レーザーは光の強さの時間的な変化でも分けることができる。
断続的にレーザー光を出すパルスレーザーと、連続的にレーザー光を出すCWレーザー
(Continuous wave laser)とに区別することができる。前者は、複数の波長で位相をそろえて同時に発振させるモード同期という手法を用いるか、またはQスイッチという原理を用いて、瞬間的に非常に強いパワーを出すことが可能である。後者はパルス動作と比べると瞬間的なパワーは低いが、高い時間的コヒーレンスを得ることが可能で、そのため干渉などの現象を観測しやすい。レーザーは発振される光の波長によって分類することも出来る。
多くの場合、使用されるレーザー媒質によって、レーザーの発振波長はほぼ決まる。多くのレーザー媒質は、ごく限定された波長範囲でしか利得を持たないからである。ただし、色素レーザーやチタンサファイアレーザーなど、広い波長範囲で利得を持つ媒質も存在する。これらの場合は共振器長や、利得スペクトルの形状などにより発振波長が決まる。また自由電子レーザーでは、媒質となる電子ビームの利得波長を自由に選ぶことが出来るため、任意の波長で発振することができる。 大気中に伝播するレーザー光は、気体分子による吸収や散乱により減衰される。気体分子による吸収の少ない波長は可視?赤外領域の一部に存在し、大気の窓と呼ばれる。一方、気体分子による散乱は波長が長い光ほど少なくてすむ。このため、大気中で長距離を伝送する用途には、大気の窓の中に発振波長をもつ赤外線レーザーが用いられる。たとえば炭酸ガスレーザーは、大気中の伝送させる用途によく用いられるレーザーのひとつである。 X線の高出力レーザーを空気中に照射すると、気体分子をプラズマ化させ、プラズマから放射される光を見ることができる。このとき、レーザーのエネルギーは、空気をプラズマ化させることに使われて激しく減衰してしまい、長距離を伝播させることは難しい。 1.4μmから2.6μmまでの波長のレーザー光は角膜で吸収され、網膜まで達しにくいため、マーケティング的にこのように呼称される事がある。ただし、これらの波長のレーザーを「アイセーフ」と呼称することは、実際に安全であるのは比較的弱い出力の連続光レーザーのみであるため、誤解を招く。これらの波長でも、出力が強かったり、ピーク出力が高いQスイッチレーザーなどでは、容易に角膜を焼き,深刻な肉眼への障害を招きうる。また、それほどの強度ではなくても、肉眼への損傷が想定され得る。レーザー安全の規格[12]においても、アイセーフレーザーはクラス1を表すと明記されており、特定の波長のレーザーをアイセーフと呼称することへの危険性への注意がなされている。 レーザーは、多くの分野で利用されている。
赤外線レーザー
波長によっては、大気中での減衰が最も小さい
可視光線レーザー
当たった場所を視認することが出来るのでレーザーポインターなどに使用されている。
紫外線レーザー
X線レーザー
軌道電子の遷移を起源とするものをX線と呼ぶため、レーザーの原理上はガンマ線の領域であっても硬X線レーザーと呼ぶ。
大気中での伝送に適した波長
アイセーフレーザー
応用
医療分野
歯科用レーザー
レーシック(眼科)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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