ロボコップ_(架空のサイボーグ)
[Wikipedia|▼Menu]
先端部は尖った円錐状をしており、これをコンピュータの専用接続ポートへ挿入して接続中に回転させることで、何らかの機能切り替え操作を行っていることがうかがえる。
パック(小型吸着爆弾)
投擲後に磁力で吸着させる爆発物。手榴弾程度の威力だが、破裂に伴う破片の爆散で死傷させるようなものではなく、爆発力で対象を吹き飛ばしたり熱で焼き切ったりするようなものらしい。オート9とは反対側の左大腿部に3個収納されており、起爆にはオート9による射撃を必要とする。左大腿部に収納するものは、状況に応じてその都度換装される。
エアバッグ
暴徒鎮圧用。一瞬で大きく膨らみ、乗り物や通路にいる犯人たちを身動きできなくする。前述のバックと同型で左大腿部に装備。オート9で発射可能な弾丸型のものもある。
タグガン
左大腿部に収納されている小型の拳銃型追跡タグ発射装置。標的に撃ち着けることで、相手の行動や居場所を即時に追跡できる。逃走する車はもちろん、殺傷能力がないので人体にも使用可能(なるべく負傷させないよう、脂肪の多い箇所や臀部を狙うことが多い)。ロボコップだけでなく、通常の警官も同型のものを装備している[8]
シリコンスプレー
暴徒鎮圧用として大腿部に収納されたことのあるスプレー缶。吹き付けると対象物の摩擦を0にするので、常人は立っていることすらできなくなる。
スパイク
足の裏からアスファルトやコンクリートにも撃ち込める強固なスパイクが射出される。ロボコップの重量とパワーも手伝って大きなアンカーの役割をし、自動車やクルーザーの進行さえ止めてしまう。

上記のほか、スターリングMk.6の銃身を捻じ曲げるほどの腕力を備えているが、直接的な攻撃力だけでなくロボコップ自身の攻撃補助システムも秀逸である。拳銃の弾を跳弾させる、目視せずに背面の敵を射撃する、遠方の音声を指向性マイクで聞き取る、暗視・透視に似た視界モードに切り替えできるなど、本体側の性能もきわめて高く、戦闘に関するあらゆる補助機能が盛り込まれている。
ロボコップ2号

