ルクセンブルク市
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オランダ国王でありルクセンブルク大公であったウィレム3世1890年に男子の世継ぎ無く没すると、元ナッサウ公であったアドルフルクセンブルク大公となり、オランダとの同君連合を解消、ルクセンブルク大公国は完全に独立を果たし、ルクセンブルク市がその首都となった。

第一次世界大戦が勃発すると、中立宣言にもかかわらず1914年ドイツ帝国に占領され、ルクセンブルク市にはフランスに近いという理由で小モルトケの総司令部が置かれた。大戦末期には共産主義運動が盛んになり、大公国でも「ルクセンブルク社会主義共和国」が宣言された(ほんの数時間の政権であった)。

1940年ナチス・ドイツが侵攻、1942年には第三帝国に完全に併合されるも、1944年連合国軍に解放される。

戦後、ルクセンブルクは中立政策を廃止、北大西洋条約機構の原加盟国となり、また多くの国際機関のメンバーとして外交を展開する。1952年には欧州石炭鉄鋼共同体の本部となったのを皮切りに、現在でも欧州議会の事務局本部、欧州司法裁判所欧州会計監査院欧州投資銀行などが置かれ、欧州委員会ブリュッセルベルレモンのほかにルクセンブルク市内でも業務を行っている。
気候

気候は主に大陸性気候に分類される。

ルクセンブルク市の気候
月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年
平均最高気温 °C (°F)2.3
(36.1)4.2
(39.6)8.0
(46.4)12.1
(53.8)16.8
(62.2)19.9
(67.8)22.0
(71.6)21.0
(69.8)18.2
(64.8)13.0
(55.4)6.6
(43.9)3.3
(37.9)12.3
(54.1)
平均最低気温 °C (°F)?2.3
(27.9)?1.8
(28.8)0.6
(33.1)3.3
(37.9)7.1
(44.8)10.2
(50.4)12.0
(53.6)11.8
(53.2)9.3
(48.7)5.7
(42.3)1.2
(34.2)?1.3
(29.7)4.7
(40.5)
降水量 mm (inch)71.2
(2.803)61.7
(2.429)70.0
(2.756)61.2
(2.409)81.2
(3.197)82.2
(3.236)68.4
(2.693)72.3
(2.846)70.0
(2.756)74.6
(2.937)83.2
(3.276)79.6
(3.134)875.6
(34.472)
平均降水日数18.315.016.615.516.014.612.513.512.614.416.416.9182.3
出典:World Meteorological Organisation (UN) [2]

言語

住民の多くはドイツ系であり、日常語としてはドイツ語系のルクセンブルク語が話されるが、公文書にはフランス語が使われる。国際都市であり英語も広く通じる。ルクセンブルク語はオランダ語と似ていることからオランダ語を話せる人も多い。
統計

国別の海外出身者の人口
出身国人口 (2022)
 
ルクセンブルク35,302
 フランス21,081
 ポルトガル15,724
 イタリア8,321
 ベルギー5,217
 ドイツ4,125
 スペイン3,507
 イギリス2,348
 ルーマニア2,026
 ギリシャ1,851
 ウクライナ1,522

2023年にルクセンブルク市の人口はおよそ133,000である。ルクセンブルク市は70%以上がルクセンブルク外の国民でありヨーロッパの中でも最大多様な都市の一つである。1970年代からポルトガルからの移民が多く来たことから、ルクセンブルク市はパリハンブルクと並びポルトガル外最大のポルトガル人コミュニティがある。ルクセンブルク市はその他にも国境が近いフランスドイツベルギーからの人も多い。ルクセンブルク市は銀行や欧州連合の建物が多いことから金融地となり、大金持ちの数も多い。[3]
交通新バロック様式のルクセンブルク駅

ルクセンブルク市内には地下鉄はない。

ルクセンブルク駅

国営のChemins de Fer Luxembourgeoisが運営する同国最大の駅。市の中心部から2km南にある。2007年LGV東ヨーロッパ線が乗り入れ、パリ東駅などと結ばれた。

ベルギー方面から

ブリュッセルから3時間程度


ドイツ方面から

トリーアから50分程度


フランス方面から

メスから1時間程度



ルクセンブルク=フィンデル空港

国内唯一の空港のため国際線だけが発着する。市内から6km。フィンデル空港をハブ空港とする航空会社は、ルクセンブルクのルクスエアカーゴルックス航空である。カーゴルックス航空は、世界有数の貨物航空会社であり、フィンデル空港の貨物取り扱い量も欧州最大規模である。



ルクセンブルクトラム (英語版:Trams_in_Luxembourg)

1875年に開業したトラムが1964年に廃止されて以降半世紀以上存在しなかったが、新しいトラムが2017年にルクセンブルク駅から市街中心部を通り市北東部にあるルクセンブルク国際展示場までの区間で開業した。車両はスペインCAF社製のUrbos3が導入された。路線は2023年までにルクセンブルク空港と新国立競技場までそれぞれ延伸される予定である。


姉妹都市

カムデン・ロンドン特別区イギリス

メスフランス共和国

世界遺産

ルクセンブルク市:その古い街並みと要塞群
ルクセンブルク

画像募集中
英名City of Luxembourg: its Old Quarters and Fortifications
仏名Ville de Luxembourg : vieux quartiers et fortifications
登録区分文化遺産
登録基準(4)
登録年1994年[4]
公式サイト世界遺産センター(英語)
地図

使用方法表示

登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

観光名所

アルム広場 Place d' Armes

ノートルダム大聖堂 Cathedrale Notre-Dame

大公宮 Plais Grand-ducal

市庁舎 Hotel de Ville

ギャラリー

アルム広場

アドルフ橋

脚注[脚注の使い方]
出典^ “世界一の富裕国・ルクセンブルクには、なぜ高級車も高層マンションもないのか”. 文春オンライン (2019年4月25日). 2019年5月3日閲覧。


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