(なお1989年にソニーがハンディカムを発表して以降、一般家庭でもカムコーダが普及し、音だけを記録する録音ではなく、むしろムービーを記録することが一般的となっていった。)
1995年にMicrosoft Windows 95が発表され一般人に普及したことや、1994年から1990年代後半ころにかけてデータ圧縮形式のひとつであるmp3のために「.mp3」という拡張子が定められたりmp3ファイルをコンピュータ上(や小型電子装置上)でリアルタイムに演奏するためのソフトウェア(ソースコード)も無料で一般公開されたことで、数多くの小さな会社がmp3プレーヤーの製造・販売を低価格で行うようになり、1990年代末頃から200X年にかけて、ウォークマンなどのコンパクトカセット・プレーヤーからmp3プレーヤーへの置き換えが急激に進行し、さらにMP3プレーヤーなどのデジタル式ポータブルプレーヤーで録音機能(および小型マイク)を搭載する機種が増え、これが一般人の間ではICレコーダーと並んで、録音装置として使われるようになっていった。
2000年代に入ってからは、リニアPCMレコーダーの利用も一部で行われている。(なおMDのほうは200X年ころまではディスクが小売店で販売され一応入手できていたが、その後は入手困難になり、消えていった。)
1990年代から普及していたICレコーダーは、2010年代以降はICレコーダーの小型化・大記憶量化が一段と進み、またパソコンとの連携性も良好なので、会議や公演、放送メディア記者の取材といった長時間の録音用途を中心に利用される傾向が見られる。
2010年代にスマートフォンが先進諸国で急速に普及し(たとえば日本でも、2019年に保有者の割合が83.4%に到達[1])、その結果、一般人の気軽な録音では、人々が常時携帯しているスマートフォンの録音アプリが録音に使われることが一般化した。ただし会議・公演・取材などの用途では、スマートフォンでは突然着信し着信音が会場で鳴り響いてしまい甚だしく迷惑をかけてしまったり(その対策でスマホでの録音が主催者側から禁止されていることも多く)、またスマホは電池消耗が激しく長時間録音ではバッテリーが途中で切れてしまったりするなどのトラブルが起きがちなので、録再専用機であるICレコーダーが今も重用されている。 音楽録音においては、素材となる音をマルチトラックレコーダーに録音することである。CD制作の工程において、一番重要となる作業であり、一番制作費のかかる作業である。録音を技術的側面から見ると、音響工学に加え、それらを記録する機器の機械工学・電気工学的な正確な動作が求められる。 近年ではデジタル信号化を行った上での録音が主流でもあるため、加えて電子工学分野での技術もふんだんに取り込まれると共に、記録情報の管理に情報工学技術が活用されるようになっている。 加えてミキシングや編集に至っては、いまだ職人芸(一種の才能や芸術性が求められる)であるため、専門の技術者を擁する必要性から、必然的に制作費が掛かる傾向にある。 レコーディングは、ヴォーカルやギターなどの素材となる音をひとつずつ録音し、各々に対してエフェクトやEQ(イコライジング)などの加工を行ったあと、すべての音をミキシングするまでの作業である。それに対し、マスタリングは、すでに出来上がった音源に対する最終的な音量調整や音質調整、フェードイン・フェードアウト処理、曲順決定をして、CDカッティング用のマスターテープをつくる作業であり、レコーディングとマスタリングは、同じようだがまるで違うものである。そのため、レコーディングとマスタリングには専用のスタジオが使用され、同じ場所で行われることはまずないと言える。 ※ 正確にはこの工程はプリマスタリングであり、本来のマスタリングではない。詳細はマスタリングの項を参照。
録音技術
録音の種類
アコースティック録音 - 音楽・音響の録音において、機械的振動のままレコード原盤に刻み込む方式。
電気録音 - 楽器や歌手の演奏をマイクロフォンやピックアップなどにより電気信号に変換した上でハードディスクや磁気テープなど媒体に記録する方式。
光学録音 - 映画のフィルムに電気信号を光学的なパターンに変換して記録する方式。
ハードディスク録音 - 電気録音の一例で、録音媒体として計算機のハードディスクを使うものをいう。アナログ音声信号をADCでデジタル化し、パーソナルコンピュータや単体MTR等に設置されているハードディスク装置にデータとして記録する。編集機能とミキシング・コンソールを一体化したシステムはデジタルオーディオワークステーション(DAW)と呼ばれる。
バイノーラル録音
マスタリングとの違い
録音関連機器
ボイスレコーダー
マルチトラックレコーダー