ロボコップ
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青みがかったボディはスクリーンに映し出されたとき、見る人に色彩心理学の応用でより洗練されて強力になった印象を与えるという効果がある[10]

デトロイトは当時から既に自動車産業の衰退で荒廃していたため、ロケ地に使われていない。ロケのほとんどは、近未来的な超高層ビルが多く建っていたダラスで行われた。

ロボコップが使用する拳銃「AUTO9」は普段は右太腿内部に収納されている。3バースト射撃(一回引き金を引くごとに3発連射する)が可能であり、またロボコップの眼と同期することで人間のように視線と銃を一直線上に構えることなく照準をさだめられる(『2』では弾道を計算して跳弾で敵を倒したり、反対方向を向いたまま射撃する場面がある)。ベースとなっているのはベレッタ社製M93Rで3バースト射撃はこの銃本来の機能である。映画「ロボコップ」のヒットをうけて、日本では当初無版権でAUTO9のトイガンが発売されていた。しかしそのクオリティの高さから2作目以降の撮影で射撃をしないシーンで用いられるようになり、正式に版権も取得された。
スタッフ

監督:
ポール・バーホーベン

製作:アーン・L・シュミット

脚本:エドワード・ニューマイヤー、マイケル・マイナー

製作総指揮:ジョン・デイビソン

撮影:ヨスト・バカーノ

音楽

作曲:ベイジル・ポールドゥリス

指揮:ハワード・ブレイク、トニー・ブリテン

演奏:ザ・シンフォニア・オブ・ロンドン


視覚効果:ティペット・スタジオ

ED-209(英語版)

ジョーンズが主導して開発した治安維持用ロボット。読みは「エド・トゥー・オー・ナイン」、EDはEnforcement Droid(法務執行ドロイド)の略である。稼動時に発する音声は、本作の製作総指揮のジョン・デイヴィソンが担当している。

二足歩行で移動し、武装解除した人間には攻撃を加えないよう制御されている。将来的には、アメリカ合衆国陸軍による発注に応えての売り込みも計画されている。両腕には機関砲、右腕の外側には3門のロケット発射器をそれぞれ装備している。火力の面ではロボコップを圧倒しているが、階段を下りられないうえに転倒しても自力で立ち上がれないなど、機動性はロボコップに著しく劣る。

本作の冒頭では、オムニ社内で開かれたデモンストレーションの場で、銃を持った犯人役の社員キニーに銃を捨てるよう警告するが、銃を捨てたことを認識できずキニーを射殺してしまう。更にキニーが倒れ込んで死亡したことも認識できず、メインコントロールが遮断され機能停止するまで彼に向けて連射するというお粗末さを見せている。

ED-209の動きはフィル・ティペットによってストップモーションアニメで表現された[12][13]

『2』や『3』にも登場するが、『2』では機動性を改善されないまま故障する、『3』では簡単なクラッキングによってコントロールを失うといった、相変わらず不完全さを示すシーンが盛り込まれている。
ディレクターズ・カット

あまりに激しい暴力描写のため、ヨーロッパでの公開では『映画のレイティングシステム』に合わせて、シーン削除が行なわれた。劇場公開版が102分に対し、ドイツでは78分というデータもある。

一方で上映禁止指定を回避するため、劇場版ではカットされた以下のような場面を含む、ディレクターズ・カット版が存在する。

模型の上に倒れ込んでなお、ED-209の銃撃を受けるキニー。

ショットガンでマーフィの右上腕部が吹き飛ばされる。

クラレンスに頭部を拳銃で撃たれる直前に起き上がろうとするマーフィ(頭を吹き飛ばされるまで、ダミーを使用したワンカットで映される)。

瀕死のマーフィを目の前にして泣くルイス。

刺された首を押さえるクラレンスがクローズアップ

初出は米ヴォイジャー社のクライテリオン・コレクションLD。日本においてこのディレクターズ・カット版は、2007年8月発売のDVD『新生アルティメット・エディション』にてようやく視聴可能となった。2007年12月にはBDでも発売されたが、劇場公開版との2枚組であったDVD版とは異なり、ディレクターズ・カット版のみの収録となっている。

