ツクダオリジナルでは1981年のゴールデンウィークに向けて30万個の追加発注をしたが、『機動戦士ガンダム』(ガンプラ)のブームが訪れたことで売れ行きは急減した[16]。残った大量の在庫は、翌年のツクダの福袋に入れたほか、少しずつ売れ続けたことで10年かけて処理できたという[16]。
1982年、ハンガリーのブダペストで第1回世界ルービックキューブ選手権大会が行われたものの、急激な人気の低下により、これ以後長らく国際規模の大会は開催されなかった。
2000年代になると、インターネットの普及と共に愛好家同士の繋がりや解法の研究が進み、再び流行し始める。そして2003年に21年ぶりに第2回大会がカナダのトロントで開催されると、各大陸や各国で大会が開催されるようになり、2005年から日本でも日本ルービックキューブ選手権大会が開催されるようになった。この頃には特許が失効した事により、複数の中国のメーカーによる類似商品が多数販売され始める(商標は有効であるため「Rubik's」や「ルービックキューブ」の名称は用いていない)。これらは価格帯や機能性など多様な商品展開をして、スピードキュービングにも適していた事から次第に市場占有率を拡大していく。一方、スピードキュービングの機能性に劣る純正(メガハウス社製)のキューブは後塵を拝している[18]。
2020年9月から11月には「ルービックキューブ40周年展」が開催された[19]。
日本では、6面完成をさせた者に対して「ルービック・キュービスト認定書」が贈られる(自己申告制)。元々は発売元のツクダオリジナルが認定していたが、現在では親会社ツクダの経営不振のため、メガハウスが行っている。2005年9月までに2万人以上が認定されており、その中にはタレントの萩本欽一も含まれる。
1980年7月25日:日本での発売開始(1980円)。
2007年7月:「スピードキュービングキット」発売(2500円・一辺57mm)。センターキューブの蓋を外してネジの強弱が調節可能になった[20]。
2013年2月:「ルービックキューブver.2.0」発売(2200円・一辺57mm)。内部構造が改良された他、色がステッカー式からパネル式になった[21]。
2014年7月:「スピードキュービングキット ver.2.0」発売(2800円・一辺57mm)。「ルービックキューブver.2.0」を元にネジの調節が可能になった[22]。
2018年6月:「ルービックキューブMini」発売(900円・一辺30mm)。通常の半分ほどの大きさの小型の物[23]。旧型もある[24]。また「ルービックキューブ ver.2.0」が「ルービックキューブ ver.2.1」に一新される。
10月:「ルービックスピードキューブ」発売(3000円・一辺56.5mm)。従来品に比べ部品の角が丸く、部品同士の間隔が広げやすくなり軽量化された[25][26]。GAN CUBEが開発[27]。
2020年5月:「ルービックキューブ ユニバーサルデザイン」発売(2500円・一辺58mm)。表面に凸凹の突起が付けられ触った感覚でも認識できる[28][29]。素体は「ルービックキューブver.2.1」。この商品は2021年6月15日、東京おもちゃ大賞2021で共遊玩具部門の大賞に選ばれた[30]。
7月:「40周年記念 特製ルービックキューブ」が40個限定で配布された[31]。素体は「ルービックキューブver.2.1」。シリーズ累計出荷数が1400万個を超えた[32]。
8月:「40周年記念メタリックルービックキューブ」発売[33]。
9月:40周年記念の極小ルービックキューブ発売。(19万8000円・9.9mm)[34][35][36]。アルミニウムを金属加工によって製作した物。
11月:日本ルービックキューブ協会が一般法人スピードキューブジャパンに権利業務をすべて移行
2021年12月:「ルービックスピードキューブエントリー」発売(2860円・57mm)[37]。内部のコアは新規になり磁石があり引き付けられる事でずれが生じにくくなったスピード競技向けの商品。ネジの締め付けによる調節が可能で、各色はパネル式。
スピードキュービング記録計測に使用するスタックタイマー
ルービックキューブを全面揃えるまでの時間の速さを競うことをスピードキュービング又はスピードキューブと呼ぶ[38]。
公式な計測にはスタックタイマーが使用される。1回の計測では運要素や誤差が大きい為、現在の公式戦の多くでは5回計測して、その中から最も速かった回と最も遅かった回を除外した、残りの3回の記録の平均を用いることが多い(Average Of 5=AO5と略される)。この時、除外された最速の記録であっても単発としての記録は有効となる。計測された1000分の1秒以下の単位は切り捨てとなる[39]。