2018年欧州委員会によるルクセンブルク人が他の主要国及び欧州連合に対する見解に関する調査[4]
国・地域肯定否定どちらでもない肯定-否定
ロシア19%70%11-51
中国24%64%12-40
アメリカ28%65%7-37
イギリス46%45%91
日本63%24%1339
フランス70%25%545
ドイツ81%15%466
欧州連合89%7%482
日本では想像しにくいが、2018年の欧州委員会の調査によると、欧州連合(EU)の人々の対米観は否定的な意見が肯定的な意見を上回っている。ルクセンブルクの対米肯定的見解も28%にとどまり、否定的見解の65%を下回っている。ロシア、中国、米国に対する否定的な見方とは対照的に、ルクセンブルクの人々は日本、フランス、ドイツに対して肯定的な見方をしている[4]。
国家安全保障詳細は「ルクセンブルクの軍事」を参照
ルクセンブルクの軍事は、現状必要最低限のものである。戦力は陸軍のみであり、総兵力は4個中隊、約1,150名[5]。空軍・海軍はない。1967年から完全志願制になった。1948年にブリュッセル条約、1949年には北大西洋条約を締結し、北大西洋条約機構(NATO)に加盟し、欧州合同軍にも兵力を提供している。
地理ルクセンブルクの地図詳細は「ルクセンブルクの地理
国土は南北82km、東西57 kmにわたって広がる。神奈川県や佐賀県、沖縄県程度の広さの国土に、人口は60万人強[注釈 3]。
国土の大部分には丘と低い山地が広がる。首都ルクセンブルクの標高は379 m。最高地点は同国北端に近いクナイフの丘 (560 m)。ローマ帝国時代から、街道が交わる重要拠点であった。北部はベルギーから続くアルデンヌ高原、南部はフランスから続くロレーヌ台地。東側のドイツとの国境は、モーゼル川が流れる。
ルクセンブルクは地理的に欧州の中心に位置している。その意味ではブリュッセルやストラスブールと並ぶ世界都市である。
道路や空路(航空貨物大手のカーゴルックス航空が本拠地を置く)といった交通網がよく整備されており、中規模の船舶の航行が可能なモーゼル川があるだけではなく、オランダ(国際的な海運業の中核)を近隣国とする「欧州における物流の要所」である。更には英語やフランス語、ドイツ語といった「欧州の主要言語がすべて通じる」理想的な環境にあるため、欧州圏にビジネス展開しようとする世界企業にとっては魅力的な立地条件を有している。ルクセンブルクの月別最高気温(赤)、最低気温(青)、降水量(棒グラフ)
出典:BBC Weather
ルクセンブルクの気候はケッペンの気候区分によると西岸海洋性気候に分類される。
首都ルクセンブルクの年平均気温は、1961年から2000年の30年平均値で8.6 °C。月別平均気温が最も低くなるのは1月 (0.2 °C)、最も高くなるのは7月 (17.2 °C)である。
年間降水量は847.7 mm。図からも分かるように月別降水量の年間における変化に乏しい。最も降水量が少ないのは2月 (59.6 mm)、最も多いのは11月 (79.3 mm)である。どの月においても降水が観測された日が過半数を占める。
相対湿度が最も低くなるのは4月から6月にかけてであり、73%である。最も高い月は12月 (90%)。年平均値は81%である。
地方行政区分詳細は「ルクセンブルクの地方行政区画」を参照
12つのカントン(フランス語: Canton、ドイツ語: Kantone、ルクセンブルク語: Kantonen)と102の基礎自治体(フランス語: Commune コミューン、ドイツ語: Gemeinde ゲマインデ、ルクセンブルク語: Gemeinde)の2層構造から成り立つ。ただしカントンには行政機能がない[6]。
2015年まではカントンの上位区分として広域行政区が設置されていた。
経済詳細は「ルクセンブルクの経済(英語版)」を参照
欧州連合統計局(ユーロスタット)の調査によると、平均所得は平均的なヨーロッパ人の2.5倍である[7]。ルクセンブルクの世帯の平均資産は57万ユーロであり、外国人居住者はかなり裕福になる傾向がある。しかし、これは少数の外国人の場合である。これは、最大の外国人コミュニティであるポルトガルが、平均的な外国人の富にほとんど貢献していないためである[8]。2022年1月のルクセンブルクの購買力水準は、日本の約113%(ドイツ:日本の約94%)である[9]。
ルクセンブルクはリヒテンシュタインとモナコの公国を除いて、一人当たりの国内総生産は世界で最も高い。2009年以内にルクセンブルク経済で生産され、最終消費に役立つすべての商品とサービスの総額は、一人当たり104,512米ドルである。これにより、ルクセンブルクはこのランキングでノルウェー(79,085米ドル)、スイス(67,560米ドル)を大きく上回っている。ルクセンブルク市の国内総生産はEU平均の213パーセントである。唯一のグレーターロンドン(315パーセント)とブリュッセル首都地域(234パーセント)はより高い値を持っている。グローバル競争力指数、国の競争力を測定し、ルクセンブルグは、137カ国(2017年から2018年)のうち、19位にランクされた[10]。経済的自由のための指標は2017年に180カ国の14位にランク付けされた[11]。
1965年のビジネス・ウィーク誌によると[12]、ミューチュアル・ファンドの巨人ジョン・テンプルトンとその共同経営者ウィリアム・ダロムスは、Investors Overseas Services ルクセンブルク保険のファイナンスを手がけた腕を買われてIOS のパートナーとなり、バーニー・コーンフェルドもテンプルトンのレキシントン・リサーチ・アンド・マネジメントの株式をIOSと個人名義で保有した。
最近では1MDB をめぐる汚職事件と関係して、実業家のカデム・アル・クバイシ(英語版)が、パナマ文書に載っているオフショア会社を経由し、ジュネーヴに本店があるエドムンド・ド・ロスチャイルド銀行のルクセンブルク支店で口座を開設した。
GDP