ロンサム・ウェスト
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1997年7月26日からロンドンのロイヤル・コート劇場に引っ越した[2]。三部作の他二作とともにアイルランドのコークダブリンで上演されたのち、ブロードウェイ初演が1999年4月27日にライシアム劇場で行われ、1999年6月13日に本公演55回、プレビュー9回で幕を閉じた[3][4][5][6][7]。これらの上演はすべてギャリー・ハインズが演出し、ヴァレン役はブライアン・F・オバーン、コールマン役はメリサ・スタフォード、ウェルシュ神父役はデイヴィッド・ガンリー、ガーリーン役はドーン・ブラッドフィールドが演じた[3][4][5][6][7]。 ブロードウェイ版は1999年のトニー賞演劇作品賞、男優賞(ブライアン・F・オバーン)、演出賞(ギャリー・ハインズ)、助演女優賞候補(ドーン・ブラッドフィールド)の候補となり、またドラマリーグ賞優秀プロダクション賞候補になった[3]
日本語版

2002年の4月から5月にかけて、『ロンサム・ウェスト 神の忘れたまいし土地』というタイトルで鴇澤麻由子翻訳、鵜山仁演出にて宝塚バウホール世田谷パブリックシアターで上演された[8]辻萬長がコールマン役、磯部勉がヴァレン役、横堀悦夫がウェルシュ神父役、小島聖がガーリーン役をつとめた[8]。バウホールでの上演は手話通訳つきで実施された[9]。本公演は「日本人にも受け止めやすくした演出[10]」が高く評価された。辻萬長は本作及びこまつ座『雨』の演技で紀伊国屋演劇賞を受賞した[11]

2006年に演劇集団円により、芦沢みどり訳、森新太郎演出で上演された[12]。伊藤雅子がデザインした本上演の舞台模型が2007年のプラハ・カドリエンナーレで展示された[13]

2014年5月から6月にかけて、新国立劇場にてシス・カンパニー小川絵梨子演出・翻訳、堤真一がコールマン役、瑛太がヴァレン役、北村有起哉がウェルシュ神父役、木下あかりがガーリーン役で本作を上演した[14]。本上演は「細やかな人間性の描写と躍動的な身体性を両立」させた上演であるとして高く評価された[15]。小川絵梨子は本作及び『ヒストリーボーイズ』の演出で第22回読売演劇大賞の優秀演出家賞を受賞している[16]
評価

パトリック・ロナガンは本作は「あらゆる人間について言おうとしていることゆえに悲劇的である」と述べ、個人的な問題を扱う『ビューティ・クイーン・オブ・リーナン』に比べて広いコミュニティを扱う悲劇であると分析している[17]
戯曲の刊行状況

※2018年1月時点で、日本語訳は刊行されていない。

Martin McDonagh, The Beauty Queen of Leenane and Other Plays (Vintage Books, 1998)…リーナン三部作をすべて収録している。

Martin McDonagh, The Lonesome West (Dramatist's Play Service, 1999).

脚注^ McDonagh, Martin. "Introduction", The Lonesome West, Dramatists Play Service Inc, 1999, pp.2-3
^ Dalglish, Darren. ⇒"'The Lonesome West' Royal Court Theatre Downstairs" londontheatrearchive.co.uk, 4 August 1997
^ a b c"'The Lonesome West' Broadway" Playbill (vault), accessed 6 April 2016
^ a b Isherwood, Charles. "Review. Broadway" Variety, 28 April 1999
^ a b Sommer, Elyse. ⇒"CurtainUp Review. 'The Lonesome West'" CurtainUp 24 April 1999
^ a b Brantley, Ben. "Theater Review. Another Tempestuous Night in Leenane (Sure, It's Not a Morn in Spring)" The New York Times, 28 April 1999
^ a b Patrick Lonergan (2012). The Theatre and Films of Martin McDonagh. Methuen. p. 48 
^ a b 竹久岐史「業と救い、現代の寓話 ひょうご舞台芸術第25回公演 」『朝日新聞』2002年3月23日夕刊、p. 10。
^ 「手話通訳付き演劇公演 公立企画で全国初、宝塚市で来月8日??県芸術文化協会/阪神」『毎日新聞』2002年3月15日、兵庫地方版、p. 27。
^ 「ひょうご舞台芸術「ロンサム・ウェスト」(ブラボ) 【大阪】」『朝日新聞』2002年4月11日夕刊、p. 9。
^ 「紀伊国屋演劇賞、1団体と5氏に」『朝日新聞』2002年12月17日夕刊、p. 14。
^ 「30歳の演出家を演劇集団円が起用 5日から「ロンサム・ウエスト」」『朝日新聞』2006年10月4日夕刊、p. 12。
^ 「舞台美術の多様性競演 プラハ・カドリエンナーレ2007」『朝日新聞』2007年7月4日、p. 19。
^ “ロンサム・ウェスト”. シス・カンパニー. 2021年8月23日閲覧。
^ 扇田昭彦 (2014年5月15日). “(評・舞台)シス・カンパニー「ロンサム・ウェスト」 人間性と身体性を両立”. 朝日新聞 
^ “読売演劇大賞 第22回(2015年)受賞結果”. 読売新聞. 2018年1月7日閲覧。
^ Patrick Lonergan (2012). The Theatre and Films of Martin McDonagh. Methuen. p. 20 

外部リンク

The Lonesome West
- インターネット・ブロードウェイ・データベース(英語)

New York Times review


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