レーザーディスク
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Hi-Vision LD[ソースを編集]

ハイビジョンLD
Hi-Vision LD
メディアの種類光ディスク
記録容量CLV:片面60分、両面120分
フォーマットMUSE方式(映像・音声)
デジタル(音声・オプション)
読み込み速度13.8m/s - 15.2m/s
読み取り方法670nm赤色レーザー
回転制御方式CAV、CLV
策定三洋電機、ソニー、東芝、パイオニア、松下電器産業
主な用途映像、音楽
ディスクの直径30cm
大きさ300×300×2.5mm
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1991年9月に、三洋電機、ソニー、東芝、パイオニア、松下電器産業の5社がMUSE方式を採用したHi-Vision LDの仕様を発表。映像信号帯域8.1MHzにアナログ帯域圧縮したMUSE信号を記録し、レーザー波長=670nm、NA=0.55のピックアップを用いて読み出す。これにより、直径30cmのディスク片面で60分、両面120分の長時間再生可能なフォーマットを確立した。

EIAJ CP-3303(光学反射式再生専用ビデオディスクシステム(ハイビジョンLD 60Hz/1125ラインMUSE)として規格が定められていたが、2004年9月に廃止されている[26]
規格[ソースを編集]

ディスクの特性は、LVフォーマットとして制定されたEIAJ CP-3302(光学反射式再生専用ビデオディスクシステム(レーザービジョン 60Hz/525ラインM/NTSC))に準拠しているが、MUSE方式に合わせて一部変更が加えられている。

CAVディスクの角速度は1映像フレーム期間で1回転、CLVディスクの線速度は13.8m/s - 15.2m/s。トラックピッチは1.1±0.1μmとLVフォーマットより狭くなっており、MUSE信号、時間軸基準パイロット信号、EFM音声信号(オプション)が周波数分割多重記録(FDM記録)されている。

音声は、MUSE信号の垂直ブランキング期間に多重されているMUSE音声信号の他に、CD規格に準拠したEFM音声信号を追加多重することが可能となっている。

これらの信号は、LVフォーマットよりも短波長の670nm赤色レーザーで読み取られ、NTSC(MUSE)FMアナログ信号に復調後、A/D変換されている。
年表[ソースを編集]書き換え型LaserRecorderレーザーディスクプレーヤー
CLD-01(1992年)

1970年 - パイオニアがビデオディスクの研究を開始。

1972年

9月 - オランダのフィリップスが光学式ビデオディスク「VLP(Video Long Play)」を発表。

12月 - アメリカのMCAが光学式ビデオディスク「Disco Vision」を発表。


1974年9月 - フィリップスとMCAが協議をし、フィリップス/MCA方式として両方式を統一。

1975年 - ドイツベルリンで行なわれたフィリップス/MCA方式のデモにより、パイオニアが自社のビデオディスクに同方式を採用を決定。

1977年10月 - パイオニアとMCAの共同出資でユニバーサル・パイオニア株式会社(UPC)を設立。

1978年12月 - フィリップスの子会社マグナボックスがアメリカ合衆国でVLPプレーヤー「マグナビジョン」VH-8000を発売。家庭用としては世界初のLDプレーヤーとなったが、ジョージア州アトランタ市限定のテスト販売で、販売台数は3ヶ月で385台[34]

1979年2月 - UPCがアメリカで事実上の業務用第1号機PR-7820を発売。

1980年

4月 - パイオニアがレーザーディスクの商標を採用。

6月 - アメリカでUPCが民生用機VP-1000を発売。

11月 - パイオニア、フィリップス、MCA、IBMによる「レーザービジョンアソシエーション」がアメリカで設立される。


1981年10月9日 - パイオニアが初の日本向けの家庭用機LD-1000を発売。同時にソフト70タイトルをリリース[35]

1982年

4月 - UPCがパイオニアの100%子会社となり、パイオニアビデオ株式会社(PVC)に改称。

10月 - パイオニアがカラオケ向けのプレーヤーを発売し、1983年春から業務用カラオケ機器販売大手の第一興商がレーザーディスクを取り扱う。


1983年

6月 - アーケードゲーム市場で世界初のレーザーディスクゲーム『ドラゴンズレア』がアメリカ合衆国で稼働される。

11月 - ピックアップに従来のガスレーザーチューブに代わり、新開発の半導体レーザーを採用したLD-7000を発売したことにより、プレーヤーの小型化と低価格化が進む。

