リンドウ
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竜胆は、地上部が枯れる10 - 11月に根を切らないように根茎を掘り上げて、茎を切り捨てて水洗いし、天日乾燥させて調整される[1][5]。竜胆は、漢方専門薬局でも取り扱われている[1]

苦味質は一般に口内の味覚神経終末を刺激し、唾液胃液の分泌を高め、消化機能の改善、食欲増進に役立つものと考えられている[1]。リンドウ(竜胆)の苦味は、苦味健胃、消化不良による胃もたれ、食欲不振、胃酸過多に薬効があるといわれ、膵液胆汁の分泌を増進する効果がある[1][5]漢方では、消炎解毒の作用があるものと考えられていて、処方に配剤されている[1]民間療法では、竜胆1日量2 - 3グラムを、水300 - 400 ccで3分の2ほどになるまで煎じ、食後3回に分けて服用する用法が知られている[1][2][5]。食欲不振時のもう一つの用法は、竜胆をなるべく細かく刻んですり鉢などで粉末にしたものを、1回あたり0.1 - 0.2グラムを食後に水か白湯で飲む[2][5]。患部の熱感をとる薬草で、排尿痛、排尿困難で排尿時に熱を感じるときや、目の充血や痛みで冷やすと痛みが楽になる人によいとも、患部に熱が溜まり、のどが渇いて冷たいものが欲しい人によいとも言われている[2]。連用は避けることと[5]、妊婦や患部が冷えている人への使用は禁忌とされている[2]

中国産のトウリンドウは、シベリア朝鮮半島などに野生し、中国では竜胆として薬用されているが、苦味はリンドウよりも劣る[1]
フォーム(品種)

本変種は変異が大きく、下記の通りいくつかのフォーム (form) に分類される。
ホソバリンドウ (G. s. var. b. f. stenophylla (H.Hara) Ohwi)
ホソバリンドウ
千葉県・成東市葉が細長いことが特徴。
シロバナリンドウ (G. s. var. b. f. albiflora Makino)
白い花をつけるフォーム。
キリシマリンドウ (G. s. var. b. f. procumbens Toyok.)
草丈がやや低く、比較的葉が細い。園芸品種の交雑親とすることが多い。
クマガワリンドウ (G. s. var. b. f. saxatilis (Honda) Masam.)
葉がやや細く、花の色がやや濃い。
アケボノリンドウ (G. s. var. b. f. alborosea N.Yonez.)

近縁種

類似の種に湿地に生えるエゾリンドウ、白花のササリンドウがある[1][5]

エゾリンドウ(学名:Gentiana triflora var. japonica)- ホソバエゾリンドウの変種。北海道から本州の近畿以北に分布。

オヤマリンドウ(学名:Gentiana makinoi) - 別名キヤマリンドウ。名は山中に生えることに由来する[11]。本州中部以北の亜高山帯に分布。

タテヤマリンドウ(学名:Gentiana thunbergii var. minor) - ハルリンドウの1種で、名は立山に生えることに由来する[11]。北海道・本州中部以北の日本海側の亜高山帯に分布。

フデリンドウ(学名:Gentiana zollingeri) - 二年草で、日が差すと花が開いて、陰ると花を閉じる[12]。日本・朝鮮半島・中国・樺太に分布。

りんどうにまつわるエピソード

紀元前、イシュリアの王であったジェンテウスは、領民がペストに苦しめられていたことから山野に分け入り、神に「特効薬を教えてください。」と祈り矢を放った。するとりんどうの根に刺さったことから、これを薬用に用いたという。りんどうの英名「GENTIANA」は、ジェンテウスの名前が由来になっている。

日本では「竜胆」と書くが、これは葉の形が竜葵に似ており、肝のように苦いことからこの名前がついた。
象徴.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}2008年9月、福島県会津地方2011年10月、丹沢山地蛭ヶ岳


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