ロボットアニメ
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こちらには『バブルガムクライシス』『Get Ride! アムドライバー』などが該当。
ロボットの設定や描写が特殊
新世紀エヴァンゲリオン』などが該当。これに登場する人型兵器・エヴァンゲリオンは設定上かつ描写的には旧来からのロボットとは程遠い人造人間であるゆえ、一般的にロボットアニメ扱いされる現状に未だ難色を示す意見もある。
スーパーロボット大戦シリーズに参戦済み
宇宙の騎士テッカマンブレード』『疾風!アイアンリーガー』などが該当。前者がパワードスーツを題材とした作品で、ロボットに内蔵される要素も持つようにいずれも上記のような争点を抱えている。当該の参戦経験を状況証拠に、スーパーロボット大戦シリーズへの参戦希望に上記の作品らが挙げられたり、上記の作品らがロボットアニメに当てはまる根拠にされたりすることもある。これについて寺田貴信は「ロボットが出てるアニメとロボットアニメは別。単にロボットが出ていればOK、というわけではないです」と述べている[1]。後に宇宙戦艦ヤマト2199など人型の機械すら登場しない作品も参戦している。
歴史

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出典検索?: "ロボットアニメ" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2021年4月)

1970年代

1970年前半は現在では「スーパーロボット系」などと呼ばれるジャンルのテレビアニメが生まれた時代である(初の作品がマジンガーZ)。魅力的かつ個性的な造形を持ち、通常兵器では到底及ばぬ強大な戦闘力を持つ巨大人型戦闘ロボットの存在を前提として、勧善懲悪と巨大メカ戦を基本にしながら今なお多くのファンを持つ作品群が数多く生まれた。そのほぼ全ての作品が玩具として商品展開されており、その中には『鋼鉄ジーグ』の様に視聴率には恵まれなくとも、玩具の販売成績の優秀さに支えられて放映が続いた作品も存在していた。

1974年に「合体・変形ロボット」作品の元祖と位置づけられる『ゲッターロボ』が製作される。これ以降数々の合体・変形ロボットアニメが製作されるようになった。

1976年になると長浜ロマンロボシリーズの第一作である『超電磁ロボ コン・バトラーV』が製作された。それまでのロボットアニメにみられる勧善懲悪から脱却し、敵側が地球を侵略する理由を強く描いて善悪の相対化を行い、それと同時に様々なドラマ性が追求され高年齢のファンを獲得することになる。
1980年代

1979年の『機動戦士ガンダム』の出現を皮切りに、世界観に政治軍事組織論なども絡ませ複雑化する物語(『太陽の牙ダグラム』はガンダムとは逆に解放・独立派側からの視点で描かれている)や、物理学機械工学SF理論などにある程度準拠したリアリティのあるメカデザイン・設定や戦闘描写がなされた「リアルロボット系」と総称されるアニメ群が一代ムーブメントを巻き起こす。そして、このリアルロボット系作品もまた『超時空要塞マクロス』『装甲騎兵ボトムズ』など様々な方向性に分化し、それぞれに頂点といえる作品を経ながら、その席巻は1980年代中盤にかけて続いた。

この1970年代から1980年代にかけては、ロボットアニメブームと呼ばれるほど多数のロボットアニメ作品が製作された。視聴率も平均して高く、主な放送時間も夜7時から9時のプライムタイムであった。視聴者層の大半を占める子供たち向けの玩具(アニメに登場するロボットのプラモデルなど)の売り上げも好調であり、それらを販売する玩具メーカーがテレビアニメのスポンサーについた。

だが、ピークを過ぎてくると、作品の量的飽和や過剰なリアル志向への行き詰まり感、人間キャラによるバトル物の流行などに伴ってタイアップ玩具の市場の閉塞感が見え隠れする様になり、それらに反動するかの如く、1970年代のスーパーロボット系作品へのオマージュを盛り込みつつ美少女超能力といった要素を持たせたOVA作品が1987年頃から立て続けに製作され、この流れは1990年代前半まで続いた。また、日常系ロボットアニメ、『ドラえもん』『Dr.スランプ アラレちゃん』のヒットもこの時代である。
1990年代

