レゴ
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さらに、従来のレゴブロックとは互換性のない新シリーズを投入した[8]。そのうち、映画『スター・ウォーズ』シリーズはレゴ史上最大のヒットとなり、以後も『ハリー・ポッター』などの人気映画との提携を続けることとなる。しかし大半は失敗に終わり、さらに互換性のない新シリーズ投入は固定ファンを怒らせ、ブランドの信頼を落とす結果となった[8]

2002年12月期は「スター・ウォーズ」シリーズによって営業利益で8億デンマーク・クローネ(当時で約140億)と過去最高を記録したが、映画公開のない年は業績が大きく落ち込み、2004年12月期には損益18億デンマーク・クローネ(当時で約310億円)の赤字となり、自己資本比率は5.9%と危険水域まで下がり、身売りの噂が流れるようになった[8][7]

1991年 - 電気部品と電気システムの標準化を行う。トレインシリーズのモーターをテクニックシリーズと同様に9Vにして、他のレゴシリーズにも合うようにした。

1992年 - デュプロに螺旋回し、レンチ、ナット、ボルトが特徴のツーロ(Toolo)シリーズが追加。また、女の子向けにふんだんにパステルカラーを用いたパラディサ(Paradisa)シリーズが登場。

1993年 - デュプロトレインと、レゴブロックを床から回収するブロック掃除機(Brickvac)が登場した。

1995年 - 生後6か月から2歳向けのレゴ・プリモが発売された(当初はレゴ・デュプロのプリモシリーズとして登場し、1997年にレゴ・プリモとして独立。2000年にレゴ・ベビーに改称)。ブロックのポッチの部分が丸くなっており、踏んでも怪我をしにくくなっている。専用のジョイントパーツを用いることでデュプロブロックとつなぐこともできた。
MINDSTORMS RCX

1998年 - プログラム可能なブロック「RCX」をシステムの中心に据えたマインドストーム(MINDSTORMS)シリーズが発売された。RCXは光センサーなどの入力端子とモータなどを動かす出力端子を持ち、内蔵するマイコンによる制御が可能で、自立的なロボットを作ることもできる。RCXのプログラムはパソコンを使用し赤外線を使って転送する。

1999年 - レゴブロック初のライセンス商品としてレゴ・スター・ウォーズ・シリーズが登場、デュプロからはくまのプーさんが登場した。

2000年 - テクニックシリーズから男の子向けアイテム「バイオニクル(BIONICLE)」が発売。それまで導入されてきた「スライザー」「ロボライダー」といったテクニックシリーズ規格のニューアイデアをより洗練させたもので、おもに人型の機械生命体を主人公とし、球体関節を用いたさまざまなポーズでの固定が最大の特徴だった。バイオニクルシリーズが大きなヒットとなったことを受け、DVDや漫画、ゲーム、文庫本など様々なメディアでも展開された。

2002年 - ベビーとデュプロの統合新ブランドとしてレゴ・エクスプロアの展開を開始。

リストラと再生

2004年、クリスチャンセンCEOは入社3年目、35歳の元コンサルタント、ヨアン・ヴィー・クヌッドストープをCEOに抜擢した。クヌッドストープは全社員の3分の1である1,200人をカットし、製品も3割削減、直営店も閉鎖し、ゲームやテレビ番組制作事業から撤退するとともに、レゴランドを投資ファンドに売却した[8]。その後、創業者の理念「子どもたちには最高のものを」をもとに、新しい価値観として「最大ではなく最高を目指す」と定め、高級玩具市場をターゲットに絞って高いシェアを獲得することを目指した[8]。最後にレゴが手掛ける中核事業をブロックの開発・製造に改めて定義し、収益管理を徹底するため、製品毎に利益やコストの目標を定める数字を伴ったルールを導入するとともに、製品開発にも使えるパーツを制限する、顧客との対話を徹底するなどのルールを導入した[8]

同年、レゴ・エクスプロアを終了し従来のベビー、デュプロにブランドを戻した。またデュプロシリーズより低年齢層向けのクワトロ(Quatro)シリーズが追加された。このブロックは乳幼児向けのため素材も通常製品より柔らかく、デュプロシリーズより一回り大きくなっている。従来製品よりも外れやすい反面、怪我をしにくいように改良されている。またデュプロシリーズとは互換性があり混在可能となっている。

2006年より製品の企画・開発時にすべての要素を可視化する「イノベーション・マトリクス」を導入した。製品開発の全工程が一覧できるようになり、ノウハウが可視化されて全社員に共有されることにより、新製品の展開に伴う戦術が立てやすくなった[6]

2010年、ミニフィグ同士をスピナーにセットし回転させバトルするレゴ・ニンジャゴーが登場。同時に、レゴ社初のアニメーションテレビ番組『スピン術の使い手 レゴ・ニンジャゴー』も制作された。この年、『Working Mothers magazine』誌において、「働く女性のための会社上位100」にレゴ社が選ばれた。

2012年、女の子向けの新シリーズ、レゴフレンズが登場した。

2013年12月期は売上高営業利益率32%、ROE58%を達成し、2014年上期の業績ではマテルバービー人形などを制作)を抜き、玩具世界一となった[9]


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