ワイドスクリーン
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後期シネラマの第1作は、スタンリー・クレイマー監督の『おかしなおかしなおかしな世界』、代表作としてはスタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』がある[3]。日本においては、東京帝国劇場テアトル東京中日シネラマシネラマ名古屋OS劇場といった、シネラマスクリーンの上映館があったが、すべて廃館となった。
テレビの画面サイズ

日本におけるNTSC方式テレビ放送の画面サイズはスタンダードサイズの横縦比1.37:1とほぼ同じサイズの1.33:1(4:3)。NTSC方式テレビ放送を改良したワイドクリアビジョン放送、地上デジタルテレビ放送BSデジタル放送で採用されている高精細度テレビジョン放送の日本規格ハイビジョンの画面サイズは1.78:1(16:9)でビスタサイズとほぼ同じ。従ってテレビやビデオなどの映像機器を接続する映像伝達ケーブルに流れる映像信号もNTSC方式に準拠しており、ドット換算でいうところの640×480サイズ(4:3)程度の映像信号が流れるのが基本になっている。またD端子を使って伝送する信号のD1もこのNTSC方式相当の信号規格(規格としては720×480として定義されている)。D3では日本規格でいうところのハイビジョン映像相当の1920×1080(16:9)サイズの映像信号までが許容信号になっている(D1、D3などは信号の名称ではない。詳細はD端子を参照のこと)。

映画などの場合は上映場の映写機やスクリーンを適応したものに変えていけば済むが、テレビやビデオなどの映像メディアでは対応する数の関係で映画のようには規格の変更は容易ではない。従来の映像機器の規格はスタンダードサイズの映像信号を伝達することを前提に決められたため、映像端子コンポジット端子S端子D端子のD1規格)ケーブルなどの信号伝達路には4:3サイズの映像信号しか流せない。そのため16:9のワイドサイズ映像については16:9サイズの映像をどのようにして従来規格である4:3サイズ限定の映像信号伝達路に流すかを考えた結果生まれたのが、4:3サイズの記録領域に16:9サイズの映像を収録するレターボックス方式やスクイーズ方式である。その後、映像メディアの発達により高画質あるいはワイドな映像の規格が誕生し、それらに対応した機器を使用することで映像信号の伝達路にも実際の映像サイズに応じた信号を流すことが可能になっている。
ノーマル

横縦比は4:3。スタンダードサイズと同じ比率でNTSCの標準画面サイズである。4:3テレビの場合はそのまま表示される。ワイドテレビでノーマルサイズ番組を視聴する場合は、4:3サイズの映像の左右にサイドバーを付した形で表示される。
ワイド

横縦比は16:9。ビスタサイズとほぼ同じ比率でHDTVの標準画面サイズである。ノーマルテレビでワイドサイズの番組を見る場合は、上下に黒枠が付いた形で表示される。この形態をレターボックスと呼ぶ(後述)。
レターボックス2.35:1のワイドスクリーン映像が1.33:1のノーマル画面にレターボックスとして映し出されている詳細は「レターボックス (映像技術)」を参照

4:3ノーマル画面に16:9ワイドサイズの映像が丁度納まるような形に画面内の上下に黒枠を付けて表示するタイプのものを「レターボックス」という。同様に16:9ワイドサイズの画面にシネマスコープサイズ[注釈 5](2.35:1)の映像を挿入したものもレターボックスと呼ばれる。双方を特に区別する場合は前者(4:3サイズ画面に16:9映像を挿入したもの)を4:3レターボックス(レターボックス表示の4:3サイズフォーマット映像)、後者(16:9ワイドサイズ画面にシネマスコープ映像を挿入したもの)を16:9レターボックス(レターボックス表示の16:9サイズフォーマット映像)と呼び分ける。後者のみを唐突に表現した場合などは、前者と混同してしまう可能性もあり、紛らわしいので注意が必要である。

また、シネマスコープサイズの映像を4:3サイズに挿入したもの(右画像の例)も同様にレターボックスとして分類される。この場合、特に2007年現在で確立された呼称などは確認できていないが、便宜上で「シネマスコープレターボックス」や「レターボックス(シネマスコープサイズ)」などの説明記述が見られる[注釈 6]。技術理論的には「16:9レターボックスを4:3画面サイズに挿入した4:3レターボックス」ということになる。

4:3レターボックスでは、16:9映像の信号を受けてテレビ側が黒枠を付けている場合と最初から映像がレターボックスとして作られている(信号としては4:3映像)場合がある。後者ではワイド画面サイズテレビの機種によってはズーム機能によって16:9に拡大するものもある。
DVD-Videoの画面サイズ

DVD-Videoの場合もテレビと同様にノーマル、ワイド、レターボックスの3種類の画面サイズで映像が収録されており[注釈 7]、ほぼテレビの画面サイズ規格に準拠している。映像信号の出力先テレビがノーマル(4:3画面比率)かワイド(16:9画面比率)かによって出力情報を変化させている。

16:9の映像はテレビと同様に映像信号の伝達路規格が4:3サイズを基準にしているため、記録方式もレターボックス方式かスクイーズ方式で行なわれる場合がほとんどである。なおスクイーズ信号はRCAケーブルS映像ケーブルを使用しないと出力されないためワイドテレビにDVDプレイヤーをつなぎスクイーズ記録されたDVDを視聴する場合はこれらの対応ケーブルの使用が条件になる。
ノーマル

横縦比は4:3。テレビの場合と同様のNTSCの標準画面サイズである。DVDソフトでは【4:3】の表示がついている。4:3テレビの場合そのまま表示され、ワイドテレビの場合はテレビ側の設定によって「ノーマル」(左右を黒枠として中央に4:3画像を映す)、「フル」(4:3画面全体を均等な割合で左右に引き延ばし画面いっぱいに表示する)、「ジャスト」(画面を左右に引き延ばすときに中央部の伸張を少なくし、左右端部の伸縮を多くすることで引き伸ばしによる不自然感が少ない画像に見せる)などが選択できる。

DVDやデジタル放送でのSDTVのアスペクト比の説明に見られる720×480や704×480などの数値はそれのみを見ると4:3(4:3=640×480)にはなっていないが、これはテレビ・PC・DVD記録などで画面全体を構成する一つ一つの点(画素を参照)の縦横比(アスペクト比のピクセルアスペクトを参照)が異なることによる[注釈 8]

例:NTSC-J準拠のSDTVのピクセルアスペクトは横:縦=10:11なので、704×10÷11=640となる。この様にピクセルアスペクト比が10:11で作成された映像データファイル(DVDに記録された映像データなど)をピクセルアスペクト比が1:1のPCなどで再生する場合は、通常のテレビで見る場合より若干横長になる[注釈 9]


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