役名俳優日本語吹き替え
TBS版
(追加収録)
ロッキー・バルボアシルヴェスター・スタローン羽佐間道夫
エイドリアンタリア・シャイア松金よね子
ポーリーバート・ヤング富田耕生
ミッキーバージェス・メレディス千葉耕市
(槐柳二)
アポロ・クリードカール・ウェザース内海賢二
デューク[注釈 3]トニー・バートン増岡弘
トニー・ガッツォジョー・スピネル増岡弘
(長克巳)
スパイダー・リコペドロ・ラヴェル郷里大輔
実況キャスターストゥ・ネイハン
当時、映画のオーディションに50回以上落選していたスタローンは、ポルノ映画への出演や用心棒などで日々の生活費を稼いでいた。長い極貧生活を送っていたある日、彼はテレビで世界ヘビー級タイトルマッチ「モハメド・アリ対チャック・ウェプナー」戦を観戦した。アリは当時世界最強と言われていたのに対し、ウェプナーはスタローン同様、繰り返す転職の中で日銭を稼いでいた。誰が見ても勝ち目がないウェプナーであったが、予想外の善戦を展開。試合はアリが勝利したものの、ウェプナーの繰り出したパンチがアリのわき腹を直撃しダウンを奪い、対戦後に「二度と対戦したくない」と言わしめた。スタローンは「アリをダウンさせたその瞬間、ウェプナーは偉大なボクサーとなり人々の心に永遠に刻まれる」と感じ、この出来事を基にわずか3日で脚本を書き上げ、プロダクションに売り込んだ。
しかし、当初のエンディングは「試合前にミッキーが歪んだ人種差別的思想を表し、それに失望したロッキーが試合を放棄して会場を去る」という、当時アメリカで隆盛を極めていたアメリカン・ニューシネマと呼ばれるジャンルの流れを汲む陰鬱なものであった。これを当時の妻・サーシャが読んで「私はこんなロッキー嫌いよ」と述べたため、ハッピーエンドに変更している。
プロダクションはその脚本を気に入り7万5千ドルという当時の脚本料としては破格の値をつけたものの、製作の条件として「主演にポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、アル・パチーノといった有名スターを起用する」ことを挙げて譲らなかった。それに対して「貧乏とは上手く付き合うことができる」スタローンも脚本料に目を眩ませず、自分が主演を兼任することに徹底的にこだわった。結果として、双方の長きに亘る交渉の末、
ギャランティーに関しては、監督は普段の半分、スタローンは俳優組合が定める最低金額、プロデューサーはなし。
制作費はテレビシリーズ1本分(約100万ドル)。
36万ドルまで高騰した脚本料を2万ドルに減額。
という条件の下で製作が開始された。
これらの話は映画を宣伝するためのほぼ完全な作り話であり、実際にはUAとスタローンの間に1度も話し合いは行われていない。予算100万ドル以下の映画はプロデューサーが決定権を持っており、UAの誰もスタローンと会ったことはなかった。「失敗しても、テレビに販売すれば損失をカバーできる」とUAには報告された。プロデューサーの報酬も10万ドルが支払われている[5]。 ステディカムを本格的に導入した、その最初期の著名な作品としても知られる。フィラデルフィア美術館前庭の階段、いわゆるロッキー・ステップをロッキーが駆け上がるシーンなどがその代表である。 練習のシーンの撮影を市内でおこなった際、ステディカムを使った小規模の撮影クルーだったため映画のロケとは思われず、本物のボクサーと間違えた市民から声援を送られた。特に、ロードワークシーンでは、果物屋の店主がロッキーにオレンジを投げ渡す場面があるが、これはこの店主が、撮影中のスタローンを本物のボクサーと勘違いしたことで起こったハプニングであり、それをそのまま映画に使用している[6]。
撮影