ローマ暦
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8Oct?ber[注 1]オクトーベル31日octo(8の月)10月
9November[注 1]ノウェンベル30日novem(9の月)11月
10December[注 1]デケンベル30日decem(10の月)12月
(月は置かれない)約61日

ヌマ暦

紀元前713年、ローマ国王ヌマ・ポンピリウスによって改暦が行われ、現在の1月にあたるJ?nu?rius、2月にあたるFebru?riusがつけ加えられた。このときヌマは、日数が30日だった月の日数をすべて29日に変えた。平年の1年の長さは355日になる。2年に1度、2月の日数を23日に減じ、2月23日の翌日に Mercedinus(メルケディヌス)という名の27日間または28日間の閏月を挿入した。この時期はまだ年始は3月1日であった。この暦法は、布告した王の名をとりヌマ暦と呼ばれる。ほとんどの月の日数を29日と31日にしたのと、1年の長さを月の運行に合わせた354日にしなかったのは、ヌマの信仰が偶数を嫌ったからだとされている。

ヌマ暦の月No.ラテン語月名読み平年の日数閏年の日数由来現在該当する月

日本語)月名

英語)月名

フランス語
1Martiusマルティウス31日軍神マルスの月3月Marchmars
2Apr?lisアプリーリス29日美の女神ウェヌスの月4月Aprilavril
3M?iusマーイウス31日豊穣の女神マイアの月5月Maymai
4J?niusユーニウス29日結婚生活を守護する女神ユーノーの月6月Junejuin
5Qu?nt?lisクィーンティーリス31日qu?ntus(5番目の月)7月Julyjuillet
6Sext?lisセクスティーリス29日sextus(6番目の月)8月Augustaout
7Septemberセプテンベル29日septem(7の月)9月Septemberseptembre
8Oct?berオクトーベル31日octo(8の月)10月Octoberoctobre
9Novemberノウェンベル29日novem(9の月)11月Novembernovembre
10Decemberデケンベル29日decem(10の月)12月Decemberdecembre
11Ianuarius / J?nu?riusヤーヌアーリウス29日物事の初めと終わりを司る境界と時間の神ヤヌスの月1月Januaryjanvier
12Febru?riusフェブルアーリウス28日23日浄罪と贖罪の神フェブルスの月2月Februaryfevrier
13Mercedinusメルケディヌス-27日または28日ラテン語のmerces(賃金の意)より。

この時期にこの1年の給金の支払いがあったことから(閏2月)

ロムルス暦とヌマ暦で決められた月名は、後に改名されたQu?nt?lisとSext?lis、および後のユリウス暦では必要のなくなったMercedinusを除き、語形変化を被りつつも、ほぼそのまま英語等の現代語にまで受け継がれている。
紀元前153年の改暦

この後も数度、改暦が行われた。最も大きな改暦は紀元前153年1月1日に行われた。この年から[要出典]、年の始まりが3月1日(MartiusのKalendae)ではなく、1月1日(J?nu?riusのKalendae) に移った。このとき、月の順序と月名との間にずれが生じた。
ローマ暦の日付の数え方

ローマ暦では今のように「1月5日」というような日付の呼び方はしなかった。各月に3つずつ、特別な日があって、それぞれ、

Kalendae (カレンダエ):月の最初の日。その月の N?nae がいつであるかを宣言する日であり、「宣言する」という意味のラテン語の動詞 cal?re/kal?re に由来する。また、暦を
カレンダーというのは、これに由来する。

N?nae (ノーナエ):月の第5日または第7日。?d?s から数えて(後述するように ?d?s も含めて)9日前であり、「第9の」を意味するラテン語の序数詞 n?nus の語尾変化形そのものである。

?d?s (イードゥース):月の第13日または第15日。この語の由来ははっきりしないが、N?nae の8日後であり、「第8の」を意味するエトルリア語に由来するとの説がある。

と呼ばれた。ただし、ローマ暦の1ヶ月は、太陰暦と違い、月の運行とはずれているため、ノーナエ、イードゥースは実際には本当の半月、新月とはならない。この3つの基準日を元に、それぞれの日の名前が決まる。

小の月のノーナエは第5日、イードゥースは第13日だった。具体的には1月、2月、4月、6月、8月、9月、11月、12月。

大の月のノーナエは第7日、イードゥースは第15日だった。具体的には、3月、5月、7月、10月。

9月1日は、9月のカレンダエ、9月5日は9月のノーナエと呼ばれた。

その他の日付の呼び方も現代とは異なる。ローマ暦は基本的に逆算式だった。具体的には、9月2日は「9月のカレンダエの翌日」や「9月2日」とは呼ばれず、「9月のノーナエの4日前」と呼ばれた。9月の例を1日から30日までを次に列挙する。
ローマ暦での9月各日の名称

