アナログ時代にコミックブックのレタラーが必要としていたのは、レタリングガイド
(英語版)、ペンまたは筆、墨汁、修正用のホワイト塗料くらいのものだった。場合によっては、原画の上に重ねたトレーシング用紙(ベラム紙)にレタリングが行われることもあった。[6]1945年ごろから1955年ごろまで扇情的なホラーコミックを出版していたECコミックのレタリングは独自性が強いもので、均質な文字の並びが無機質な印象を作り出し、同社が売り物とするコミックのスタイルを際立たせていた。EC社のレタラーはこの効果を作り出すため、製図家や建築家の間で一般的なルロイレタリングセット(商標名)を用いていた。ルロイはスクライバーと文字テンプレートを組み合わせたパンタグラフ方式の器具であった(en:Technical lettering参照)。[12] 現在、マーベルとDCのメジャー二社のコミックブックは、Adobe IllustratorやAdobe Photoshopのような画像編集ソフト上で、書き文字に似せたフォントを用いてレタリングされたものがほとんどである。コンピュータによるレタリングでは多くの作業工程を省くことが可能で、特にデジタル画像ファイルを直接加工することにより、手間のかかる物理的な貼り付け作業は完全に過去のものとなった。 現在でも原稿に直接レタリングすることを好むアーティストやインカーは存在する。理由の一つとしては、後からキャプションが置かれる場所には絵を描かなくてもいいので時間が節約できる。もう一つには、コミックは物語を伝えるものだが、文字のない絵だけの原稿は物語の半分でしかないためである。 ベテランのレタラーであるジョン・ワークマン 米国の主要な漫画賞であるアイズナー賞とハーベイ賞はどちらも「最優秀レタラー」部門を設けている(1975年で廃止されたシャザム賞 自作のレタリングを自ら行うことで知られる漫画家。 コンピュータ・レタリングを請け負う会社。
コンピュータによるレタリング
賞
著名なレタラー
Diana Albers
ケン・ブルゼナック
Janice Chiang
John Costanza
クリス・イリオパウロス
Tom Frame
トッド・クライン
ケン・ロペス
ジャック・モレリ
Jim Novak
Bill Oakley
Ben Oda
Tom Orzechowski
Annie Parkhouse
Bill Pearson
Nate Piekos
Joe Rosen
Sam Rosen
ギャスパー・サラディノ
アイラ・シュナップ
Artie Simek
リチャード・スターキングス
ジョン・ワークマン
Bill Yoshida
アーティスト兼レタラー
ジム・アパロ
ジョン・バーン
エディ・キャンベル(英語版)
ダニエル・クロウズ
デイブ・ギボンズ
ジャン・ジロー(メビウス)
ライアン・ヒューズ(英語版)
ウォルト・ケリー
フランク・ミラー
スタン坂井
デイブ・シム(英語版)
タイ・テンプルトン(英語版)
フランク・ソーン(英語版)
クリス・ウェア
企業
Artmonkeys
Blambot
Comicraft
Studio Daedalus
Cartoon-Balloons
脚注[脚注の使い方]^ Klein, Todd. ⇒"How it all began," Todd Klein: Lettering ? Logos ? Design. Retrieved July 22, 2008.
^ Kimball, Kirk. ⇒"The Big Chill," Dial B for Blog #376 (Oct. 10, 2006). Retrieved July 21, 2008.
^ B.D.S. ⇒Interview with Gaspar Saladino in "Silver Age Sage," The Silver Lantern: A Tribute to the Silver Age of DC Comics (May 25, 2007). Retrieved July 18, 2008.
^ ⇒Mark Evanier quoted in Brian Cronin's "Comic Book Urban Legends Revealed" #66, Comic Book Resources (Aug. 21, 2006). Retrieved July 20, 2008.
^ Kimball, Kirk. ⇒"Gaspar Saladino ? The Natural," Dial B for Blog #489 (Sept.). Accessed May 18, 2011.
^ a b Kimball, Kirk. ⇒"Gaspar Saladino ? Atlas Shrugged!" Dial B for Blog #497 (Sept.). Accessed May 19, 2011.