テレビ放送用に撮影された別カット版も存在する。卑語流血シーンに再編集が加えられている。

キニーがED-209から銃撃を受けるシーンでは、流血は一切しない。

クラレンスにショットガンで手を吹き飛ばされるマーフィは、映らないように別カット、頭部を銃撃するシーンのカット。

銃撃シーンでは不自然なクローズアップになる。

猥談カット、トイレの便器越しのシーンは別カット。

命乞いのシーンが短くなっている。

ロボコップに逮捕されるクラレンスの流血、血を吐くシーンの血の量が控えめに、書類に血を吐くシーンではチューインガムに変更。

廃液で溶けたエミールは顔が映らない、クラレンスはエミールを撥ねずに避けていく。

クラレンスのロボコップへの殴打がカットされ、すぐに刺すように返り血と流血はカット。

評価・評判

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出典検索?: "ロボコップ" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2010年7月)

公開当時、一見ヒーロー映画にも関わらず、激しい暴力描写でR指定を受けた[14]ことなどが話題になった。また、純粋な娯楽作品に見える本作の秀逸な設定に、多くのSFファンが唸った[要出典]。それは“主人公のロボコップ=マーフィー巡査が「法医学的に死体の状態で機械的に復活した人間」である”というものである。当時は、サイバーパンク系のSF作品が流行しており、それらのファンから“「死を克服したヒーロー」ではなく「死んだ状態で生前の意識を持ち、葛藤しながら闘うヒーロー」という設定が、非常に明快なサイバーパンク的描写である”と評価された。[要出典]劇中においても、主人公は機械的に「蘇生」したわけではなく、単に「死体の状態での細胞死を迎えていない新鮮な生体部分を、ロボットの部品として利用されている存在に過ぎない」「彼は法的には死体であり、人権はない」と描写されている。

劇中に何度か挿入されるニュース番組CMは、近未来という舞台設定を踏まえた事件・事故・商品を報じているが単なる未来予測ではなく、「代表する車」としてCMで宣伝されている車がその直後に悪役の車として登場する、子供っぽい単純な応酬で簡単に核戦争へと拡大するシミュレーションゲーム、など、ブラックユーモアを内包したものも多い。同様のシーンは、同じく未来を舞台とする他のバーホーベン作品にも確認できる。

劇中、ロボコップ起動時のメッセージにMS-DOSの「COMMAND.COM」や「CONFIG.SYS」という表示が見えるため、「ロボコップはMS-DOSで動いているらしい」とパソコン雑誌などで話題になった。
アカデミー賞

1987年第60回アカデミー賞

編集賞 ノミネート

音響賞 ノミネート

特別業績賞音響編集)受賞


続編映画

ロボコップ2(1990年公開)

ロボコップ3(1993年公開)

2018年1月、続編の制作に関する情報が公開され、2作目以降は考慮せずに1作目と直接繋がる内容となることなどが公表された。[15]

タイトルは「RoboCop Returns」、監督は「第9地区」のニール・ブロムカンプが務める。[16]

リメイク詳細は「ロボコップ (2014年の映画)」を参照

当初、2010年公開予定でダーレン・アロノフスキー監督による3D映画としてのリメイクが企画されていたが、製作スタジオのMGMの財政難(2010年11月に連邦倒産法第11章適用)によって絶望的となった[17]。しかし、その後にソニー・ピクチャーズ配給、ジョゼ・パジーリャ監督、ヨエル・キナマン主演によって製作されることが決定した。こちらは2013年8月9日に公開予定であったが、2012年10月19日には2014年2月7日に公開予定へと延期された[18]。なお、世界各国にてIMAXでも同時公開予定である[19]