初代ロボコップの後継機として、ロボコップ2号が開発されたことがある。いずれも強さや忠実さそして性能は初代ロボコップを上回っている。
ロボコップ2号
映画『
ロボコップ2』に登場。ロボコップがマーフィーの記憶を取り戻し、オムニ社の自由にはならなくなったことから、オムニ社はロボコップを「旧態化して力不足」と評価し、その後継機として開発された。制御装置の核として搭載されている脳以外の全てが機械になっているのが特徴。ただし、使われている脳は全世界中へヌークという麻薬を蔓延させる計画を進めていた凶悪犯ケインのものであり、これは後に暴走の原因となる。本機に先立つ試作機はアレックス・マーフィー巡査と同様に殉職した警官から複数体開発されたが、どれも失敗に終わったために最後まで「2号」のナンバーが与えられることがなかった。「失敗作」達は肉体を奪われて機械化されたことに精神的に耐えられず、動作しなかったり、発狂して暴れた挙句に自殺するなど、全て散々な結果で終わっている。本機に犯罪者の脳を使ったのは、心理学者の女性ジュリエット・ファックス博士の発案による。ファックス博士は「麻薬依存者であれば、麻薬を報酬にして簡単に制御することが可能で、力を求める傾向の強い犯罪者の方が強靭な生存欲求によって正気を保てる」と考えていた。しかし、ケインが倫理意識に欠如し過ぎた犯罪者ゆえに狡猾かつ凶暴であることに加え、ヌーク中毒で己の快楽のためなら後先を考えない性格の持ち主であり、オールドマンが発表会でヌークを手にした瞬間、そのヌークへの渇望及びロボコップへの復讐心から暴走を起こしてしまう。さらには、開発に関わったファックス博士が自身の手で重傷を負ったケインの生命維持装置を停止させたため、彼はファックス博士のことも激しく憎んでいる。デザインは初代ロボコップとは掛け離れており、二足歩行ながら非人型。幾つもの巨大なアームを持っており、関節部や駆動系が剥き出しとなった姿は昆虫的ですらある。武装面では初代ロボコップを圧倒しており、ミニガンや機関砲・小型ロケット発射器のほか、救助装備や格闘兵器としても利用可能なパンチングアーム・エンジンカッターやバーナー・プラズマトーチなどを装備。暗所では投光器を用いる。これらに加え、高所からの落下やガス爆発をものともしない強固な装甲フレームや、装甲車すら圧倒する強力なパワーを持っている。また、脚部には可動式のダガーナイフ状の爪が装備されており、地面に突き立てることで転倒時なども素早い復帰が可能となっている。さらに、頭部に装備されている開閉式のディスプレイではケインの凶暴な「素顔」を映し出し、彼の本性を露呈した。最終的にはロボコップや警官隊との激しい銃撃戦の末、ルイスからヌークを渡されておとなしくなった隙に核である脳をロボコップに引きずり出された挙句、路上に叩きつけられてしまい、全機能を停止した。この暴走の全責任はファックス博士に押し付けられたうえ、オムニ社も失墜を余儀なくされてしまい、映画『ロボコップ3』では売却されたことが語られている。
ロボケーブル
『ロボコップ2』とはパラレルワールドに相当するテレビシリーズ『ロボコップ プライム・ディレクティヴ』に登場。警官時代のアレックス・マーフィー巡査の元パートナー、ジョン・ケーブル巡査の遺体から開発された。外見はロボコップと同型だが、ボディの色がメタリックブラック、ゴーグルはビームスプリッター。複数の標的を同時に捕捉できるうえ、相手の動きを予測して射撃することが可能。生前のジョンのガンプレイスタイルを受け継ぎ、両方の腿部にオート9が装備されている。
オートモ

(『ロボコップ』の名は冠していないが、映画シリーズ『ロボコップ3』において、ロボコップの敵となる主要なロボット(アンドロイド)であることから併記する。)

オムニ社を買収した日本企業『カネミツ・コーポレーション』により、ロボコップ抹殺のために送り込まれた忍者アンドロイドである。ロボコップやロボコップ2のように人間の脳を使っているのかについては、その是非を明示ないし示唆するようなシーン・台詞はない。
オートモ
映画『ロボコップ3』に登場。ロボコップを始めとする市民反乱軍の妨害により、デルタ・シティ再開発のための強制立ち退きが進まないことに業を煮やしたカネミツ・コーポレーションのカネミツ会長によりデトロイトに送り込まれる。外見はロボコップやロボコップ2とは大きく異なり、人間と区別がつかず、動きも人間のように滑らかであるが、言葉を発することはない。運動能力が非常に優れており、体操選手の如く飛び回り、ロボコップを翻弄する。『ロボコップ3』劇中の半ばで、ロボコップの機転により小型ロケットで頭部を吹き飛ばされ、破壊されるが、終盤にオムニ社において、ロボコップがリハッブ隊長のマクダゲットと対峙した際に、破壊したはずのオートモが現れる。これもまた即座に頭部に射撃を受けるが、更にもう1体現れ、合計3体が存在していたことになる。劇中では「オートモをあのような場所(街中)で使用したことはない。」との描写があることからも、オートモが既に量産されていることが窺える。オートモの主観画面(モニター)には、日本語で戦闘コマンドが表示される。これはロボコップのモニターにMS-DOSのコマンド(英語)が表示されていたのと対照的である。

