彼ら偵察チームの目的は現地を偵察し、無線連絡により味方の攻撃チームを誘導し、可能であれば目標を殺害することである。徒歩で目標地点に到達した彼らは、山中で山羊飼いと接触してしまう。彼らを拘束するも電波状態が悪く前線基地との連絡が取れない中、指揮官のマーフィは戦闘規則に従い、ターリバーンに察知されることを覚悟の上で山羊飼いを解放して作戦を中止することを決める。
それから1時間とたたないうちに彼らは山中で100名を超えるターリバーンに囲まれ、交戦状態に陥る。精鋭部隊であるシールズの4名は徹底的に戦うが、元来の任務が偵察のため、手にした武器は小火器のみであり、AK-47自動小銃やPKM機関銃、RPG-7で武装するターリバーン側の猛烈な攻撃に圧倒されて負傷し、時には仲間を背負って逃げ、時には断崖から転がり落ちるように飛び降りて、後退を重ねる。
この交戦でマーフィ大尉ら偵察チームの3名が死亡する。死の直前に高地で身を晒して衛星電話で決死の連絡を試みたマーフィ大尉の要請に応え、エリック・クリステンセン少佐率いるシールズの救援部隊が2機のCH-47 チヌーク輸送ヘリコプターで現地に到着するが、彼らを護衛すべきAH-64 アパッチ攻撃ヘリコプターは別地域で作戦を行っている部隊の支援に出動しており、同行していなかった。護衛無しでホバリングを行ったCH-47の一機はターリバーン側のRPG-7によって降下寸前の救出チームもろとも撃墜され、別の一機は帰投する。
深手を負い、たった一人生き残ったマーカス・ラトレル一等兵曹は、偶然遭遇した現地人のグーラーブ親子に救われ、彼らの村に匿われる。後を追って来たターリバーンはラトレルを村の広場に引き出して処刑しようとするが、村人らは数世紀にわたり守られてきた部族の掟である「パシュトゥーンワーリー」に従ってラトレルを守ることを決め、ターリバーンを追い返す。救援を求めるため、一人の村人がラトレルが書いた地図を手にアメリカ軍基地へ徒歩で向かっている間、村は多数のターリバーンからの猛烈な攻撃に晒される。村の中で混戦が繰り広げられる中、ようやくアメリカ軍の救援部隊がAH-64やAC-130 ガンシップなどの近接航空支援の元に到着する。
この戦闘にも生き残ったラトレルは村人たちに感謝の言葉を残してヘリで基地へ搬送され、緊急手術の結果ようやく一命を取り留める。 ※括弧内は日本語吹替
キャスト
マーカス・ラトレル
マイケル・マーフィ(英語版)大尉 - テイラー・キッチュ(置鮎龍太郎)
ダニー・ディーツ(英語版)二等兵曹 - エミール・ハーシュ(逢笠恵祐)
マシュー・アクセルソン(英語版)二等兵曹 - ベン・フォスター(加瀬康之)
エリック・クリステンセン(英語版)少佐 - エリック・バナ(山野井仁)
グーラーブ - アリ・スリマン(佐野康之)
シェーン・パットン二等兵曹 - アレクサンダー・ルドウィグ(小林親弘)
ハスラート海兵隊軍曹 - ジェリー・フェレーラ(英語版)(増元拓也)
アフマド・シャー(英語版) - ユセフ・アザミ
タラク - サミー・シーク(英語版)
グーラーブの息子 - ローハン・チャンド(菊池こころ)
オリジナルモデル
Michael Patrick "Murph" Murphy : 海軍大尉。
SEAL・SDVチーム所属。没(29歳)。レッドウィング作戦に偵察狙撃班として参加。多数のタリバン兵と交戦し戦死。その際、敵に包囲された状況で、自らの命を犠牲としながらも、救援を求めるため本部との無線連絡を確立し要請した功績から名誉勲章を受勲。アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦61番艦に彼の名前が付けられた。
Marcus Luttrell : 退役海軍一等兵曹。
SEAL・SDVチーム所属。2005年レッドウィング作戦に偵察狙撃班として参加。多数のタリバン兵と交戦しチームは全滅。多数の骨折と榴散弾による重傷を負いながらも敵の追跡を回避し地元の村民Mohammed Gulabの助けを借りて、6日後にアメリカ軍に救出され、同作戦唯一の生存者となる。