1977年公開の『スター・ウォーズ』に、それまでの映画で見られなかった特撮を取り込みたいとルーカスは考えていた。しかし、配給会社である20世紀フォックスの特撮部門は当時閉鎖していたので、プロデューサーのゲイリー・カーツと協力し、独自のチームを作ることになった。まず、ダグラス・トランブルのアシスタントだったジョン・ダイクストラを招き、彼を通じて、大学生やエンジニアなどを集めた。そのメンバーは、インダストリアル・ライト&マジック(略称:ILM)と名付けられた。『スター・ウォーズ』の公開後にチームは解散したが、1978年に新しいILMが開設された。1979年には、ニューヨーク工科大学よりエドウィン・キャットマルをヘッドハントし、コンピューター・アニメーション部門が設立された[5]。後にCG部門は独立しピクサーとなる。「ピクサー・アニメーション・スタジオ#ルーカスフィルムの1部門として」も参照
その後もILMはルーカスフィルムの映画制作を通して、CGI、デジタル合成、デジタルリムーバル、モーフィングなど、昨今の大作映画に欠かせない映像技術の研究と開発に大きく貢献した。長年、サン・ラファエルに置かれていたが、2005年にマーケティング、オンライン、ライセンシング部門と共にレターマン・デジタル・アーツセンターに移動した。 ディズニーのアトラクション『キャプテンEO』の映像製作をルーカスフィルムが務めたことで、両社の繋がりが生まれた。1987年に『スター・ツアーズ』、1995年に『インディ・ジョーンズ・アドベンチャー』がディズニーパークにオープンした。2012年10月31日、ウォルト・ディズニー・カンパニーは現金と株式40億5000万ドル相当でルーカスフィルムを買収した[6][7][8][9]。ルーカス本人も会社から身を引き、後任の社長として映画プロデューサーのキャスリーン・ケネディを指名[10][11][12]。幼い頃からディズニーのファンだったと公言しているルーカスは、「ディズニーは巨大な企業で、あらゆる能力や設備が整っている。今回の買収によりルーカスフィルムが得られる強さは大いにあるだろう」「自分が会社を去っても『スター・ウォーズ』は今後100年続く」と語っていた[13][14]。買収から6年経った2018年にはディズニー最高経営責任者のボブ・アイガーから、ルーカスフィルムの買収額は既に回収済みと発表された[15][16][17]。 ルーカスフィルムの関連会社には、以下のものがある。
ディズニーとの関係
サイト
スカイウォーカーランチ:本社機能とスカイウォーカー・サウンドが入っている。
ニューサイト
レターマン・デジタル・アーツセンター:2005年からはサンフランシスコ市内プレシディオに大規模なスタジオをオープンし、ILMなどが入る。
部門会社
ルーカス・デジタル