2013年11月8日には、日本での公開開始日が2014年3月14日に決定した旨が報じられた[20]。ロボコップのデザインは『ターミネーター』シリーズや『アイアンマン』シリーズなどのプロダクトデザインを担当したスタッフによって改訂され、を基調とした配色となっている[20]
テレビシリーズ

ロボコップ ザ・シリーズ(
1994年公開)

ロボコップ・ニューバトル(1994年公開)
『ザ・シリーズ』のパイロット版として公開。日本では「新たなる挑戦」のタイトルで日本テレビ放送網の『金曜ロードショー』の枠で放映され、小倉淳藪本雅子が出演していた。

ロボコップ プライム・ディレクティヴ2001年公開)

テレビアニメ

『ロボコップ THE ANIMATION』(原題:Robocop)のタイトルで、1988年にアメリカのみで放送された。全12話。

日本では、1989年7月28日に、玩具メーカーのタカラ(現:タカラトミー)より、3話入り日本語吹替版のビデオソフトが全4巻で発売された。テレビドラマ版と同じく、人体損壊を含む残虐シーンやロボコップが相手を射殺するシーンは皆無であるうえ、ロボコップがガルウィングドア仕様の特製スーパーカーパトカーとして運転する、ロボコップやルイスが光線銃を使う、敵としてロボットやモンスターが登場するなど、バラエティに富むキッズアニメらしくアレンジされている。なお、ロボコップの配色は映画版と細部が異なる[21]。最後の敵は宿敵・クラレンス(映画版そっくりに描かれている)である。
声の出演


ロボコップ/アレックス・マーフィ:堀内賢雄

アン・ルイス:玉川砂記子

ヘッジコック警部補:城山知馨夫

マクナマラ博士:西川幾雄

ウォーレン・リード巡査部長:朝戸鉄也

ケイシー・ウォン:子安武人/島田敏(第7話のみ)/有本欽隆(第9話のみ)

ED-260、ED-206A:西村知道

OCP社社長:有本欽隆

タイラー博士:小宮和枝

ルーズベルト:鈴木勝美

クラレンス・ボディカー:池田勝

ナレーター:政宗一成

スタッフ


製作総指揮:マーガレット・ローシュ・スティンプソン、ジョセフ・M・タリテロ

エグゼグティブ・ストーリーエディター:スタン・リー

ストーリーエディター:リッチ・フォーゲル/マーク・セイデンバーグ

キャラクターデザイン:エドワード・ニューマイヤー/マイケル・ライナー

音楽:ハイム・サバン/シュキ・レヴィ

製作提携:AKOM

製作:マーベル・プロダクション/ニューワールド・インターナショナル

日本語版演出:田島荘三

エピソード
?迷走都市編?(規格品番:TAK-002)

再生ヴァンダルズ

核融合テススボア計画

環境汚染地域
?電脳管理局編?(規格品番:TAK-003)

ロボコップ充電不可能

最後の能力

エルサレムからの使者
?犯罪回路編?(規格品番:TAK-004)

ヘッジコックvsロボコップ

英雄は還らない

覚醒ジップ・チップ
?カウント・ゼロ編?(規格品番:TAK-005)

OCP壊滅プログラム

爆裂列車

疑似(フォールス)インフォメーション

小説

ロボコップ(エド・ナーハ/
斎藤伯好訳・ハヤカワ文庫

ロボコップ2(エド・ナーハ/鎌田三平訳・二見書房

漫画

ロボコップ(コミック)

ロボコップVSターミネーター

その他に日本では、『コミックボンボン』増刊号にて4コマ漫画、『月刊少年ジャンプ』で映画のストーリーをアレンジしたオリジナルストーリーによる読みきり漫画が製作された。
ゲーム

ROBOCOP(FC)(発売:
データイースト/開発:データイースト/酒田エス・エー・エス)

ROBOCOP2(FC)(発売:データイースト/開発:Ocean Software)

ロボコップVSターミネーター(発売:ヴァージンゲームズ)


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