ルパン三世
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海外出版のみだった「ALIS PLAUDO」については、長年拝読が困難だったが、2020年に掲載誌が日本の国立国会図書館に収蔵され、入手が比較的容易となっている[13]
ルパン小僧

『ルパン小僧』は『週刊少年アクション』1976年1月26日号から1976年9月20日号かけて連載された。全18話。ルパン三世と峰不二子(?)の間に生まれた、通称ルパン小僧が、父に跡継ぎとして認めてもらい父を超える大泥棒を目指すため、父親探しの旅に出るというストーリー。相棒・合気マリリンや、小僧を追う警官・シャーロックJr、ルパン三世の財宝を横取りしようとする男・鼠なども登場する。

第1話では、母親に父親の居場所が書かれた地図を渡され旅に出て5年後、父親の屋敷を発見するまでが描かれている。第18話には次元と五ェ門、第1話と18話にはルパン三世本人もゲスト出演しているが、ルパン三世として正体を明かしたうえでの対面はなかった。

『週刊少年アクション』の休刊に伴い、18話限りで終了。結局、父親に認められてルパン四世になれたかどうかまでは描かれていない。連載当時は考えていなかったが後年、モンキー・パンチはルパン小僧は「ルパン四世」ということになると明言している[14]

ルパン小僧は、『新ルパン三世』本編の第29話「死闘!!不二子対ルパン小僧」にも登場するが、同話に登場する峰不二子に「あんたは偽者で、俺の母親が本物の峰不二子だ」と言い、その不二子ももう1人の不二子の存在を否定し「ルパンと関係を結んだ事実はない」と言っており、どちらが本物の峰不二子なのかは不明。ちなみに、連載時からしばらくはルパン小僧の母親について「秘密」とされており[15]、峰不二子が母親であるという設定の初出は、1998年初版発行の中公文庫コミック版『ルパン小僧』カバー裏表紙にある内容紹介文である。

『ルパン小僧』は、出版社が時代の波に乗るために、雑誌の強力な柱としてアニメで人気だったルパン三世の少年版をやろうと編集長自らが脚本を考えて持ってきたもので、モンキー・パンチはルパンに子供がいるのに否定的で「少年誌で子供の泥棒が主人公の漫画」を描いて良いものか迷っており、すぐには受け入れなかったがまだ自分が若かったこともあり嫌々引き受け、そういうこれ以上ない安易極まりない企画だったため入稿期限を過ぎても下書きすら出来ておらず、連載中はあくまで児童誌であることを常に意識して青年誌のルパン三世にならないように四苦八苦していた[14][16]。雑誌の休刊により終了したが、モンキー・パンチは本当に嬉しく「しめた、もう描かなくてすむぞ」と思った[14]。バラエティ番組「トリビアの泉 ?素晴らしきムダ知識?」で取り上げた際に「ルパン小僧は望まれて生まれた子供ではなかった」と揶揄されている[14]
登場人物
主な登場人物

以下のキャラクターは各項目を参照。ルパン達の名称は「ルパン一味」もしくは「ルパンファミリー」とされている。また、宿敵である銭形もその一員として扱われることがある。

原作では5人に年齢は設定されていないが、テレビスペシャルなどでは「数十年経った」という発言が目立つ。作者は2014年8月に放送されたインタビュー[17]で「ルパンは20代後半くらい、不二子はそれより3つか4つ下、次元はルパンよりちょっとだけ兄貴分[注釈 19]、五ェ門はルパンとだいたい同じ、銭形は3つか4つくらい上[注釈 20][18]」と述べている。
ルパン三世
本作の主人公。アルセーヌ・ルパンを祖父に持つ神出鬼没の大泥棒。クールを気取りつつ、お調子者で女性に弱い所[注釈 21]やおっちょこちょいな面もあるが、高い知能と技術を持ち、狙った獲物は必ず奪う。時には、その知能と技術で仲間達をまとめ上げ、連係プレーで罠を突破することもある。武芸の心得も多少あり、原作初期においては主にナイフを扱う。拳銃の腕前も次元ほどではないが凄腕である。盗みや殺しに対するポリシーは作品によって大きく異なる。TVアニメ第1シリーズでは大泥棒というだけでなく「世界一の殺し屋」とも呼ばれているが、第2シリーズでは銭形が「貴様に人殺しができんことぐらい、わしはよく知っとる」(第63話『罠には罠を』)と言っているように、悪党や自分の命を狙う殺し屋を除き、基本的に人殺しはしない。
次元大介
ルパンの第一の仲間で凄腕の早撃ち拳銃使い。三枚目のルパンとは正反対にクールな性格だが時折、仲間を茶化したり、関わった者の面倒を見るなど、義理堅く頼れるルパンの良き相棒。泥棒稼業についてはルパンと同じポリシーを持つ。愛用の拳銃にこだわりがあるが、拳銃だけでなく銃火器全般に精通している。原作ではルパンの幼馴染みという設定であった。日本人であり特に正体が謎という設定でもないが、きっかけがない限り自分からは殊更に過去を語らない性格のため、生い立ちや家族関係、拳銃使いとなった経緯などは不明である(原作では兄と妹がいた)が、1992年のトリビュート「小説ルパン三世」収録の中編「拳銃稼業もラクじゃない」では、ある凄腕のガンマンに師事していたという過去が描写されている。
石川五右ェ門
いにしえの大泥棒石川五右衛門を先祖に持つ剣士(当代は13代目)。ルパン三世第二の相棒。初期は敵として登場していたが後にルパンの仲間になった。原作では古風な口調や侍言葉は一切使っていないがTVアニメ第2シーズン以降は常時古風な口調で話すなど、武士道を重んじる面が強調されている。白鞘で誂られた斬鉄剣を武器にあらゆるものを斬り裂く[注釈 22]。普段は冷静で実直だが、プライドが高く短気な部分もある。硬派で初心なため、女性は苦手であり、美人に鼻の下を伸ばすルパンに呆れて協力を見合わせることもある。一方でルパン以上に清楚な女性に弱く、その女性のためにルパンの足を引っ張ることがある。剣だけでなく空手も示刀流の免許皆伝で、忍者の訓練も受けているため超人的な戦闘能力を持つ。
峰不二子
ルパン一味の紅一点。誰もが惚れる美貌と抜群のスタイルの持ち主だが、自分の欲望に忠実でルパン一味とは時には味方、時には敵となる女性盗賊。あらゆる職を持ち、世界中の名士たち[注釈 23]と交流があるなど、その正体は謎に包まれているため、次元や五ェ門からは煙たがられることがあるがルパンにとっては憎めない人物である。頭脳明晰なうえに話術も巧みで、銃火器の扱いに長け、武術の心得もあるなどその才覚も多岐にわたる。目的達成のためには人を裏切ることも平然と行うが、ポリシーもあり人や生き物を殺めることには反対で、手を組んだ者が殺人を実行しようとすれば自分が裏切った相手でも命だけは助けようとする。原作では回によって素性や仕事が変わったり、兄がいたりする。
銭形幸一(銭形警部)
新聞記者で物書きである野村長一(のむらおさかず;小説等では野村胡堂,芸術等では野村あらえびすの筆名)の執筆による“銭形平次捕物控”に登場する十手持ちの御用聞き銭形平次”の子孫であり、ルパン一味逮捕(主にルパン)を宿願とする敏腕警部。基本的には警視庁に所属するが、埼玉県警長野県警への出向歴もある。


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