本項では日本正教会による訳語を断りなく用いる場合がある。
17世紀の奉神礼改革に反対し古い奉事方法を守ったために主流派ロシア正教会から追放された古儀式派は、自らこそが正統なロシア正教会だとしている。詳細は「古儀式派」を参照
名称と概念「ギリシャ正教」「ロシア正教」「ギリシャ正教」および「正教徒」も参照
ロシア正教会は、教派としては正教会に分類される。日本の世界史教科書などでは「ギリシャ正教」が一般的に用いられるが、「ギリシャ正教」は誤りではないものの、誤解を招きやすい呼称である[6]。
「ロシア正教会」は一教会組織名であり、ロシア正教会独自の教義・教理がある訳ではない。ロシア正教会における機密(サクラメント)は全正教会で有効と認められる。したがって教派名として「ロシア正教」を用いる事は適切ではない[4]。
日本の正教会で行われる著名人の埋葬式に際し「ロシア正教会で葬儀を行う」と報道される事もあるが[7]、葬儀が行われる場所が日本正教会の聖堂である場合明らかな誤りであり、「正教会で埋葬式(葬儀)が行われる」といった表現が適切となる[4]。
同様の理由で海外での正教徒の冠婚葬祭についても、聖堂の所属する地方教会組織・教区が不明な場合、「正教会で結婚式(埋葬式)が行われる」といった表現が適切かつ無難である[4]。
分類
正教会(ギリシャ正教、東方正教会) — 正教会の洗礼・聖体機密(聖体礼儀)を含む機密(秘蹟)は全ての正教会で有効。「ルーマニア正教会」「ロシア正教会」は組織名であり、一組織を信仰するかのような「ロシア正教を信仰する」「グルジア正教を信仰する」といった表現は誤りである。
独立正教会(一部からの承認のみのものを含む)
アメリカ正教会
アルバニア正教会
アレクサンドリア教会(アレクサンドリア総主教庁)
アンティオキア教会(アンティオキア総主教庁)
ウクライナ正教会 (2018年設立)
エルサレム教会(エルサレム総主教庁)
キプロス正教会
ギリシャ正教会
グルジア正教会
コンスタンティヌーポリ教会(コンスタンティヌーポリ全地総主教庁)
セルビア正教会
チェコスロバキア正教会
ブルガリア正教会
ポーランド正教会
ルーマニア正教会
ロシア正教会
自治正教会(一部の承認のものも含む)
エストニア使徒正教会 — 一部のみその地位を承認。承認していない教会からは一教区扱い。
シナイ正教会
正統オフリド大主教区 — 一部のみその地位を承認。承認していない教会からは一教区扱い。
中国正教会 — 一部のみその地位を承認。承認していない教会からは一教区扱い。
日本ハリストス正教会 — 一部のみその地位を承認。承認していない教会からは一教区扱い。