東京空港交通を筆頭に都心や周辺都市からの空港連絡路線バスをリムジンバス (airport limousine bus)と称することがある。これは東京空港交通が都心から空港への送迎車(ハイヤー)をリムジンで運行していたことに由来し、その後航空需要が増大したことによって路線バスを始めたため、リムジンバスという名称を使うようになったのが通説である。
リムジンは一般的にはボディ加工の専門的な技術を持つコーチビルダーが既存の市販高級車のボディを改造し、キャビンを延長した(セダンボディを中央から切り離し、間に詰め込むニコイチ式加工をする)ストレッチ・リムジンを指すが、一部には自動車メーカーが最初からリムジン専用ボディを製造し、リムジンとして工場出荷される車体もある。こうした自動車メーカー製のリムジンはプルマン・ボディ(ドイツ語版)(Pullman-Body)と呼ばれ、ストレッチ・リムジンとは明確に区別されている。 リムジンの営業免許は基本的に「小型貸切旅客運送業」免許で、各州の関連法により差はあるが、運行には「事前予約」と「貸切」「小型(15名以下)」の条件が付く。 タクシー(一般)や空港シャトル(乗り合い)ホテル送迎(自家用)とは業務免許が異なるので、流しや乗合は違法となり、空港や観光地などで客引きをしているようなリムジンは、正式な運行許可もなく、業務保険にも加入していない可能性がある。 ラスベガスやロサンゼルスなどでよく見かける、ホテルに待機しているリムジンは、予約なくその場で利用が可能な場合が多いが、ホテルと「事前予約(待機)」を済ませていることが多く、運行業務要件を満たしている。大抵の場合、ドライバーと客の直接交渉ではなく、ホテルのコンシェルジュやドアマンなどが間に入る(顧客からリムジンへ直接料金を支払っても運行免許上の問題はない)。 ハマーなど大型のリムジンは、書類上は「貸切バス」に分類されるが、あくまで運営者側の業務免許や業務保険上の違いであり、大手のリムジン会社は1社で黒塗りセダンからストレッチ・リムジン、バス(パーティ・バスやリモ・バスと呼ばれる)まで所有していることも多い。 ほぼすべての州の道交法は、運転者のみならず同乗者が車内で飲酒することや酒類の車載を禁止しているが(トランク内積載や封を開けていない酒類は可)、リムジン車内はこの法の適用免除になっている(自動車の形状にかかわらず、旅客運送業免許者が運営する自動車の車内)。レンタカーやホテル所有の送迎車の車内での飲酒は違法。 旅客運送業免許を受けている業務用の場合は車種にかかわらず(プリウスでもストレッチ・ハマーでも)法的にリムジンであり、車内の飲酒等も可能であるが、非営利目的で旅客運送業認定外の場合は(社用・私用)ストレッチ・リムジン以外はリムジンと呼ばれずに単にショーファー・ドリブンと呼ばれる。 米国では、セレブリティの授賞式や映画のプレミア、パーティなどに加え、中流所得層の冠婚葬祭、コンサート、スポーツ観戦、高校主催のプロムなどでの利用も多い。セレブリティのアワード賞やパーティなどの依頼は黒限定、一般顧客の場合(除く葬儀)は白もしくは色にこだわらない依頼が多い。 ストレッチ・リムジンでもトランク部分はストレッチ(拡張)されておらず、ベース車と同じサイズであり、しかも既にクーラーボックスなどが収納されている場合が多いため4人以上(スーツケース4つ以上)での空港送迎には適していない(拡張された車室内に荷物を置くことはできる)。 セレブリティなどが家族での空港送迎でリムジンを利用する場合は、同時に荷物車(SUVなど)を手配するが、多くはビジネスジェットを利用することが多いので、リムジンは飛行機ドアに横付け、荷物車は機体後部荷物ドアに横付けする。 日本において、リムジンに関する特別な免許、許可は無く、一般的な乗用車として扱われるが、霊柩車として登録する場合は特殊車両の8ナンバーが適用される。 リムジンを含む一般的な乗用車の営業免許は、「国土交通省」および営業しようとする各地域の「運輸局長」からの許可を得ている必要がある。 これは、道路運送車両法の「旅客自動車運送事業」という許認可であり、営業方法等により
アメリカにおけるリムジン
日本におけるリムジン
営業
一般乗用旅客運送業
一般貸切旅客運送業
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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