他にもアントナン・アルトー、アンドレ・ブルトン、ジョルジュ・バタイユ、レーモン・クノー、アンリ・ボスコなど作家・詩人にもゲノンの熱心な読者であった者が多く[11]、思想家シモーヌ・ヴェイユも学友ルネ・ドーマルとともにゲノンの愛読者であった[12]。『スモール・イズ・ビューティフル』で知られる経済思想家エルンスト・フリードリッヒ・シューマッハーは著作[13]においてゲノンの文章を多数引用している。晩年のアンドレ・ジッドは「もしゲノンが正しければ私の全作品は崩壊する。…そしてゲノンの書いたことに反対するいかなる理由も見出せない」と語っている[14]。
ドナルド・トランプアメリカ大統領の元側近スティーブン・バノンもゲノンに傾倒している[15]。 日本においてルネ・ゲノンの名が印刷媒体に現れたのは1968年のM.M.ダヴィ『シモーヌ・ヴェイユ入門』(田辺保訳・勁草書房)が最初であると思われる。その後、『ヘルメス叢書』(白水社)の訳者でもある仏文学者有田忠郎によって、ゲノン研究者リュック・ブノワの『秘儀伝授』(白水社・1976年)翻訳や『地球ロマン』掲載論文[16]などで本格的な紹介がなされた。荒俣宏編『世界神秘学事典』[17]はゲノンの項目を設けている。哲学者井筒俊彦はゲノンの著作を所有していた[18]。イスラーム学者竹下政孝
日本での受容
脚注^ ノエル・モーリス・ドニ・ブレの証言によれば、ゲノンは「単にそれらを破壊する目的で」グノーシス教会に加わった、と彼女に語ったという。La pensee catholique : cahiers de synthese n°77, 1962
^ シャコルナックはゲノンの伝記を書いている。Paul Chacornac,La Vie simple de Rene Guenon, Editions traditionnelles, Paris,1957.
^ David Bisson,Rene Guenon : Une politique de l'esprit, Pierre-Guillaume de Roux Editions,2013
^ 『ヒンドゥー教義研究のための一般的序説』第五章
^ 『現代世界の危機』(邦訳:「世界の終末」)を参照。
^ 『イニシエーションに関する考察』第八章
^ Mircea Eliade (Editor),Encyclopedia of Religion, Macmillan Library Reference(1986),vol.6,p136-138.ただし、ゲノン自身は「伝統主義」という用語を否定的な意味で用いている。