ジャスティス・リーグ』などのアニメーションシリーズがある。カーターのテレビシリーズの後、スタジオは観客に向けた新しい実写版ワンダーウーマンの制作に苦闘した。キャラクター自体は様々な玩具や商品に登場しており、ケリー・ラッセルが演じたDVD用アニメ映画などをはじめとしてDCが権利を所有する作品のアニメ版翻案が作られていたにもかかわらず、実写版制作についてはなかなか実現しなかった。ワンダーウーマンのテレビ復帰の試みには2011年のNBCパイロット版や、後に続いたが結局制作が中止状態になってしまったCWテレビジョンネットワークの他の作品が含まれる[12][13]ガル・ガドットDCエクステンデッド・ユニバースでワンダーウーマンを演じ、2016年の映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』に出演したことで、75年の歴史の中で初めての長編映画への登場となった[14]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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