9月1日:9月のカレンダエ Kalend?s Septembribus

9月2日:9月のノーナエの3日前 ante diem qu?rtum N?n?s Septembr?s/-?s

9月3日:9月のノーナエの2日前 ante diem tertium N?n?s Septembr?s/-?s

9月4日:9月のノーナエの前日 pr?di? N?n?s Septembr?s/-?s

9月5日:9月のノーナエ N?n?s Septembribus

9月6日:9月のイードゥースの7日前 ante diem oct?vum ?d?s Septembr?s/-?s

9月7日:9月のイードゥースの6日前 ante diem septimum ?d?s Septembr?s/-?s

9月8日:9月のイードゥースの5日前 ante diem sextum ?d?s Septembr?s/-?s

9月9日:9月のイードゥースの4日前 ante diem qu?ntum ?d?s Septembr?s/-?s

9月10日:9月のイードゥースの3日前 ante diem qu?rtum ?d?s Septembr?s/-?s

9月11日:9月のイードゥースの2日前 ante diem tertium ?d?s Septembr?s/-?s

9月12日:9月のイードゥースの前日 pr?di? ?d?s Septembr?s/-?s

9月13日:9月のイードゥース ?dibus Septembribus

9月14日:10月のカレンダエの17日前 ante diem duod?v?c?simum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月15日:10月のカレンダエの16日前 ante diem septimum decimum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月16日:10月のカレンダエの15日前 ante diem sextum decimum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月17日:10月のカレンダエの14日前 ante diem qu?ntum decimum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月18日:10月のカレンダエの13日前 ante diem qu?rtum decimum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月19日:10月のカレンダエの12日前 ante diem tertium decimum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月20日:10月のカレンダエの11日前 ante diem duodecimum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月21日:10月のカレンダエの10日前 ante diem ?ndecimum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月22日:10月のカレンダエの9日前 ante diem decimum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月23日:10月のカレンダエの 8日前 ante diem n?num Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月24日:10月のカレンダエの 7日前 ante diem oct?vum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月25日:10月のカレンダエの 6日前 ante diem septimum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月26日:10月のカレンダエの 5日前 ante diem sextum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月27日:10月のカレンダエの 4日前 ante diem qu?ntum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月28日:10月のカレンダエの 3日前 ante diem qu?rtum Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月29日:10月のカレンダエの 2日前 ante diem tertium Kalend?s Oct?br?s/-?s

9月30日:10月のカレンダエの 前日 pr?di? Kalend?s Oct?br?s/-?s

10月1日:10月のカレンダエ Kalend?s Oct?bribus

ローマ人は基準日を1(1オリジン)として日数を数えたので、「10月のカレンダエの3日前」は直訳すると「10月のカレンダエの4日前」になる。基準日の前日は、今の「クリスマス」における「イブ」のような特別な名前 (pr?di?) で呼んだ。したがって「1日前 ante diem secundum」という表現がない。このようにローマ暦が逆算式だったのは、各月のカレンダエ、ノーナエ、イードゥースの日に市が立ったり祭事その他の催しがあったりしたので、「次の基準日まで何日」という数え方のほうが使いやすかったからである。前日が特別な呼ばれ方をしたのは、祭事の準備などを行う特別な日だったからと考えられる。
末期のローマ暦

紀元前46年まで使われていた最終期のローマ暦は、1年は12か月、355日だった。年始は1月1日であった。1月から順にそれぞれの月の日数は次のとおり。

29,28,31,29,31,29,31,29,31,29,29,29

平年の1年の長さは355日で、2年に1度、2月23日と2月24日の間に22日間または23日間の閏日を挿入した。閏年の1年の長さは377日または378日になる。閏日が2月23日の翌日におかれるのは、初期のローマ暦が閏年の2月の日数を23日に減じたことに由来する。なお、最終期のこの暦法もヌマ暦と呼ばれている。

閏日の挿入は最高神祇官の職責であったが、この官職の職務は軽視されがちであり[注 2]、規則どおり閏日を入れないことがしばしばあった。政治的な理由で、1年の長さを恣意的に操作するため、閏日を挿入したりしなかったりすることもあった。そのため、暦の上の日付と季節がまったく合致しなくなった。末期には、1月(Ianuarius)が秋に来る異常事態となった。このため、当時の執政官ガイウス・ユリウス・カエサルは抜本的な改暦を決意し、紀元前46年の暦に、閏月を都合3回合計90日挿入した[注 3]上で、翌紀元前45年のIanuariusのKalendae[注 4]より1年を365.25日とする太陽暦に移行させ、閏月挿入に伴う暦法上の混乱を収束させた。これがユリウス暦である。記録に残る限り、最も1年の日数が長い年はこのローマ暦紀元前46年である。カエサルはこの年をultimus annus confusionis(最後の混乱の年)と呼んで自らの功績を誇ったが、ローマ人達は単にannus confusionis(混乱の年)と呼んで皮肉ったという。
曜日の名

ヌンディナエ(英語版)で8日ごとに市を開き、市の日には貴族などが休みとする1週間を8日とする制度(英語版)が使われていた[1]。途中から併用が見られていたが最終的に七曜日もローマ暦の途中から使用されるようになった。7つの曜日の名は次のとおり。

曜日の名と由来曜日ラテン語表記読み由来同一視される惑星
日曜日Di?s S?lisディエース・ソーリス太陽の日[注 5]
月曜日Di?s Lunaeディエース・ルナエの日[注 5]
火曜日Di?s Martisディエース・マルティスマルスの日火星
水曜日Di?s Mercuri?ディエース・メルクリイーメルクリウスの日水星
木曜日Di?s Iovisディエース・イオウィスユピテルの日木星


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