ローマ教皇
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このとき、東京にある「ローマ法王庁大使館」においてもこれにあわせて「法王庁」から「教皇庁」への名称変更を行おうとしたが、日本政府から「日本における各国公館の名称変更はクーデターなどによる国名変更時など、特別な場合以外は認められない」として認められず、「ローマ法王庁大使館」の名称のまま現在へ至っている[15]

一方で、2019年11月のフランシスコ教皇来日を期に、日本政府は同年11月20日、従来「法王」としていた呼称を今後「教皇」に変更すると発表した。それに伴い、NHKや大手新聞各社など一般メディアも追随し、「教皇」という呼称に変える動きが一気に広まった[16][17]

明治期日本のカトリック教会では「教父」という訳語を用いた用例が見られる[18](なお、大正期以降の文献には「教皇」の語が見られる[19])。また、つい近年まで典礼の中では、現役の教皇を「わたしたちの教父○○」と呼ぶ慣習があった[20][21]が、これもフランシスコ教皇来日を期に「わたしたちの教皇○○」と言い換えられるようになった。
日本政府による呼称

官報や外務省の文書では、戦前から長らく基本的には「法王」の語が用いられていたが、教皇が使用されないわけではなかった[22][23][24]コプト正教会の長に対しては「コプト教皇」の呼称を用いている[25][26]

2018年には、立憲民主党所属衆議院議員の山内康一が衆議院予算委員会において「教皇」に変更するべきではないかと質問を行っている。これを受けて外務省はバチカンとローマ法王庁大使館に問い合わせを行ったが、いずれも変更を求めていないという回答を得ている。河野太郎外務大臣(当時)はグルジアからジョージアへ変更を行った事例のように、変更の要求があった場合にはしっかりと対応していくと答弁していた[27]2019年11月23日から教皇フランシスコが日本を訪問することを受け、政府は11月20日に「教皇」への呼称変更を発表した[28][29]
マスメディアの呼称

NHKでは、「ローマ法王」「法王」が慣用的に使われ、一般に定着しているとして原則的には「法王」の呼称を用いるとしていた[30]が、日本のカトリック関係者を中心に「教皇」と呼ばれていること、2019年11月22日の教皇フランシスコの訪日にあわせて日本政府が「教皇」に呼称変更したことを踏まえ、「ローマ教皇」の呼称に変更した[31]。また、読売新聞朝日新聞毎日新聞産経新聞日本経済新聞といった主要紙、共同通信時事通信も「ローマ教皇」の呼称に表記を変更した[32][17]
各国語での呼称.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。

聖座からの公式中国語訳は「教宗」(きょうそう)であるほか、「教皇」という訳語も中国語圏で使われる。韓国語では「??(ヘ皇、キョファン)」である。

英語では「The Pope」、「The Pontiff」、または「Father」[33]。「supreme pontiff」(ラテン語: pontifex maximus)とも。
その他

教皇の公用車の一つで
メルセデス・ベンツ・Gクラスを改造したものは「教皇車」(パパモビル)と呼ばれる。

教皇名は自由に選ぶことはできるが、ペトロの名前を選んだものはいない。

対立教皇を除き、最も多く選ばれた教皇名は「ヨハネス(ヨハネ)」の22人である。次いで「グレゴリウス(グレゴリオ)」と「ベネディクトゥス(ベネディクト)」が16人ずつとなっている。

かつては、歴史の混乱で「17世」以降がひとつ多くカウントされていた。その後この過ちは修正されて「17世」から「20世」はそれぞれ代数が1つずつ若返って「16世」から「19世」となったが、21世以降の3名は修正されないまま残ってしまっている。よって「ヨハネス20世」が実在しないため、現時点で最後に「ヨハネス」を名乗った教皇はヨハネス23世(ヨハネスとしては22代目)となっている。

「ヨハネス」を複合名に使用して名乗った教皇が2人いる(ヨハネ・パウロ1世ヨハネ・パウロ2世)ので、これをカウントに入れると「ヨハネス」を名乗った教皇は合計24人となる。


完全なオリジナルの教皇名を名乗った最新の教皇は、2013年3月に選出された現教皇フランシスコである。それまでは長らくランドがその記録の保持者だった。

最も若く教皇になったのは、18歳のヨハネス12世である。

1295年以降で最も高齢で教皇に選出されたのは、79歳のクレメンス10世である。

1295年以降で最も長寿だった教皇は、93歳で亡くなったレオ13世である。

史実で確認される範囲で在任期間が最も長かったのは、31年7ヶ月のピウス9世1846年6月16日 - 1878年2月7日)である。

在位期間が最も短かったのはウルバヌス7世で、僅か13日(1590年9月15日 - 9月27日)である。これは選出されて間もなくマラリアに罹り、教皇着座式すら出来ずに病没したため。

2016年2月12日に、ロシア正教会総主教と約1000年ぶりの歴史的会談[34]を行った。

脚注[脚注の使い方]
注釈^ ラテン語: Sancta Sedes.
^ ラテン語: Sedes Apostolica.
^ 共和政ローマの時代には独立した官職であったが、帝政ローマ時代にはローマ皇帝が兼務する称号の一つであった。このことを以て、教皇という称号の根拠や、東ローマ皇帝に従属せず、神聖ローマ帝国皇帝をはじめとする西欧諸国の君主に優越する権威の印とする。
^ ローマ教皇の公式Twitterアカウント名は、@Pontifexとなっている。
^ 例外として、教皇が日本を公式訪問した場合のみは、通常の外交儀礼どおりに日本の元首である天皇御所を教皇が訪問し、挨拶する[9]


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