12月 - ソニーがLDの参入を発表し、翌1984年4月からパイオニアLD-7000のOEM供給でレーザーマックスのブランドを用いてプレーヤーLDP-150を発売。


1984年

5月 - パイオニアからLDプレーヤーと接続可能なMSXパソコン「PX-7」が発売され、家庭向けにもレーザーディスクゲームが発売。

6月 - 日本を中心としたアジア太平洋地域で「レーザービジョンアソシエーションパシフィック協会」(LVAP協会)を設立。38社が加盟。

9月 - パイオニアが初のCDとLDのコンパチブルプレーヤーCLD-9000を発売。同時にLDにデジタル音声がオプション規格として盛り込まれる。

12月 - それまでカラオケ向けで使われてきた20cmのディスクが一般向けソフトにも採用。


1985年

2月 - 日立製作所日本コロムビアDENONブランド)がパイオニアのOEM供給でプレーヤーを発売。

3月 - 日本マランツがパイオニアのOEM供給でコンパチブルプレーヤーを発売。

6月 - ソニーが初のパイオニアOEMに依存しない自社開発LDプレーヤーであるLDP-515(AV対応モデル)及びLDP-505(カラオケ対応モデル)を同時発売。それまでの水平解像度350本が370本に。

6月 - パラマウント映画ユニバーサル映画の権利を持つCICがLDにソフト供給。これにより、アメリカの映画会社7大メジャーが出揃う。それまでLDに供給しなかったのは、VCRソフトがVHDの開発者である日本ビクターとの合弁会社「CIC・ビクター ビデオ」からVHDソフトのみを販売されていたためである。

11月 - 日本楽器製造(現:ヤマハ)が自社開発のLV-X1を発表しLDプレーヤーに参入。LDプレーヤーとしては初めて10万円を切り、水平解像度400本を達成した。


1986年

長時間ディスク(CLV)では不可能だった静止画やコマ送り、スロー再生などの特殊再生をデジタルメモリの搭載によって可能にした初のLDプレーヤーLD-S1が、パイオニアより発売。

ティアックがレーザービデオディスクレコーダの試作品「LV-200A」を発表[36]

10月 - クラレ鹿島工場がレーザーディスク生産を開始。VLP方式生みの親であるフィリップスからの技術を導入した。


1987年

松下電器産業(現:パナソニック)がCDビデオ(CDV)が再生できるプレーヤーLX-300を発表しLDプレーヤーに参入。

5月 - テレビアニメうる星やつら』全話を収録した50枚組のソフトがキティ・フィルムより発売。LD-BOXと呼ばれる商品形態の第1号[37]である。

三洋電機が自動両面再生機能を初めて搭載したSLV-J1及びSLV-J2を同時発表しLDプレーヤーに参入。


1988年 - LDを2枚収納可能で4面連続再生機能を備えたLDプレーヤーLD-W1(22万円、物品税廃止に伴い20万3400円に改定)がパイオニアより発売。

1989年

4月 - 東芝EMI御殿場工場がレーザーディスク生産を開始。

10月 - パイオニアとKDD(後のKDDI)が書き換え型(リライタブル)レーザーディスクを共同開発したことを発表。

11月 - パイオニアが自社の商標だったレーザーディスクを他社に無償開放。

11月 - CBS・ソニーグループ静岡工場(後のソニー・ミュージックソリューションズ静岡プロダクションセンター)がレーザーディスク生産を開始。

12月 - LD-ROMを発表。


1990年2月 - レーザービジョンディスクと呼ばれるフィリップス/MCA方式を開発したフィリップスが、同方式を今後はレーザーディスクシステムと呼ぶことを発表。

1991年

8月 - ソフトの生産が1億枚を突破。

9月 - 三洋電機、ソニー、東芝、パイオニア、松下電器産業の5社がMUSE方式を採用したHi-Vision LDの仕様を発表。


1993年

5月12日 - ソニーがHi-Vision LDプレーヤーHIL-C1(60万円)を発売(グッドデザイン賞受賞[38])。

7月 - パイオニアがHi-Vision LDプレーヤーHLD-1000(65万円)を発売。

8月20日 - LD-ROMプレーヤーのレーザーアクティブがパイオニアより発売。

10月 - それまで全面禁止だったLDレンタルを一部のソフトに限り解禁。


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