1990年代でも玩具業界のタイアップによるロボットアニメの特徴を正統に受け継いだ作品は製作され続け、『勇者シリーズ』『エルドランシリーズ』『平成ガンダム』と呼ばれる一連の子供向け作品群が生まれた。また、テレビゲーム『ドラゴンクエスト』などのブームを受けて、『魔神英雄伝ワタル』といったファンタジー要素を持たせたものも多く現れた。

こうした状況下で『新世紀エヴァンゲリオン』が発表された。アニメ・漫画・特撮・SF・その他文芸作品など、過去作品のオマージュをふんだんに盛り込んでおり、リアルやスーパーといった分類ではくくりきれない個性を放つ作品となった。

しかし、1990年代後半には視聴率低下やテレビ局側の事情などが重なり、テレビ朝日系列が『勇者シリーズ』や『ガンダム』を手放すなど、陰りが見え始めていった。
2000年代以降

2000年代に入る頃には全日枠のアニメが激減状態となり、一時期はTBS系夕方枠(MBS製作)が存在感を示したが基本的には深夜アニメでの放映が標準となった。巨大ロボットが登場する番組の内、全日枠で現在も長期的に放送を継続しているのは、アニメではなく特撮の『スーパー戦隊シリーズ』のみである。

高年齢層向けでもポストエヴァ系の作品が徐々に勢いを失うにつれ作品数の減少が続いた。2000年代後半には『コードギアス』や『天元突破グレンラガン』などの新作のヒットもあったものの、巨大ロボットアニメは全体的に衰退傾向を呈し、『ガンダム』『マクロス』をはじめとする昭和から続くシリーズの続編が中心となった。

これは、家庭用ゲームやトレーディングカードゲームの普及などによる趣味の多様化によって、選択肢が増加した事を原因とする玩具業界全体の不振に伴うスポンサーの撤退、テレビ局と制作会社・玩具会社との軋轢などや、日本の総人口に占める子供の割合が低下したことによって、そこからさらに獲得できる客層の割合が減少したこと、そして現実の技術の発達や情勢の変化による従来の定番の陳腐化などが主な要因だった。

こうした経緯を受けて、テレビ放送されるロボットアニメのビジネスモデルは大きく変わった。企画段階から若年層や玩具会社を排除、立体商品は高年齢層を想定した設計のものに加えて、限定的な版権許諾型ビジネスで発売されるガレージキットなどに留まった。一方でDVDを販売する映像レーベルメディアミックス出版社などの販売元が企画の中核となり、既にロボットアニメに親しんでいる高年齢層向けのアニメとして製作しソフトの売り上げを主たる収入源と位置づける、新たなビジネスモデルに基づいた作品が作られるようになった。それら客層に合わせて過去のヒット作のリメイクや続編作品なども作られるようになっていった。

今日ではオリジナル・シリーズもの共に一定のヒット作が生まれつつも、上記の通り大人層を主流としたことによる主要客層の高齢化・固定化や定番構造をあまりにも多用し続けていることによる作品構造のマンネリ化といった問題は依然として抱えており、特に子供や若年層などの新規客層の乏しさが一層問題視されるようになっている。それでも現在は未だ数多くの作品が製作され続けているが、ロボットを単独のメインに据えずあくまで一構成要素に留める作品も作られる等ジャンルの拡散が進んでいる状況であり、各社が新しいロボットアニメの主流の模索を続けている。

等身大ロボットアニメでは、主要キャラクターとして登場するコンピューターゲームビジュアルノベル)『To Heartシリーズ』が、そのヒットの結果複数回アニメ化され商業的に一定の成功を納めるなど、萌えキャラとして登場することが増えた。
制作会社・放映局
主な制作会社

2020年代現在も多数制作

サンライズ - 『勇者ライディーン』『ガンダムシリーズ』『装甲騎兵ボトムズ』『勇者シリーズ』『コードギアス 反逆のルルーシュ』など。地上波初のHDデジタル作品となる『ゼーガペイン』も製作している。サンライズは巨大ロボットものの代表格と言える制作会社として知られ、1975年の『勇者ライディーン』に始まり、『ロマンロボ(製作は東映)』『ガンダム』『勇者』などのシリーズ作品、単発作品を多々輩出し、ロボットアニメ全盛期の1970年代後半から一貫して「ロボットアニメと言えばサンライズ」と言われるほどの実績を築きつづけている。しかし、『勇者』シリーズ終了以降はロボットアニメの割合は減っていき、ロボットアニメ以外の作品を開拓する傾向が強くなった。


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