ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ
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レコーディング・セッション時のアウトテイクが正式にリリースされており、1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』にはテイク6、7、8を組み合わせた音源が収録され[6]、2017年に発売された『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド -50周年記念エディション-〈6枚組スーパー・デラックス〉』にはテイク5と1967年3月2日に制作された初期段階のモノラル・ミックスが収録された[6]
リリース・評価

「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」は、1967年6月1日にパーロフォンより発売されたオリジナル・アルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のA面3曲目に収録され、解散後の1973年に発売されたコンピレーション・アルバム『ザ・ビートルズ1967年?1970年』にも収録された。

1968年に公開されたアニメ映画『イエロー・サブマリン』で使用されており、1999年に発表された『イエロー・サブマリン ?ソングトラック?』には、リミックスが施された音源が収録された。同作に収録されたミックスでは、オリジナルで左寄りに定位していたスネアドラムが中央に定位していて、サビでの低音のコーラスが強調されている[15]

2006年にシルク・ドゥ・ソレイユのショーのサウンドトラック・アルバムとして発売された『LOVE』には、「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」のドラムロール、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のブラス、「トゥモロー・ネバー・ノウズ」のサウンドエフェクトが加えられた音源が収録された[16]

本作について評論家のリチャード・ゴールドスタイン(英語版)は、『ニューヨーク・タイムズ』紙で「魅力的な珍品で、それ以上のものはない」と評し[17]、『オールミュージック』のスティーヴン・トマス・アールワインは「イギリスのサイケデリアの基準となる1曲」と評している[1]。音楽評論家のリッチー・アンターバーガー(英語版)は「音の質感と言葉の両方で、夢の世界をうまく惹起する曲は他にない」と評している[18]
クレジット(ビートルズ版)

特記がない限り、2017年に発売された『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (50周年記念エディション)』に掲載されたクレジットに準拠[6]

ジョン・レノン - ダブルトラックリード・ボーカルギター

ポール・マッカートニー - ハーモニー・ボーカルロウリー・オルガンベース

ジョージ・ハリスン - リードギターアコースティック・ギター、タンブーラ(英語版)

リンゴ・スター - ドラム

ジョージ・マーティン - ピアノ[19]

認定(ビートルズ版)

国/地域認定認定/売上数
イギリス (BPI)[20]Silver200,000

認定のみに基づく売上数と再生回数

文化的影響

レノンは、同年に発表したビートルズの楽曲「アイ・アム・ザ・ウォルラス」でも、「空を飛ぶルーシー(Lucy in the sky)」を登場させている[21]

この曲は人類学上の発見にも影響を与えた。1974年11月24日にドナルド・ジョハンソンとトム・グレイはエチオピアアワッシュ川下流域で318万年前の化石人類アウストラロピテクス・アファレンシスの女性の骨格を発見した。その作業時に本作が流れていたことから、その化石人骨は「ルーシー」と名付けられた[22][23]

2004年2月13日に、ハーバード大学の天文学者は白色矮星ケンタウルス座V886星の発見を発表した。ケンタウルス座V886星は炭素で構成され、最大で1034カラット (2×1030kg、太陽質量程度) が結晶化してダイヤモンドになっていると考えられた事から、彼らはその星を本曲に因んで「ルーシー」と名付けた[24]

アーサー・C・クラークのSF小説『2010年宇宙の旅』では、木星モノリスの力で太陽化して「ルシファー」と命名されるが、続編『2061年宇宙の旅』では木星の核に存在した超巨大ダイヤモンドがルシファー誕生の際に宇宙に飛散したとされ、本曲に触れるくだりがある。

ジェシー・ネルソン監督の映画『アイ・アム・サム』では、サムが生まれた娘に本曲からインスパイアを受けルーシー・ダイアモンドと名付けている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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