レゲエ
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1拍目にアクセントがなく、3拍目のみがスネアドラムのリムショットとバスドラムによって強調される[19]カールトン・バレットが開発したとされるこのリズムは[注釈 3][19]、レゲエを特徴づける要素の一つである[19]。代表的楽曲はボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの「ワン・ドロップ (One Drop)」など。
フライング・シンバル
ワンドロップのドラムに、通常はギターやキーボードが強調する2拍目、4拍目をハイハットのオープンショットによって強調する奏法[20]。1974年にカールトン・サンタ・デイヴィス(英語版)が開発し、1975年まで流行した[20]。代表曲はジョニー・クラーク(英語版)「ムーブ・アウト・オブ・バビロン (Move Out of Babylon)」など[20]
ロッカーズ
ルーディメンツを下敷きにしたマーチングバンド風のフレーズをスネアドラムで叩く。その戦闘的にも聞こえるビートから「ミリタント・ビート」とも呼ばれている[21]スライ・ダンバーによって開発された[21]。代表的楽曲はマイティ・ダイアモンズ「アイ・ニード・ア・ルーフ (I Need A Roof)」(1976年)など。
ステッパーズ
スライ・ダンバーが開発した4拍子の4拍すべてに固い4つ打ちのバスドラムを打つリズムである[22][23]。代表的楽曲はボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ「エクソダス」など。この曲でカールトン・バレットは、4分の4拍子を刻む4つ打ちのバスドラムに8分の6拍子を刻むハイハットの3連打を絡めている。
ベースロビー・シェイクスピア(1978年)

標準的なエレキベースが使用されるが、極端に重低音を強調した音にチューニングされる[24]。レゲエにおいてベースはうねるようなベースラインを繰り返し、転調も少ない[24]
ギターアール・チナ・スミス(2009年、スウェーデン)

標準的なエレキギターが使われることが多いが、アコースティックギターが使用されることもある。レゲエにおいてギターはカッティング奏法で2拍目・4拍目のオフビートを強調することが多い[16]。カッティング奏法といってもファンクのように空ピック[注釈 4]を多用することはなく[16]、所々で空ピックや実音で引っ掛けるフレーズでスイングを演出する[16]。バンドによってはカッティング奏法を担当するリズムギターブルース風やロック風のメロディリフの演奏を担当するリードギターの二本を用意することもある。
パーカッション

パーカッションとしては、ボンゴカウベルシェイカービンギ・ドラムギロクラベス等が使用される。1990年代以降ではAKAI MPC等のサンプラーが使用されることもある。
ボーカル

レゲエには多彩なボーカルスタイルが存在する。ソロ・シンガーボーカル・デュオ[注釈 5]ボーカル・トリオ[注釈 6]ディージェイ[注釈 7]、シンガーとディージェイのデュオ[注釈 8]、ディージェイ同士のデュオ[注釈 9]などである。

なお、レゲエ特有の歌唱法としてはディージェイによるトースティング、ディージェイとシンガーの中間的歌唱法であるシングジェイ(英語版)がある。
レゲエの歌詞

レゲエは「レベル・ミュージック(rebel music、反抗の音楽)」であるといわれる。その理由はレゲエの歌詞はしばしば社会政治物質主義植民地主義などへの批判や反抗を主題とするからである[25]。これはジャマイカ国民の90%以上が黒人奴隷またはマルーンの子孫であることにより醸成された疎外感や抵抗の歴史、ラスタファリ運動キリスト教バプティスト派の宗教的影響が大きい[25]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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