刀核自爆装置を除き、オートモの唯一の武器である。金属製の支柱やロボコップの指を切り落としたことから、強力な刀身を持つことが窺える。ちなみに2体目に登場したオートモは左利きである。
核自爆装置
オートモが破壊された際に起動する小型核爆弾による自爆装置である。『ロボコップ3』終盤において、天才ハッカー少女ニコによりハッキングされ、同士討ちとなった2体のオートモが核自爆装置により自爆したが、ロボコップ、ニコ及びラザラス博士はフライトパックにより脱出した。
2014年版の映画に登場するロボコップ

改訂には、『ターミネーター』シリーズや『アイアンマン』シリーズなどのプロダクトデザインを担当したスタッフが関わっている[9]

デザインは2パターン用意され、初登場時は原典と同様に銀色や青みを帯びた灰色と表されたボディとして登場する(重役によるデザイン提案時には原典版のものも挙げられて好評であったが、受け狙いで変形など無駄な機能を追加されていたため、CEOが却下する)が、物語中盤以降は人間的な感情による躊躇が攻撃の遅れにつながると判断され、全身の大半が黒で占められたデザインへ変更される。黒いボディへの換装以降は、それまで普段はマーフィーの意志で行動できていたのに対し、戦闘モードになると脳に埋め込まれたソフトウェアが勝手に動作して情報処理を担うようになるため、その際のマーフィーは「乗客」と化して攻撃力は大幅に増大するが、冷酷で容赦がなくなってしまう。しかし、物語終盤には最初のデザインに戻される。

遺体の一部を再利用する形であった原典とは異なり、マーフィー自身は(少なくとも対外的には)あくまで生存している人間として認知されており(改造のきっかけとなった事件についても「殺人未遂」となっている)、義手や義足の延長としての義体の位置づけに近い。頭部は普段顔を出しているが、興奮したり、攻撃モードになるとバイザーが下がり目鼻部分が隠れる。ボディー強度は50口径以上の弾丸は防げない。さらにボディーに大きなダメージを受けるとマーフィーは激痛として感じる。

マーフィーに残された身体の部位は脳(一部損傷している)および顔面・肺・心臓・右手だけで、それ以外は全て機械で補われており、出動時以外はボディを分解されて頭部および臓器のみとなり、メンテナンスや、消化器官や免疫機能が失われている生体部位維持の血液の交換、栄養補給、投薬などが行われる。原典と違い生身の頃の記憶を維持しているため、最初の改造が完了した時点では感情の表現も可能であった[10]が、途中で投薬やドーパミンの抑制などにより抑えられることもあった。また、過去のテレビドラマ版やテレビアニメ版の要素も導入され、バイクに乗ってのカーチェイスや単体での身軽なアクションも行えるようになっている[10]

主武装は、失神レベルから最大20万ボルトの電撃弾で標的を抹殺可能な切り替え式のカートリッジ式スタンガンと、50口径のベオウルフ弾を使用して3点バーストとフルオートに切替可能な改良型マシンガン。
脚注^ あくまでも生体部分での話である。なお、脚を損傷した際には日本から予備の脚を取り寄せていた。
^ 1作目の『ロボコップ』では強力な攻撃を受けた場合に照準がズレることがあったが、その後にベビーフードの瓶を銃撃することで照準補正を行っている。
^ 2作目の『ロボコップ2』では、麻薬密売組織の幹部ケインのアジトを単独で急襲した際にブローニングM2重機関銃の射撃で右手を手首からもぎ取られた。3作目の『ロボコップ3』でも、リハッブ隊へ反旗を翻した際にM203グレネードランチャーから発射された40mmグレネード弾を胸部へ直撃されて機能が大幅に低下し、本格的に修理を必要とした。
^ 『ロボコップ3』でアンドロイドのオートモと戦った際には、自身よりも運動性がきわめて高いオートモに翻弄された。
^ 『ロボコップ』に登場した警備ロボット「ED-209(英語版)」や『ロボコップ2』のロボコップ2号が挙げられる。ただし、ロボコップのボディーサイズは体重を除けばすべて一般的な人間のそれであるので、人間用の携帯可能な重火器も運用可能である。詳細は#武装を参照。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:35 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef