ドラゴを演じたドルフ・ラングレンは、この作品で大きな注目を集め、その後アクション俳優として飛躍することとなったが、当初「背は高いが体の線が細すぎる」として選考から外れていた。しかし本人の熱心な売り込みと、フルコンタクト空手で鍛えた独特の軌道のパンチがスタローンの目に留まり、スタローンと共にウエイトトレーニングに励んだ結果、ほぼ筋肉のみで25ポンドの増量に成功。これによりドラゴ役への抜擢が決まった。スタローンとはその後、2010年の映画『エクスペンダブルズ』で再共演している。 サバイバーやジェームス・ブラウンら人気アーティストが参加したサウンドトラックはヒットを記録し、本作で用いられた挿入歌は2014年現在でも様々なスポーツ選手が入場テーマ曲などに使用している。本作はヴィンス・ディコーラが手掛けており、全6作品の中で唯一、ビル・コンティが担当していない。サウンドトラック盤は日本ではオリコン洋楽アルバムチャートで1986年7月7日付から4週連続1位を獲得した[3]。 過去のロッキー作品と比べてストーリー性を減らし、上映時間を短くするなど単純なエンターテインメントに特化した作風となった。ストーリー展開の凡庸さや、ミュージック・ビデオを彷彿とさせる演出が延々と続く点などが酷評された。 当時のロナルド・レーガン大統領は、スタローンをホワイトハウスに招いて本作を観賞しその内容を絶賛した一方、ソ連のメディアは「あからさまな反ソ、反共宣伝映画」としてスタローンを非難するなど、本作は政治的にも大きな話題となった。 劇場公開当時、スタローン自身の手によるノベライズが出版されている(日本では二見書房から映画と同タイトルで刊行)。物語のアウトラインは映画とほぼ同じであるが、映画ではほぼ描かれていないイワン・ドラゴのバックボーンや内面などが描かれており、脚本執筆時のスタローンの構想が窺える内容となっている。
音楽
世評など
ノベライズ
備考
モスクワの試合会場で流れたソ連国歌の歌詞は、ヨシフ・スターリン政権時代のものである。
本作で共演したスタローンとブリジット・ニールセンは、この後私生活で親しくなり、翌1986年に結婚したが、1987年に離婚した。
2018年公開の映画『クリード 炎の宿敵』は、アポロの遺児アドニスを主人公とするロッキー・シリーズのスピンオフ第2作で、アドニスはドラゴの息子ヴィクターと因縁の対戦をする。ラングレンとニールセンもイワンとルドミラの役で出演している。
参考文献^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)450頁
^ “新生ロッキー4『ロッキーVSドラゴ』日本公開決定!未公開映像加え再構築”
^ オリコンのデータ協力による “全曲、80年代の週間オリコンチャートNo.1” の洋楽コンピが登場!
外部リンク
⇒公式ウェブサイト(英語)
ロッキー4/炎の友情
ロッキー - ロッキー2 - ロッキー3 - ロッキー4/炎の友情 - ロッキー5/最後のドラマ - ロッキー・ザ・ファイナル
スピンオフ:クリード チャンプを継ぐ男 - クリード 炎の宿敵 - クリード 過去の逆襲
登場人物
ジョン・G・アヴィルドセン - シルヴェスター・スタローン
音楽
ビル・コンティ - サバイバー - ヴィンス・ディコーラ
ロッキーのテーマ (Gonna Fly Now)
関連項目
ボクシング - 国際ボクシング名誉の殿堂博物館 - ロッキー・ステップ - フィラデルフィア美術館