ワクチン忌避
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その後の調査により、ウェイクフィールドの開示されていない利益相反(薬害訴訟を計画する弁護士から依頼されていた[1][102][117][118]、麻疹単独ワクチンの特許を出願していた等[119][120])や証拠の捏造改ざんなどの複数の不正行為が判明した[121][97][119][121]。2010年、ランセットは調査に基づき論文を撤回し、英国の医事委員会(GMC)はウェイクフィールドの医師免許を剥奪した[122][88][123]。2011年のブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)の付随論説では、ウェイクフィールドの論文は「ワクチン接種率を低下させ、数十万人の子どもを危険にさらし、自閉症の真の原因に関する研究からエネルギーと資金をそらす『手の込んだ詐欺』である」と記述している[124]。その後ウェイクフィールドはアメリカで反ワクチン運動の活動家になり、「医学と政府に立ち向かい圧力に潰された殉教者」として、英雄視されている[1][119]。2016年、ウェイクフィールドはMMRワクチンと自閉症を関連付ける映画を制作し、この映画が上映された国でワクチンの接種率が大きく低下した[120][76]

2009年2月12日、全米ワクチン被害補償プログラム (National Vaccine Injury Compensation Program) に基づく請求を審査するためにアメリカで招集された特別法廷は「チメロサールを含むワクチンが免疫機能障害の原因になること、あるいはMMRワクチンが自閉症もしくは胃腸機能障害の原因になることを証明できなかった」とし、自閉症の子どもの親は、特定のワクチンが彼らの子どもに自閉症を引き起こしたという主張において補償を受ける権利がないとの裁定を下した[125][126]
アルミニウム

ワクチンに含まれるアルミニウムは、アジュバント(補助剤)として免疫反応を増強するために用いられている[127][128][129]。場合によっては、これらの化合物は発赤、痒み、微熱を伴うことがあるが[128]、重篤な有害事象とは関係がない[127][130]。アルミニウム含有ワクチンで生じる局所的マクロファージ筋膜炎 (MMF) が全身の機能異常と関連すると主張する研究もあるが、近年の症例対照研究では、MMF病変が認められる個人に特異な臨床症状は見つからず、アルミニウム含有ワクチンが重篤な健康リスクをもたらすという根拠は存在しない[127][130][131]。また、ヒトはワクチンよりも、食品や飲料水で日常的に大量の天然由来アルミニウムにさらされている[132][133][134]。アジュバントを含むワクチンは、使用が許可される前に臨床試験で安全性と有効性が確認され、承認後もCDCとFDAによって継続的に監視されている[135]
ホルムアルデヒド

ウイルスを不活化させる際にホルムアルデヒドを使うことがあるが、ワクチンに残存する可能性のあるごく微量(最大で307.5 μg)では、人体に自然に存在する量よりはるかに少ないため、健康への影響は無視できるものと結論づけられている[134][136][137][138][139]。リンゴ1個には428.4 - 1,516.4 μgのホルムアルデヒドが含まれ、平均的な新生児は常に約575 - 862 μgのホルムアルデヒドが体内で生成されて血液中を循環している[139][140]。さらに、人体は、ワクチンに存在する少量のホルムアルデヒドと同様に、自然発生するホルムアルデヒドを分解する能力があり、ワクチンに存在する少量のホルムアルデヒドへのまれな暴露と癌を関連付ける証拠はない[134]


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